本当の留学の意味を知らないとお金も時間も無駄にする
絶望と挫折
カナダ生活10年ともなれば、色んな日本人留学生に出会います。
英語に本気で取り組んでる留学生の方が珍しく、英語から逃げてしまう日本人がほとんどです。
もちろん、逃げてしまった彼らもカナダ入ってきたばかりの時は意気込んでいたことだと思います。それだけ、「伝わらない壁」は高く、精神的に苦しめられます。
そうやって諦めたり、日本人同士つるんだり、初心も忘れ、ただビザが切れるまでカナダに留まるだけになってしまいます。
私も自分の成長を感じては、「伝わらない壁」にぶつかり、何度も乗り越えてきました。そもそも英語が嫌いだった私には、美味しくない料理を無理に頑張って食べてる気分です。
留学=英語が話せる、ではない
これは自論なので主張するつもりはありませんが、留学とは、その名の通り「留まって学ぶ」ことだと思います。それは、英語というよりも文化を学ぶことにあると思います。英語はただのツールでしかありません。
例えば、「トイレを借りてもいいですか」と直訳すると「Can I borrow your bathroom?」となります。コーヒーショップで働いていた時に実際に日本人の留学生が問いかけてきたことがあります。
私が感じたのは、「トイレをどこに持っていくの?」って感覚です。Borrowとは、持ち主から、ある特定の場所から何かを借りて、元に戻すイメージです。
日本の文化では、トイレを「借りる」ものですが、海外では、トイレを「使う」ものです。したがって、「Can I use your bathroom?」が正しい表現になります。
このように英語を勉強してるだけでは、誤解をたくさん生んでしまうでしょう。
また、日本と違って多国籍なので、色んな文化や肌の色、宗教を理解し尊重し合うことも必要になってきます。働き方、余暇の過ごし方、お金の使い方、良いも悪いも海外にいる間にしかできないことをたくさん学ぶ。
ホームステイ先の美味しくない夕食も留学、ホームレスに遭遇するのも留学、日本と違うコンビニにがっかりするのも留学、外国人と恋愛するのも留学、伝わらない言葉にぶつかり落胆し、泣き、悔しい思いをするのも留学、どこにいても、その場所で体感できること全てが学びで留まって学ぶことだと思います。
裏を返せば、英会話は留学しなくても上達できる、ということです。
英会話上達に必要なのは、量と集中力
社会経験のある日本人がルームメイトになったことがあります。彼は、最初からコミュニケーション力のありました。彼がバンクーバーに来た当時、私はカナダ8年目でしたが、語学力にそこまで差がないと感じ、恥ずかしくなったのを覚えています。
英会話ができる理由を聞くと、体を壊して、1年くらい仕事ができなかった期間中に、毎日オンライン英会話を何時間もやっていたかららしいです。
彼は、空いてる時間があれば、カナダにいながらもオンライン英会話を続け、明らかに私よりも話せるようになっていました。
カナダの生活もたくさん経験し、学び、帰国しました。
上達する方法
「どうやったら英語って上達しますか」
よく聞かれますが、私には、手っ取り早く話せるようになる方法を聞かれてるように聞こえます。
上達する方法なんていくらでもあります。
上記で例にした彼がやっていたオンライン英会話も数あるうちの一つです。
YouTube等でも「上達するコツ」を上げている人がたくさんいますが、それは彼らだからできたことだと思います。参考にするのはいいと思います。
私が言いたいのは、「上達する方法」を探すよりも「続けられる方法」を見つける方が上達につながるということです。
Aさんが上達した情報が、私に効果的とは限りません。私がやった方法が、他の人に効果的とも限りません。やり方なんていくらでもあるし、アドバイス受けなくてもやるべきことはわかっているはずです。
また分かって欲しいのは、近道なんてなく、それなりの努力と時間が必要であるということです。だから、なかなか感じない自分の成長に落ち込んだりする必要はないし、続けている限り必ず成長しているはずです。
英会話目的の留学はお金の無駄
私の最初の留学はニュージーランドでした。私は無知だったし、周りに経験者もおらず、留学エージェントに当たり前のように依頼しました。ほとんどの人がエージェントに頼るしかないのではないでしょうか。
カナダにも留学エージェントを通してくる人が多いですが、忘れてはならないのが、彼らは仕事をやっている点です。
最近の主流は、一回しか使えないワーホリを最初から使わず、Co-opビザを使って入国することを勧められていることです。一見素敵に提案に思えますが、Co-opビザは、日本でいうところに職業訓練に近く、経験を重視するカナダでは、ましてや、英会話もままならない日本人に、卒業後に職はありません。結局、学んだことは活かせず、日系企業で日本語の通じる職場で仕事をしています。
そういった現状を知っているはずなのに、そこは伏せられています。
カナダに来て、自然を満喫したり、色んな国の人と交流したり、季節のイベントを堪能したり、他国に行ってそこでしかできない経験を望んでいないのであれば、日本でオンライン英会話を続けている方が、仕事もしながら格安で学べると思います。
Native Campで言えば、月1万円もせず何回でもレッスン受け放題です。
海外の短期留学は、週$300-$500(3〜5万円)もする上に、賃貸がシェアでも10万円近くしており、それに生活費を乗せれば、1ヶ月で30万円くらい消費することになります。その対価として期待、習得できる語学力は。。。?
留学の概念に関しては、個人的な持論を述べましたが、英会話を学ぶことに関しては、こっちに住んでいる人、留学を経験している人たちは、語学学校で英語が伸びないことは知っています。
消費する時間と金額が大きいだけに、英語を話せるようになりたい人にはこういった情報も参考にしてもらえたら良いなと思います。