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人はどうしてマル(円相)に惹かれるのか

こんにちは、四国徳島で書家をしております白峰と申します。

今日のテーマはタイトル通り「人はどうしてマルにひかれるのか…」です!
と、言いますのも毎年書初めは「円相」を書くことに決めています。
理由は2つ。

と、その前に円相ってご存知ですか?
まぁ、まさにマル、円なのですが、それを一筆書きで真円(まんまる)に書き上げたもの。
かのジョブズもマインドフルネスのためにしていたという座禅。その禅宗におけるシンボル的なものがこの円相です。

「宇宙」「心理」「悟りそのもの」と解釈されていますが、その本当の意味は見る人その人に委ねられるそうで「何を感じるかはあなた次第」ということです!

書くのはとっても簡単そうに思うのですが、実はこういったシンプルな字(?)の方が難しい。線そのものの美しさが問われるからです。
(センスある人はデニムと白Tだけおしゃれっていうのに近い感覚です)

そんな縁起物的な意味とウォーミングアップ的な意味で毎年この円相を書初めにしています。


今年の私の書き初め


この円相、実はアートとしてもめちゃくちゃ人気で海外なんかでもZen Artというジャンルができちゃうくらいにメジャー化しています。

お客様宅でお飾り頂いている円相(下部)


なぜなのか…マルでいいならシカクもサンカクでもよなそうなものをとも考えてしまいますが、たぶん人類って大きな円に助けられてきたからではないかと考えています。

まさしく「太陽と月」。

毎日毎日空に交互に出てくる太陽と月、光を与えてくれるし何ならちょっと分析したら時間とか次に起こりえる自然現象なんかも教えてくれる、めちゃくちゃ助けてくれる存在。ありがたい!

しかも真円って存在しないそうで、どんなに正確に書こうとしても、文明の利器を使ってもダメなそうです。

あと、これはふんわり思っていることなのですが、人の視界も円がじゃないですか?
ごくごく身近なのに、見慣れているのに、(おそらく)この形で世界を見ているのに書くことは出来ない、そんなアンビバレントな感情が円(丸)に対して猛烈に憧れてしまう理由のひとつではないかと考えています。

せっかくなので今年はたくさん書いてみました


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