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[my camera] RICOH AUTOHALF SE2

こんばんは、薄明です。自分の持っているフィルムカメラを簡単に紹介、撮った写真を載せるシリーズをやりはじめて、過去にあげたこのカメラについても、結局書き直しても同じことになるなと思いましたので、タイトルを変更してマガジンに追加することにしました。それに伴い、下のほうに2ndロールの写真も追加しておきたいと思います。(追記:2020.3.16)

私が持っているハーフカメラはOLYMPUSのPEN-Sというフルマニュアルのものがあります。ハーフカメラというのは、35mmフィルムを縦割りに1/2の面積を使って撮るので、倍の枚数を撮影できるカメラです。現像代は35mmと同じで済みます(私がお願いしているところは)。スキャンはちょっと余分にかかるかもしれません。昔はサービスプリント0円なんてのもあったので、お得だったのかもしれませんね。

以前はオート露出のPEN EEも持っていたのですが、手放してしまいました。しかし2019年末、じわじわと欲しいカメラが脳内を駆け巡るようになってしまったのです。それは、RICOHから出ていた「AUTOHALF(オートハーフ)シリーズ」でした。

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通常のフィルムカメラのフォルムとしてもかなり特殊なもので、特徴的です。バージョンがいくつもありますが、私が欲しくて購入したのはSE2というものです。できるなら他のタイプも集めたいですが、そこは我慢します。いくつか特徴を挙げていきます。

電池不要。前面のセレンで露出オート。
・巻き上げはゼンマイ仕掛け。あらかじめ巻いておくとシャッターを切るたびに自動で巻き上げてくれる。ジィーって。これがかわいい。
・小さい。名刺入れ大のサイズ(厚みはそこそこ)で、スーツのポケットに入ることがコンセプトのひとつでもあったそう。ただ、金属質でそこそこの重さはあります。
・セルフタイマーあり。自撮りもできる。
・横面に三脚穴あり。三脚時は横構図が安定する位置です。
・レンズは25mm F2.8(3枚4群)で、焦点距離は35mm換算でだいたい35mmらしいです。私が好きな焦点距離のひとつです。
2.5m固定焦点。ピント合わせする必要なし。(近いとかなりピンボケするので注意)
・SSは1/125秒(通常時)、1/30秒(ストロボ撮影時)。
・ホットシューあり。ストロボ使用可能
・発売は1976年。
・前面のアルマイト板はいろんなデザインが出たそう。結婚式の引き出物バージョンなんかもあったとか(カメラ館で見た。かわいい) 当時の近未来感たっぷりのデザインがとても愛らしくクールです。

年明けに購入

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そんな愛らしいカメラですが、年明けに行きつけのカメラ屋さんのひとつに入荷のニュースがあり、飛んでいきました。お店について、ものを確認した私は即決でSE2をお迎えしました。モルトなども大丈夫そうで、絞りも変化している様子でした。

とりあえずその場でKodak GOLD200を購入し、詰めてしばらく試し撮りへ。PEN-Sはフルマニュアルなのでペースがゆっくりでしたが、今回はゼンマイの自動巻き上げが楽しくてついついシャッターを切ってしまう。どんどん切れて、1週間ほどで72枚撮りきってしまいました。さっそく購入したお店に現像を依頼し、翌週受け取りに。

リコーオートハーフで撮った写真

以下、作例というのもあれですが撮った写真です。固定焦点なので明るさや距離によってはピンボケになってしまったりしていましたが、それはそれ。思っていた以上にしっかり撮れていた、という印象です。色はKodak GOLD200の色が強く出ています。モノクロの表現が気になったので、いまLomography ladygrey 400を詰めてあります。

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明るいとぐっと絞ってくれるので、全体的にはっきりと見えます。金沢の東山、まだ観光客のいない時間帯です。

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ローアングルから、35mm相当の画角です。いいですね。普段自分が撮らない感じの写真になりました。

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ハーフカメラなので、普通に構えると縦構図の写真になってしまいます。私は横構図が好きなほうなので、普通縦撮りするような格好でほとんど撮影しました。しかしそれには事故がついてまわります。

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右上に写っている肌色の影。指が写り込んでいます。レフ機ではないので、ファインダーを覗いて撮っていても気づいていませんでした。どうやら横構図で構えた時に腕を上げるので、無意識に指が伸びてしまっていたようでした。まあ、失敗といえば失敗ですがこれはこれです。Twitterに上げるときは「#指写り込み写真」とつけてアップしていました。

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こんな感じの、ファーストロールでした。全体的に解像感は決して高くはないのですが、悪くないと思いました。あとは私が何を撮るかです。気持ちよく楽しんで行きたいと思います。

さて、ここから追記部分です。マガジン追加にあたって、2本目のフィルム「lomography ladygrey 400」の写真から何枚かご紹介します。若干アンダーなものが多かったのは、1/125固定なのでF2.8(AV3)+1/125(TV7)-ISO400(+2)でEV8がぎりぎり撮れる暗さを下回っていた、ということでしょうか。このあたりの計算はあんまりよくわかっていないのですが…。EV8ってエレベータ内くらいの明るさらしいのですが、照度の低い室内だとアンダーになるのもむべなるかなという感じです。今はILFORDのフィルムを詰めているので、またその上がりを見てフィルムの違いを感じたいと思います。

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曇った日の窓際。周辺減光が起きているので、おそらくは開放に近いf値だと思います。でも椅子と机にピントはきてそうなので、f4くらいかなあ。

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曇った日の外で、光量は十分だったと思うので、思ったように全体が描写されました。カラーよりモノクロで撮りたかった画なので、ハーフながら満足なあがりです。曲線と電燈が気持ちいい。

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曇り空の海。このサイズで見る限り、同じ場所で撮ったDfの写真と比べても遜色ない雰囲気があります。lomographyなので影の部分があるような写真は結構潰れ気味なのですが、この写真はほどよく中間程度にとどまってくれたような気がします。と知ったような口をきいていますが撮っているときは考えることもなく、カチッ、ジィーっと巻き上げる音を風を受けながら聞いていました。

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雨の日の信号待ち。シャドウ部がこういう感じになるのがlomographyっぽい気はします。オートハーフの露出が狂っている、というようにはKodak GOLD200のときには感じなかったのでフィルムのテイストなのでしょう。

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信号待ちその2.

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近くてピントが合っていないのはこういう感じです。たぶん右の方にいるキラーマシーンのフィギュアあたりに合っているのではないでしょうか。2.5mって難しい。

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夕暮れの内灘大橋、これがこのフィルムで撮れた中でも気に入っている方の写真です。気持ちよかったのでよし。

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犀川をぱちり。しかし右の方(多分構えた時の上の方)に指が入っています。ほかにも何枚かありました。

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雨の日もポケットからすっと。巻き上げ動作もその都度は不要なので速写できます。キャップをつけているとそうはいきませんが、ほこりがつくのが気になってしまって、結局3月に入ってから購入しました。1000円にて。

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かほくにある西田幾多郎記念哲学館にて。撮影可能なエリアがあります。ここはおすすめです。建築もいいですが内容も面白かったです。

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それでは、よき写真生活を。





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