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薄楽俊
2023年3月23日 22:28
今、ぼくの前に、山頭火の椿の句がある。ぼんやりと自由律俳句のことを考えているのである。 ぬかるみ赤いのは落ちてゐる椿 落ちては落ちては藪椿いつまでも咲く 山の椿のひらいては落ちる いちりん挿しの椿いちりんこれを定型の句と比べてみる。 落ざまに水こぼしけり花椿 松尾芭蕉 古井戸のくらきに落る椿かな 与謝蕪村 落椿くぐりて水のほとばしり 高浜虚子「