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実況紹介「歴史的スローペース」第97回箱根駅伝1区①

スタート

平川:スタートしました。第97回箱根駅伝、この日を信じ続けた、学生たちの晴れ舞台!21人が一斉に、日比谷通りに飛び出していきました。
大手町のオフィス街に、選手たちの足音が響きます。足音がいつもよりも高く、高らかに、そして誇らしく響く、いま、21人の足音です。

平川:21人がひとかたまり、比較的ゆっくりとしたスタートに見えるんですが瀬古さんどうですか?
瀬古:ずいぶんゆっくりですよね。やはりこれだけのメンバーが集まるとですねえ、なかなかもう前に行く、勇気は出ないんでしょうかねえ。
平川:そうですか。あの、近年の中でもこれほど遅いペースというのは画面からわかるほどの、ゆっくりとしたペースなんですが。
瀬古:これ、練習のジョギングよりも遅い、そんなイメージですねえ。
平川:1区を走った経験のある浦野さん、ご覧になってどうですか。
浦野:そうですね。やはり、1人で逃げ切るっていうのは難しいと判断して、スローになってるのかなって思います。
平川:そうですか。今、その表情にも各選手、どうでしょう、まあ戸惑いのようなものも感じるように見えるんですけれどもいかがですか?
瀬古:うーん、これは誰かが行かないと、行く、雰囲気ではないですねえ。
平川:なるほど。

21人中じつに7人のランナーが、メンバー変更きょうエントリー変更でスタートしています。その中では明治大学の児玉真輝1年生、それから東京国際大学2年生の丹所健、こういった2人が少し前に、いるかなというところ、その集団のまんなかには東海大学4年生の塩澤稀夕、画面で見ますと歩道側、オレンジ色、拓殖大学の3年生合田椋、その後ろには、山梨学院大学2年ぶりの1年生新本駿の姿もあるでしょうか。ただ、瀬古さんまだ本当に動きませんねえ。
瀬古:これ、史上、で一番遅いんじゃないですかこれ。
平川:なかなか見ることがない。
瀬古:今まで見たことがないですね、これだけ遅いのは。
平川:誰も遅れられない。
瀬古:うんちょっと若者もうちょっと頑張ってくれないと、これね困るねえ。
平川:(笑)相澤さんどうですか。
相澤:強い選手が集まっている中でこのスローペースなので、正直強い選手を使ったチームとしては少しもったいないというか、そんな感じがします。
平川:なるほど。そうですねえ。瀬古さんそう、あっ、いま東京駅映ってきましたけれども、この東京駅の駅前広場にはその東京オリンピックの、公式大型時計もあるんですが、オリンピック開幕まではあと200日という非常に迫ったこの2021年なんですが。

いやちょっと驚きの。このペースは。今まで見たことがありません、果たしてその最初の1kmもどんなペースになるのか、もうすでに2分45秒になろうかと、いうところです。
瀬古:これはもう4分30秒ぐらいかかってるんじゃないですかねえ。
平川:来ますかねえ。
皇居が映ってきました。中止となった新年一般参賀に代わり、昨日、天皇皇后両陛下初めての、国民に向けてのビデオメッセージが公開されました。
さあその皇居の前を走っている21人の選手が、これほどまでに牽制する、1区の出だし。

いや本当にちょっと、我々も戸惑ってしまうくらいの、見たことが。
瀬古:(笑)。あっ、来ましたね、塩澤選手。
平川:行きますか、あっ、動き始めました!さあ、動きが出ました!では、1号車呼んでみたいと思います。1号車解説は早稲田大学OB渡辺康幸さん、実況は蛯原アナウンサーです。

1号車実況開始

蛯原:はい。超スローペースで驚いた日比谷通りがまた、東海大学のキャプテンの塩澤がスピードアップ一気にかけましてまた驚いている感じ、1kmを通過して手元の時計で3分33秒、3分33秒、前回が2分45秒ですから、もう45秒以上、渡辺さん、去年よりも遅いペースですね。
渡辺:そうですね、あの誰もがですね、最初の出だしが本当に遅くなるものかと、ちょっとびっくりしましたけどね、ただこれ塩澤君が一気に動きを変えましたので、こういう展開の方が意外にこう後ろと差がつきやすいんですよね、力の差がはっきり出やすいので、これ1年生を使ってるチームは、ちょっと力がないと、ちょっと差がついてしまうのではないかなと思いますよね。
蛯原:なるほど。4年生の東海大学の塩澤稀夕、同じく4年生の青山学院大学の𠮷田圭太ちょっと後ろを振り返りました。そして同じく4年生の帝京大学の小野寺悠が、前に引っ張っていこうということで出てきました。超スローペースからさすがにちょっとペースをアップしています、97回目の箱根駅伝が、いよいよスタートしています。

チーム紹介

平川:はい。この中では神奈川大学3年生の呑村大樹がちょっと遅れたかと、いう隊列になっています。それでは、出場全21チームをご紹介します。
連覇を目指す、青山学院大学、原監督は1区に吉田を指名。5区の竹石は2年ぶりの山登りです。
2年ぶりの優勝へ東海大学、5区の西田は3年連続の山登り、そして、キャプテン塩澤が1区いま先頭を走っています。
前回チーム最高の3位に沸いた國學院大学、エースの藤木は1区、2区に双子の弟、中西大翔が入りました。

一昨年5位、去年は4位と順位を上げている帝京大学、主力の小野寺、星、遠藤でまずは往路3位以内を目指します。
前回飛躍の初シード、東京国際大学、2区のヴィンセントは、前回3区で驚異的な区間新記録をマークしました。
全日本3位、戦力充実の明治大学、エントリー16人中、実に14人が28分台ランナーです。

90回目、早稲田大学、2枚看板の2区太田、3区中谷で、往路から主導権を握ります。
全日本で6年ぶりの優勝駒澤大学、学生ナンバーワン田澤を2区に投入、大八木監督が勝負をかけました。
前回9位で初シードの創価大学、目標は総合3位、往路に主力を並べ、先頭争いに加わります。
前回まさかの10位東洋大学、5区で区間記録を作った宮下は、今年も山を制するでしょうか。ここまでがシード校です。

予選会トップ通過の順天堂大学、全日本1区区間賞、予選会日本人トップのスーパールーキー、三浦からスタートです。
去年創部100周年の中央大学、こちらも注目の1年生吉居は3区、9年ぶりのシードに向け、往路は3位を狙います。
(以下、予選会3位の城西大学から関東学生連合までのチーム紹介が続く。)

さあ、最初は超スローペースですが、動きがようやく出ましたこの、2km過ぎを走っています21人です。サッポロビール新春スポーツスペシャル、第97回箱根駅伝、往路1区がスタートしています。

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