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企業の皆様に向けて、推し活消費を分類してみた~大人にこそオススメしたい推し活

こんにちは。箱推しちゃんです。新興ボーイズグループのOWVを1年熱く推してみて、推し活界隈の消費の旺盛さと特殊さについて考えたことをつらつらと書いてみようと思います。

推し活消費の幅は広い

箱推しちゃんが1年推してみて気づいたのが、推し活消費の幅の広さです。
簡単に図にまとめてみました。

箱推しちゃん渾身のパワポお絵かき

応援広告

これは日韓合同オーディション番組のPRODUCE101 JAPANシリーズが放映されたときに話題になったもの。ファンが推しのオーディション合格のために広告を出稿して集票を狙った活動が起点となり、最近では様々なタイミングで広告出稿がされています。

最近すごかったのがこちら。KCONというK-POPの大きなイベントが開催された際、ライブが行われたパシフィコ横浜最寄りの駅に掲出されたものです。

このサイズとこのクオリティをファンでも出稿できるんだ…!と、ただただ驚きました。

さすがに費用がかさむので個人で出すというよりはクラウドファンディング形式が一般的です。モノによっては早々に目標金額を達成してファンディングが終了になることもあります。

みんな、推しのためならガンガン広告費用出す。

公式のCD・グッズ

目の前で売り切れたガチャ

このあたりは他のアイドルやバンドとそう変わらない気もします。

特典のトレカやお話会のために、買う人はCD100枚とか買いますし、グッズをコンプリートする人もいます。その結果、ライブ会場限定のガチャが、箱推しちゃんの目の前で売り切れたりします号泣

企業側はファンの総数と熱意を計算して在庫を用意するのが腕の見せ所なんだろうなと。

CM・アンバサダー商品

推しがオススメしたら、そりゃ欲しくもなりますよ

男性が化粧品を使うのがもう当たり前になってきてるんだなと思った話」でも書いた通り、推しがキャンペーンに起用されようもんならファンは喜んで買いに行きます。

このキャンペーンの時はメンバーお薦めの香水が売り切れ、フェイスパウダーも売り切れ、当然オマケのチャームもなくなり、ファンの購買力の高さを見せつけられました。

また面白かったのがコスメを使用してみたファンが、あまりの使用感の良さに、推しを紹介するのと同じくらいの熱意で周囲にオススメしていたこと。

OWVだけでなくファンもジバンシィのアンバサダーと化していました。

言及した・使った商品

正解は!越後製菓!

このあたりから、企業の方が予測しづらい話になってくるのですが、アイドルのファンは、アイドルが言及したものも買います。

衣装やアクセサリーを買うのはまだわかるんですけどね。

OWVが一度生配信でクイズをやりまして。わかったらボタンを押すようにと渡されたボタンを押してみたら、まあまあいい音がしまして。

で、メンバーがお約束で言ったんですよね。「正解は越後製菓!」って。

そしたらファンの中で越後製菓のお菓子(ふんわり名人)が大流行。

わたしも買いました。美味しかった。

このほかにも、GYAOで放映していたバラエティのロケで乗っていたからとホンダのN Boxを買う人が複数名出たりするなど、「オタクって大金持ちの集まりなの?」と思うようなエピソードも出ました。

車だぞ、車

一応、本人たちにも聞いてみたのですが、どうせ子供にお菓子を用意しないといけなかったとか、ちょうど車の買い替え時期だったとかだそうで。

さすがにわざわざ買いはしないが、どうせ買うなら推しに関連するものを買う、ということのようです。

そして虚無の世界へ

最近だと「概念」という言葉も出てきています。

これ、何かというと、「推しとはもはやなんら関係ないが、推しを想起させるものは買う」という。

わかりやすいのは色。

OWVはメンバーカラーというものがありまして、それぞれ赤・紫・青・黄なのですが、この4色がセットになってるとOWVを想起してしまい、

つい買う。

※OWVはファンにもメンバーカラーを決めていて、それが緑なんですけど、ネイル新作5色がまさしくOWV+ファンのカラー。これは買う。

我ながら、推しを推した過ぎて若干頭がおかしくなってるんじゃないかと思う。

推し活消費に通底するもの

推しを応援したい、という思いが商品選定軸になる

アイドルと関係性が強い応援広告やCD、グッズというのはわかりやすくて、完全に推しを応援するための消費だと考えていいと思います。

彼らが人気者になるためなら、出せる範囲のお小遣いは払ってもいい、という感覚。

それ以外の日常的な消費についても、まず推しと関連するかどうかが選定軸にあり、生活に支障が出ないならそれを選ぶという傾向があるようです。

ファン同士の連帯意識もありそう

言及した商品や概念消費あたりは特にそうなんですが、仲間意識の醸成という観点もありそうです。

ファン同士の共通の話題にしたり、推しのメンバーカラーを意識したファッションをすることで盛り上がったりと、推しだけでなく、周辺の人間関係もより楽しむための消費というか。

企業の皆様はこのあたりのファン心理を商品開発やマーケの参考にされてはいかがでしょうか。

企業はSNSを通じてアンテナを広げていく必要がありそう

これまでの推し活消費から幅が広がっていっている

これまでの推し活ビジネスは、CDや公式グッズ、アンバサダー商品あたりが主力だったと思われます。ここは企業が戦略的に仕掛けていく領域だったと思いますが、そうではないところでも応援消費が動くことがあります。

これらはいつどう動くかわからないこと、またSNSでの企業の反応がその後の消費の後押しになることがあるので、常にアンテナを広げておく必要がありそうです。

実際、越後製菓に言及した際は、越後製菓の公式Twitterが反応したことで、ふんわり名人の購買がさらに加速するといった傾向が見られました。
(箱推しちゃんによるふんわり観測ではありますが…)

余談:金があるわけではないが推しのためなら稼ぐ

ファンがよく、口を揃えて言うのが、別にお金が余っているわけではない、ということ。

一人ひとりの金融資産まで聞いたわけではないので、謙遜なのかガチなのかまではわかりませんが、年代・性別の平均所得を考えると、そう裕福な人ばかりでもないだろうなと思います。

自分一人が生きていくためなら、未来に備えて緊縮財政を引くけれども、誰かを応援するためなら少しくらい(?)散財してもいい。

それで新しい製品やサービスを知ることは悪いことではないですし、そのために日々の仕事やアルバイトを頑張ろう、というオタクのつぶやきも多く、箱推しちゃんはこれはこれで健全でよいなと思います。

とはいえ、それはあくまで大人として自立した金勘定ができて、ある程度でストップがかけられるなら、というお話。

お金をかける=貢献の総量が大きい、というわけでもないので、こういう点でもリテラシーが鍛えられますね…

箱推しちゃん的には、ジバンシィのプリズム・リーブル・プレストパウダーがとてもほしいので、またOWVとキャンペーンやってくれないかな、と思う今日この頃です。

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