晩餐歌〜浮気性な男の妄言多謝〜【J-POP考察】
【妄言−多謝】(もうげん-たしゃ)。
口からでまかせを言ってしまったことを深く詫びる意。
…ふむふむ。まさにこの歌に出てくる彼氏?に相応しい言葉ではなかろうか。
この歌は、恋人に対し愛を訴えかけている男(仮に男とする)の視点で進んでいくらしい。
まず、冒頭の一文。
君を泣かすから だから一緒にはいれないな
男の方が、深い関係になりたい恋人に対し「いやいや、そんなことはできないよ」とノーを突きつけているのでしょうね。
人間だからね たまには違うものも食べたいね
なんやねんその言い分。これはもう確実にクロで
しょう。明らかに浮気をしていますね。ええ。
そしてペラペラの言い訳を並べたうえで、
君以外会いたくないんだよね
か〜〜〜っ、出ましたよ。キラーワード。こんなにもあけすけに好意を示されると、彼女(仮に女とする)も、「も……もう//」とコロッといっちゃうんでしょうなァ。
これこそ複数彼女持ちヒモの常套句。決して「君が一番だよ」とは言わず、ストレートに「好き」と伝える。
嘘という不純物を入れないことで、つい女の子は「この言葉は真剣だ」と信用してしまうのだ。さっきからヒモの解像度が高い?いえそんな、わたくしは何も……。
次にいきましょう。
愛の存在証明なんて 君が教えてくれないか
責任転嫁してきたな…
サビは後に回します。二番。
君を泣かすから きっと一生は無理だよね
クズ極まれりの発言ですね。結婚フラグをへし折りつつも、泣いちゃう君も悪いからそれさえなければな〜感を出し、可能性を残しておく。自分からは決して「別れよう」とは言わない。これもあるあるのヒモしぐさですね。(ヒモしぐさとは)
でも 自信がないんだよね 変わりたくないんだよね
ああ!?
失礼、声を荒げてしまいました。勝手にも程がある。俺は改善しませんスタンスをとりつつ、自信が無いと己を下げることで彼女の庇護欲を刺激する。
これは芸術点が高いですね。
離れないで 傍に居てくれたのは
結局君一人だったよね
…どうなんでしょうな。ここまでの振る舞いから察するに、キープは何人もおるじゃろがい!と胸ぐらをガクガクしたくなりますね。まあこの一文が彼の前科の多さを物語っています。
涙のスパイスは君の胸に 残ってしまうだろうけど
ススススパイス!!!こっちはふりかけすぎて激辛だっちゅうの!!それを……スパイス程度だなんて……!
…すみません。感情が高ぶってしまいました。
サビの考察に入ります。
何十回の夜を過ごしたって得られぬような
愛してるを並べてみて
何十回の夜を過ごしたって得られぬような
最高のフルコースを頂戴
一番〜は「並べてみて」だったのに対し、二番最後には「並べるから」と、彼の決意を表すような歌詞に変化します。繰り返すにつれて上がってゆく単位。最終的に万まで到達するという。まさに妄言というか、彼の言葉の軽薄さを巧みに表現しています。
【総括】
彼女ないし彼女からの愛を"食べ物"と言い換えることで、彼、いえキングヒモ野郎の愛の歪さがより露わになりますね。結局、彼は周りの女性と誠実に向き合うつもりはないのでしょう。
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最後に、タイトルについて。
これはレオナルド・ダ・ウィンチの『最後の晩餐』を示唆しているのでは、というのが個人的解釈です。
つまりキリストが彼女で、裏切り者の彼こそがユダだと。フルコースを頂戴と言っている彼に対して、きっと彼女はこれが貴様の最後の晩餐だ、次なんかねえぞと脅しをかけているのでしょうか。
いやもしかしたら、翌日処刑されるキリストこそが彼で、ナイフを持っているペトロが………
……考えすぎでしょうか。なんちゃって。
こんな感じの考察もたま〜にあげてます。
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