1.ES模試の挫折:1浪Fラン文系の私が超人気企業に潜り込むまで
すでに就活を始めているならば、エントリーシート(ES、いーえす)ご存知だろう。志望理由書、でも同じだ。
私は大学3年の秋に知った。それまで、音ではなんとなく聞いたことがあったが、実態は定かではなかった。きっかけは「どうやら就活が始まるらしい」とゼミの情報通な知人に聞いたからだ。しかも「500円払うと今度学内で実施される模試が受けられるらしい」ときたもんだ。私の理解はそんな程度。すでに大学2年からインターンを始めている学生とはエラい違いである。だが、結構そんな奴はいるモンで、私以外にもたくさんそういった輩がいた。むしろ、本学の学生はほとんどがそんなモンなんじゃないか?と思うくらい、みんなのほほんとしていた。自称、文学を嗜む大学生さった私は「エントリーシートって自己紹介だろ?美しく書いてやるぜ!」と自信満々に500円を払い、シャーペンを走らせた。
そして後日、赤ペン先生の腱鞘炎を案じそうなくらい、真っ赤に染まった添削シートが返却された。めちゃくちゃに酷評されていたのである。仮にも文学を嗜む者、センター試験の得意科目は現代文だった私は、怒りで手が震えた。文章の機微の誤りはギリ、制限時間のせいにできた。だが、自分の半生を振り返る文章を酷評されたのは、大変遺憾だった。そして私は決意した。ベネッセには絶対にいかない、と。とんだ逆恨みである。あと、ベネッセもお前のような学生は欲しくないと思うよ、と、今ならわかる。
だが、当時の私は真剣だ。悔しすぎて、未だにその時の真っ赤な紙は保管してあるくらいだ。私は正直、自分の大学にも能力にも自信がなかったが、この時の悔しさは少なくとも「書類落ちの危機」を認識させ、「絶対落ちない書類を作れるようになる!」と、固く決心した、決心して疲れたので、その日は安い酒を飲んでぐっすり寝た。以降、いーえす、については1ヶ月放置した。
尚、週末にはスーツは模試の後にオリエンの際に紹介された、紳士服のコナカで買った。あんなモノは黒のツーパンツスーツならなんでも同じなので、安いモノをカッコつけずに買えば良い、どうせ着なくなるから、と思う。ビジネス用の黒スーツを普通に買っても問題ないのでその方が後々お得、だと本当に思う。
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