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MAMIYA PRESS SUPER 23はじめの一本

こんにちは、薄明です。先日縁あってお迎えできたMAMIYA PRESS SUPER23(マミヤプレススーパー23)のファーストロールの現像が上がってきたので、SNSにも上げていこうかと思ったのですが、8枚しかないのでnoteで一度まとめておこうと思います。

まずマミヤプレススーパー23なのですが、どんなカメラかというとこんな容貌をしています。(画面左)

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昔の報道記者の方が大きなカメラを構えて(これにストロボもついて)いる映像や絵を見たことがあるかもしれませんが、プレスという名前がついているように報道向けのカメラです。あとは写真館などの記念撮影に使われるのが主なカメラです。しかしいまやデジタルに取って代わられほぼスタジオで使われることもなく、同じ中判カメラでもマミヤRB67やRZ67、ハッセルブラッドやローライ、ゼンザブロニカなどに比べて見かけることはあまりないように思えます。私もある方のTwitterで写真を見るまではそこまで興味は持っていなかったのですが…(最後の余談にて)。

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これはレンズシャッター式のレンジファインダー中判フィルムカメラです。フィルムバックによって6x6、6x7、6x8、6x9に対応できます。通常は6x9だと思いますし、私が買ったマミヤプレスには6x9のものしか付いていませんでした。購入にあたってお店から先に修理業者に全点検していただいて、安心して使うことができました。ついていた標準レンズのSEKOR 100mm F3.5はシャッタースピード1/500まで行けて、絞りはf3.5~f32まで。ボディは本当にただの暗箱です。

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ただ、デジタルから入ってフィルム一眼レフやレンジファインダー機などにさかのぼるようにしてカメラを使っているとはいえ、マミヤプレスは操作上気をつけねばならないことがあります。

まず「引き蓋」がありますので、それを抜いてから撮影すること。これはブロニカでも同じだったのでよかったのですが、それでも忘れます。現に、2本目のフィルムを今日現像に出したのですが、最後の一枚を撮影するタイミングで引き蓋が挿しっぱなしであることに気づきました。つまり、露光していない…。日をまたいだ撮影だったので、もしかしたらそれ以前のは抜いていたかもしれないのですが、確証がありません。引き蓋があるおかげで途中でフィルム交換ができたり便利な点はあるのですが、うっかりポイントその1です。

次に巻き上げとフィルムチャージが別だという点です。これは二眼レフを使ったことがある方は馴染みがあるかと思いますが、私は初めてです。巻き上げ(2回)をしてフィルムを送ってからレンズについているレバーでシャッターチャージをし、そしてシャッターを切る。巻き上げを忘れてシャッターをもう一度切れば多重露光になります。狙ってやるなら操作としては非常に簡単でいいのですが、撮ってすぐに巻き上げた状態にしておく、ということを習慣づけないとどっちかわからなくなってしまいます。現に1本目で一枚やらかしました。その時は迷いもせず、巻き上げたと思って撮っていました。今まで便利なものに慣れきっていたのがこわい。うっかりポイントその2です。あとレンジファインダー機あるあるですが、レンズキャップ付けっぱなしで撮ってたとかもありますね(白目) レフ機ではあまりないことですが…うっかりポイントその3です。

さいごに、重さです。大きいし、重い。2kgくらいあります。でもまあブロニカと似たようなものです。なので吊り下げて長時間歩いたりするようなことはできれば避けて、首や腰には気をつけたいと思います。そして重いので手振れを防ぐためにも三脚を使うのがおすすめです。場所が許せばですが。なので私は街中スナップは手持ちでぶらぶらしてきました。露出計はもちろんないので、そのときはサブで持って行ったEOS5Dでポラを撮る感じで確認しては撮っていきました。これも軽いカメラではないのですが。

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できるだけいつも通りの感じで撮って比べてみたいと思い、歩きました。でも正直出力機器がスマホかディスプレイですので、私の写真では6x9の迫力がまったく伝わらないかもしれません。35mmフィルムカメラの写真と並べられたらわからないかも…うう、実物は非常に感動したのです。

先ほども申し上げましたが、ついているレンズは標準のSEKOR 100mm F3.5。35mm判で言うと43mm相当の画角になります。撮像の比率は普段使っているデジタル一眼レフと変わらないようです。今回使用フィルムはFUJIFILM PRO160NSです。まだ晴れの日も多いので400でなくともいいかなと詰めてみましたが…どうでしょうか。写真はクリックすると拡大されます。(2回クリックするとPCだと投稿したサイズくらいになりました) 補正指示なしです。6x9判はたったの8枚しか撮れませんので、あっという間ですがどうぞ。

マミヤプレスで撮った写真

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(1) 朝の時間帯のここは射しこむ光がきれいで好きなのです。

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(2) 金木犀と巨大なモニュメント。

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(3) ここで巻き上げ忘れで多重露光が一枚発生してしまいました。香林坊のバス停の写真が、きっとちゃんと撮れていたらとても好きな写真だったのですが、よりによってそれを撮った後(きっとどきどきして)巻き上げ忘れて移動してしまったようでした。

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(4) いつもの好きな場所から、マミヤプレス版です。まだ少し街路樹も色づき始めたところで、紅葉と言うには少し早い時期です。f8で撮ったのですが、もっと絞ってもよかったなと今になって思います。次回はf16くらいまで絞ってみようか。

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(5) 今回の現像のなかでひときわ印象的だったのがこの一枚の立体感でした。確か暗い所でしたので、f4かf3.5(開放)で撮影しました。落ち葉や石段の色味がとても好みです。

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(6) 金沢城の三十間長屋。

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(7) 金沢21世紀美術館の廊下です。ここも度々いろんなカメラで撮っていますね。新鮮味のない構図ですみません。とっさに撮ったので露出が合っているか不安でしたが思った以上によく写っていました。

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(8) 枯れ紫陽花です。暗い玄関で、ガラス越しにかろうじて光が差し込んでいて、開放で撮影しました。紫陽花以外がその空間のひかりのいろにとろけるようで、とても美しいなと思いました。どれもよかったですが、好きな一枚です。

以上です。

なかなか大柄で取り回しがいいカメラとは言えませんが、レフ機ではないのでシャッターのショックもほぼなく、シャッターのグリップとピントを合わせるための右手で割と安定して保持できます。(あとは単純に重いだけです) 

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整備してもらって二重像も非常に見やすく綺麗な子です。これから(修理からもどってきたゼンザブロニカS2と同じく)じっくり付き合っていけたらと思います。そのためにはフィルム存続とかかる費用が高くなりすぎないよう、祈るばかりです。さすがに稼ぎも大してない私がいつまでもこのペースでフィルムは楽しんでいけないと思うので…。

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以下余談。

ブロニカで中判フィルムカメラを持っているのになぜもう一台?

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単純に欲しかったから、というわけでもなく、その欲求の元ネタはあります。子供の頃から読んでいたマンガのひとつ(初めて自分の所有物として読んだコミックスでもあります)がゆうきまさみの『究極超人あ~る』なのですが、舞台が高校の光画部(写真部のようなものと受け取ってください)で、ちょくちょく写真やカメラネタが出てくるんですね。当時わからないけど面白くて好きだったのですが、近年フィルムカメラをやってみるとネタがわかったりして再度楽しめています。全10巻なのでよかったら手に取ってみてください。

その8巻の、珍しい撮影会のお話で、登場キャラクターのひとりがマミヤプレスと思しき6x9判のカメラを家の蔵から持ち出してきて、部の引き伸ばし機では使えないぞと却下されるのです。他の部員はAE-1やF-1、F3などなどです。ちなみに代わりに渡されたのはコンパクトフィルムカメラで、これは機種の特定が私ではできないのですが…多分Autoboyとかじゃないのかなあと想像しています(さっぱりわかりません)。

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そして続く9巻(当時最終巻)で、部の顧問の非常勤講師であるところの『間宮 善三郎』というキャラが登場するのですが、この最終巻に至るまで部の顧問の先生が誰か、読者を含めまったく誰も気にしていなかったというのが笑えます。そしてその名前。マミヤ ゼンザブロウ。つまりマミヤとゼンザブロニカ(吉野善三郎氏)のオマージュなのですね。上の画像は、その話名をパロディでフォントも似せて載せています。

それでブロニカを好きで使っていたのに加えてマミヤのカメラも欲しかったわけです。しかしマミヤで有名なRB67などはブロニカと撮り方は似ているのでちょっと被るなあと感じていました。しかし6x9と今まで取り扱ったことのないサイズ、かつ中判でレンジファインダー、そしてでかい、迫力、かっこいい!というマミヤプレスに出会ったのでした。

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そのマミヤプレスに出会うきっかけになったのはTwitterのうめちゃんさんという方なのですが、何枚か写真を拝見出来ました。

めちゃくちゃかっこいいし、撮られた写真も素敵です。たまにキャスでカメラ話も伺ったりして、どんどん欲しくなって探していた次第でした。あと探している途中でTK_photoさんnoteはこちら)もマミヤプレスを使い始めておられて、まったく別方向から欲しくなるよう挟み撃ちされたような気分でした。

しかし嗚呼、実際所有して撮ってみると、なんとも楽しいことです。きっかけを下さったうめちゃんさんに感謝。そして行きつけのカメラ屋さんに、たまったま入荷されて整備に出されるまでのタイミングにたまったま立ち寄って「あー!これー!!!?」ってなった機会にも感謝。

それでは、皆様もよき写真生活を。

(10/28追記)二本目はポジフィルムのFujifilm Velvia100を詰めていたのですが、一枚引き蓋を抜き忘れるという失態を犯したもののほかは撮れていたので以下に追加します。タイトルの「一本目」とは矛盾しますが、以下はおまけのようなものです。…なぜなら、6x9ポジフィルムそれ自体の見た目に、データがとても私では合わせられないのでほとんど別物みたいになっているからです。本当にポジはフィルムの状態でライトボックスにルーペで鑑賞するのが感動的に美しいんだなあと実感しました。過去に35mmでもブロニカでも感動はしてきたんですが、6x9は大きかった…。

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ルーペで見るとこれだけごちゃごちゃと建物があるものそれぞれが精細に写しこまれていて、窓の中まで見えるようでした。


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徐々に日没を迎えつつある海。

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乳母車を押す方がおり。

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空の青さが地平線、水平線に近くなるにつれ白そして黄色、橙色と美しいグラデーションでした。

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ルーペで見た時に一番その場の空気感どころか、空間そのものをとじこめているかのような一枚でした。ここに出た時に夕陽が射しこんでいて、慌ててシャッターを切ったのでした。露出合っててよかった。(アンダー気味では

ありますが)

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マミヤプレスを試しにタテに構えて手持ちにて(ここまで全部手持ち)、これは1/30か1/15くらいだったと思います。当然ブレる。

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これは三脚に据えて同様の露出で。青かった空はいよいよ真っ暗に近くなっていましたが、陽が落ちた後の薄暗い赤の上には紫の波打ち際のような帯が広がっていました。

以上です。いずれも、フィルムそのものの見た目をデータ上では再現できずに歯がゆい思いです。プリントならまだ近いものになるのかもしれませんが。