求人広告制作者のゴールデンウィーク
ゴールデンウィーク宴たけなわでござるな。
ふだんなかなか遊ぶ時間が得られないっ、と嘆く求人広告クリエイターの皆さんもせいぜい羽を伸ばしていることでしょう。
そんなデビルウィングに水を差すようなことを言って申し訳ないのですが…このような大型連休こそ、インプットと思考を巡らせるチャンス。あだや疎かに過ごすわけにはいきません。
こんな時だからこそ、チェックできる職業をウキウキwatching♪しようではありませんか!
いやんなるほど渋滞の高速道路で
GWといえば行楽地へ!行楽地へといえば高速道路で!と、いうことでゲルマン民族大移動のごとくドライブマイカーが集中するのが東名高速や中央道になります。ここで
「ちくしょう!」
「こんちくしょう!」
などと怒っても仕方がありません。こういう時こそそこで働く人に思いを馳せてみましょう。
料金所の職員さん
実はぼくの友人にひとり、高速道路の料金所で働いている人がいます。レアな職業だと思ったので、飲みながら根掘り葉掘り聞いてみました。
失敗でした。
飲みながら聞いたばっかりにディティールとか大事なところがすっかり抜け落ちてる。もっときちんと意識がある状態でレコーダーに録音でもしながらインタビューすべきだった。
それぐらい、面白かったことだけは覚えているんです。
確か夜勤の時なんて、滅多に車が走らない(そういう路線だそうです)とのこと。だったらスマホとかでTwitter捗るんじゃない?なんて聞くと「これだから素人は・・・」みたいな目で見られる。
「ハヤカワくん、スマホなんか持ち込めないよ。スマホやってると集中力がそっちにいっちゃうだろ?だいたい携帯とか持ち込み禁止なんだ」
わお!スマホや携帯など私物の持ち込みが禁じられている職場!なんてストイックなんでしょう。
てな感じで、まさしくその道のプロしか知り得ない話をたくさん聞いた(ような気がします)。
だいたいETC全盛なんだから普通はやることないはずです。ぼーっと座っていればいい。だけどあの小さなかごの中に閉じ込められる訳ですから、閉所恐怖症のぼくにはたぶん耐えられない。
そんなことを頭の中で思い描いてみてください。そして心の中で感謝の言葉を贈ってみてください。それが仕事の広告を作る者としての当たり前の姿勢です。
SA・PAの飲食店マネジャー
普段は閑古鳥、とまでは言わなくとも、繁華街の路面店ほどの忙しさとは無縁な高速道路上のSA・PA内の飲食店。最近では大手チェーンが進出し、街で味わう美味しさが高速道路でも楽しめるようになってきました。
さて、そんなチェーンの場合、本部から正社員がマネジャーとして派遣されていることでしょう。
よーく見てみてください。東名高速道路海老名PA下りの吉野家を、なんつっ亭を、海鮮三崎港を。
主に厨房の中でひときわキビキビ動き、かつ指示を出す人物がいるはず。そうです、彼あるいは彼女こそ本社から命を受けてこのお店を仕切るマネジャーです。
その姿を見たあなたは頭の中で時計の針を連休三週間前に巻き戻します。
「いいか、みんなは来るゴールデンウィークの超繁忙期に向けて特別に集められた精鋭アルバイト&パートの諸君である!」
「オッス!」
「今日から三週間かけてぼくは君たちを都内の超繁盛店スタッフにも引けを取らないスターティングメンバーに育てるつもりだ。いいな!」
「オッス!!」
………
気合いはいい。しかし気合いだけでなんとかなるものではないのが飲食店のオペレーションである。特に大手チェーンの場合、しっかり動線設計などができているだけに指定通りの動き方をしないとかえって二度手間三度手間を招きかねない。
さあ、ゴールデンウィーク本番。あなたの目に映る東名高速海老名PA下りの吉野家は?なんつっ亭は?海鮮三崎港はいかがだっただろうか。
わちゃわちゃわちゃーっ!となっていても温かい目で見守ってあげてください。それが仕事の広告を作る者としての当たり前の姿勢です。
高速を降りた先の町のおまわりさん
警察というとつい「警視庁24時」みたいな派手派手しいというか、キャリアの第一線級の活躍がイメージされてしまいますがなんのなんの。日本の地方都市というか観光地の平和を守っているのは町のおまわりさんなのです。
みなさん、交番勤務のおまわりさんの生活というものを想像したことがありますか?特に地方において、日々交番に立ち、町をパトロールし、高齢者のお宅を定期的に訪問し、小学生の頃から顔馴染みの源太が高3になりタバコをこっそり蒸しているのをたしなめ…
そんなおまわりさんも、ことゴールデンウィークとなると気合が入ります。いつもの笑顔だけで「おらが村」は守れません。おっとりとした中に静かに燃えるアオイホノオ。どんな都会からやってきた輩か知らないが、この村のしきたりを守れないヤツはみなタイホしちゃうぞ!
とまあそこまで過激ではないにせよ、なんとなく浮き足立つのであります。
「よおし!ちょっとでもおかしな動きをする奴がいたら俺がこの手で逮捕してやる」
「おとうさん、おとうさんのおかげでこの村は平和なのよね」
「何をいまさらお前、わかりきったことを」
「おとうさん、はい、下着新調しておきましたよ」
「お、う、うむ、すまんないつも」
「なんといってもこの村の平和はおとうさんが頑張ってくれているからですから」
「うむ、その辺りはなかなか桜田商事もな、わかってくれなくてな」
「いいんですよおとうさん、何もわが家まで宮仕えしなくても」
「……」
と、いったようなやり取りがあるのかないのかわかりませんが、とにかくGW中のおまわりさんはま新しいBVDを履いて気合を入れているのであります。ですからちょっとした駐停車違反でも派手に笛を鳴らしますが、そこはわかってあげてください。それが仕事の広告を作る者としての最低限の礼儀というものです。
と、いうわけで若干脱力気味につらつらと書き進めてまいりました。やはりどうも大型連休の谷間というのは仕事モード100%にはなりづらく。どこかこう、職場も仕事も他人事っぽくなりますね。
世にいう一般広告、商品広告が毎日の暮らしに直接つながる広告だとしたら、求人広告は社会経済や世の中の動きと直接つながる広告といえましょう。それだけに、求人広告に携わるクリエイターのみなさんは「おやすみの中にも仕事を見つける」眼を大切に育ててほしいとおもいます。
それでは、楽しいゴールデンウィークを!
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