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死んでもいいわ

 死んでもいいわと思ったことが何度かある。何度思っても実際に死ぬ勇気が起きないからこうして生きているのである。(だからと言って誰か私を刺し殺してくれとは一切思わない。)

 一歩間違えたら無意識のうちに目の前の線路に飛び込んでしまいそうになる。一歩間違えたら自分の心がボロボロに壊れてしまいそうになる。特別美味しい訳では無いが腹の足しにはなるご飯を食べながら大好きなお笑い番組を見ることで何とか持ちこたえている。お笑い番組を見ながら声に出して感想を言うことで気を紛らわせている。

 心が弱っている時にもし誰かに「薬をやらないか」と誘われたらフラッとやってしまうのではないかと危惧している。どんなに心が弱っている時でも好きでもない男と一線を超えることは自分の中ではありえない。好きでもない男とやるくらいなら薬をやった方がマシだと思っている。

 自分が傷つきたくないので人には期待をしない。人を信頼するとは裏切られる、と言うと聞こえが悪いが思い通りの結果にならなかった時に自分が傷つくリスクを要するものだ。人に期待をして期待通りの結果が起こらなかった時に傷つくのは自分だ。裏切りというのは自分が相手のことを勝手に信じるから起こり得るものだ。勝手に信頼して勝手に期待をしているのはこちらなのに、「裏切りやがって」と相手のせいにするのである(同じようなことをAしだMなさんが仰っていたような…)。何事も最悪の場合を想定しておき、何にも期待せず生きることで自分が楽になれる気がする。何にも期待しない人生はつまらないものだと思われるかもしれない。勝手に期待して傷ついてボロボロになった経験があるので、それ以上に自分が傷つきたくない気持ちが上回っている。保守的な人間だと我ながら思う。他人にどう思われようが自分の人生は自分のものであり、逆に他人の人生に対して何とも思わないし干渉するつもりもない。

 この文章をいつか見返した時に恥ずかしい思いをするに違いないが、今の自分にはそんなことはどうでもいいと思っている。

※この文章は2021/06/29にALISに投稿したものです。


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