No.0050 人間、どこまで大きくなれるか Part1

※約1600文字の内容の記事です。

 渋沢栄一という人物がいる。次のお札で一万円札になった人物です(ちなみに他の人物は五千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎が採用されています。両者とも歴史に名の残る功績を残した人物ですね)

 wikipediaなどで渋沢さんの功績は掲載されていますが、文章を読むのが面倒な方はこちらの動画を見て頂けるとだいたいは理解できると思います。

↑ youtubeでの解説 ↑

↓ ニコニコ動画での解説 ↓


 数多くの会社を設立させ、晩年まで現役で活動された渋沢さん、原点はなんと以前ちょろっと言及していた「論語」にあったそうです。

 編集・解説をされた竹内均さんの解説によると「儒教には四書(大学・論語・中庸・孟子)があるが、『大学』は国の治め方を重点に、『中庸』は哲学的で日常生活に活かすのが難しい。その中で『論語』だけが実際の生活が応用が可能で、すぐに実行ができる基本の道理が記述されているから」と記述がありました。

 性善説で有名な孟子ですが、比較的お早く日本に入ってきたようですが、江戸時代に朱子学を正学として採用するまで、また幕末で陽明学として影響を与えるまではメジャーな存在ではなかったようです(孟子自体は平安時代に既に入ってたようですが)


 何かこれからの生活のためにヒントはないかなぁと思ってもう一度手に取って読書中です。各章ごとに読み終わったら感想がてらポイントをメモとして書いていこうと。


1.学問をして、それを復習練習すれば知行合一となり、喜ぶべきことである。また、遠くから学友が来てお互い切磋琢磨すればますます進歩する。自分を認めてくれないこともあるが、人を恨まずに、その道を楽しむことは得の完成された君子として出来る事である。


2.曾子が言うには「自分は毎日3度ほど自らを振り返っている。1つは人のために考えたことに関して自分の努力が足りていたか、2つは友と話をして自分の言動に不誠実な点はなかったか、3つは学んだことを放っておいておいて復習しなかったことはなかった」と。


3.学問をするのは自分の修養のためで、人に認められるためにやっている訳ではない。また心配することもない。自分が認められていないことに文句を言うよりも、他の人の実力を見抜けない自分の能力のなさを嘆く人物になりたいものである。


 1つ目は論語での冒頭に記述されていた文章であるため、渋沢さんの行動の基準となった影響の大きい文章だそうです。確かにしっかり企業を設立させ、政界・産業界に色んな人物と接点があり、日本の近代化1つに邁進していた姿は合致していますね。


 2つ目は1日の内に何度もという解釈をつけているので、さすがに何度もは出来なかったようですが、寝る前に、または起床後に昨日を振り返って印象に残った出来事を記憶されていたようです。「人のために忠実にはかり、友人に信義を尽くし、孔子の仁道を行うならば、人からは恨まれることなく、実業家は必ずその稼業は繁盛するはずである」とも発言されています。


 3つ目は自分の実力以上の事や発言をするのはみっともないことなので、アピールをしなくても言動が誠実であるなら自然に世間が信用してくれる、信用があれば必ず誰かが拾い上げてくれる、と記述されています。

渋沢さん自身の経験から、信用されることに努めて、自分の嫌なことは他人にしない、向上心を常に持って自己反省をしっかり行い、過度な自己アピールをせず、努力を惜しまないことが大切とのことです。


 こんな状況下でも常に自己研鑽を忘れないことが大事なんだなぁ…と。まるで人間力を古代の人が試しているような気にもなってきますね…。

 まだ序盤を読み始めたばかりなので、また章が進みましたらこんな感じで感想っぽいような、解説っぽいような…文を書いていこうと思います。現代社会でも活かせるよう行動を起こしたいですねぇ(まずは行動を起こす前にしっかり睡眠しないと…)






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