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新入りPetri V6で試写 [APX100とlomography100CN]

こんばんは、薄明です。ひょんなことから、行きつけのカメラ屋さんのひとつにて見慣れないカメラを見つけ、購入してしまいました。それがPetri V6です。ペトリと読みます。名前は前々からSNS等で聞いてはいましたが、実物をきちんと触ったのは初めてでした。元は「栗林製作所」で…といった歴史的な部分は、ネットの他記事にお譲りいたします。

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ネットでの評価は壊れやすく写りも値段相応(当時も格安のカメラだったそう)だとのことで、実際購入時もカメラ屋さんから「整備はしたけれどなにぶん故障しやすいカメラなので、現状渡し(保証なし)ということでよければ」と言われ、納得の上で購入しました。

機能的な面を見れば、当時の一眼レフのおよそ基本的なところをおさえているのはわかったので、惹かれたのは見た目とシャッターボタンの位置でした。ちなみにシャッタースピードは1/500までで、低速は1/2まで、とバルブはついています。フィルムカウンターは私の好きな丸窓式です。ただし数字はちょっと見づらいかな…と感じます。

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見た目で好きなのはペンタプリズムがほどよく主張していることと、そこに刻印されている花文字です。カメラ名のPETRIも刻印されていますが、その上に花文字があるのです。

あとはシャッターボタンが通常軍艦部にあるものが、レンズの横にひょこっと飛び出してついていて、押しにくいのではと最初思っておりました。けれど、実際使ってみると人差し指でシャッタースピードをいじれて、中指で切ることができるなと気づきました。そこまでシビアな操作をしないので、実際は普通にカメラから顔を離してシャッタースピードを変更するのですが。なんにせよ変わった押し心地で面白い。

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巻き上げ時の感触は小刻みなギアを回し進める感覚で、最後に「カチッ!」というシャッターチャージの音がはっきり聞こえます。音は断つようにかための音で勢いがあります。決して柔らかさは微塵もない印象を受けました。

レンズのマウントがおそらくはこれはペトリのオリジナルのマウントで、カメラ自体の数も少ないことからかマウントアダプタの類はほとんどないようです。自作しているという記事がいくつか見つけられましたが。ペトリのレンズを使うには、ペトリのボディを手に入れるしかない…しかしボディもちゃんと動くものは中々見つけられない、というのが厳しいところです。同じ安価なニコマートやCanon FT系などはかなり剛健な印象もありますし、実際使える物も多く感じます。(ニコマートに関しては私が個人的に好きなので印象が盛られている可能性もありますが、いいカメラなんです、ほんとうに)

そして手に入れて早速白黒ネガフィルム「AGFA APX100」とカラーネガフィルム「lomography 100 Color Negative」を一本ずつ撮りきってきました。今回はそのあがりから何枚か作例もどきを上げていきたいと思います。心配なのは、最初に使った白黒フィルムの最後の方の5~6枚が幕速不良を起こしていたことです。その後カラーフィルムを一本撮りましたが、こちらでは無事でした。

上がってきた写真を見ての感想としては、特に破綻しているような部分も見受けられず、ましてや私の目では何が悪い(安い)写りなのかさっぱりわかりませんでした。良い感じです。レンズのバリエーションや故障しやすいという評判があるので、万人に勧められるわけではありませんが、個人として所有・使用する分には全く問題のないカメラだなあと思いました。あとは単純に物体としての好みで持ち出す頻度が決まりそうな。(そういう意味ではminolta SR-1はよく出ている) シャッターボタンがこの位置のカメラはあまり多くないので、一度経験してみるのはありだと思います。この時代のフィルムカメラは今現代からすればどれも古いし、いつかは不調をきたすのは仕方ない、整備しながら付き合っていくしかないと考えると、このタイプのカメラにぴんときたなら躊躇せず使ってみるのがいいかと思います。

AGFA APX100 ( monochrome film )

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lomography 100 Color Negative

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全部ではありませんが、以上です。購入時につけていただいたレンズは

・Petri C.C. 55mm F1.8
・Petri C.C. Auto 28mm F3.5

と標準&広角と使いやすい組み合わせです。(個人的に28mmは苦手な画角ではあるのですが) 少し不安を抱えてはいますが、無事2本撮りきることが出来たので安心です。レンズキャップが調達できていないのが悩みではありますが…。また合うものが見つかるといいのですが、特にリアキャップ。

Nikon Z fcの28mmレンズキットの発売日がいまだにわからない毎日で、つい増えてしまったカメラでした。皆様も、よい写真生活を。





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