マガジンのカバー画像

山頭火に遊ぶ

9
山頭火と戯れる記事を収録します。
運営しているクリエイター

2023年3月の記事一覧

山頭火に遊ぶ-短く、そして鋭く

山頭火に遊ぶ-短く、そして鋭く

今、ぼくの前に、山頭火の椿の句がある。ぼんやりと自由律俳句のことを考えているのである。

  ぬかるみ赤いのは落ちてゐる椿
  落ちては落ちては藪椿いつまでも咲く
  山の椿のひらいては落ちる
  いちりん挿しの椿いちりん

これを定型の句と比べてみる。

  落ざまに水こぼしけり花椿    松尾芭蕉
  古井戸のくらきに落る椿かな   与謝蕪村
  落椿くぐりて水のほとばしり   高浜虚子

もっとみる