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デジタル文芸

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栗林元の小説作品集。1997年から初めたWEBサイト「デジタル文芸」から名前を取りました。サイトは休眠中ですが、創作活動は継続中。
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#小説

短編小説「毛布の下」作・栗林元

 またあの夢を見た。  懐かしさと、不安と、恐れと、そして奇妙な悲しみに彩られたあの夢を…

栗林元
1年前
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1700字シアター(11)骸(むくろ)参りの夢を見る

(2021/08/12 ステキブンゲイ掲載)  夢の中で私は少年だった。おそらく高校ぐらい。お盆の…

栗林元
1年前
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1700字シアター(10)煽り運転

(2021/05/15 ステキブンゲイ掲載)  夕刻の名古屋高速はかなりの交通量である。  その車の…

栗林元
1年前
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1700字シアター(9)キラーフレーズ

(2021/04/23 ステキブンゲイ掲載)  N市役所の会議室である。  N市は、市とはいえ小さな…

栗林元
1年前
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創作エッセイ(3)プロット~箱書き~本文

プロット~箱書き~本文(小説・シナリオ) 自分流の小説の書き方をまとめてみる。実は近々講…

栗林元
1年前
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1700字シアター(8)たはむれに

(2021/03/30 ステキブンゲイ掲載)  石川啄木の「一握の砂」の中の代表作に次の歌がある。 …

栗林元
1年前
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1700字シアター(7)スピッツの歌

(2021/03/07 ステキブンゲイ掲載)  日曜の朝、花見ドライブに行こうと言い出したのは妻だった。  四月に入ってすぐの土曜日の夜だった。通常の家庭なら何ら不思議はない言葉だが、今の我が家でそれを言い出すのは妻しかいない。  我が家は父である俺を筆頭に病んでいたのだ。  娘は受験のストレスで過呼吸を起こしたりしていて、先日メンタル医から双極性障害かもと言われていたし、父親の俺自身が、うつで勤務先を休職中だった。  同居している母は、 「孫はいったい誰に似たんだろうねえ」

1700字シアター(6)作家の才能

(2021/03/03 ステキブンゲイ掲載)  西森は小説家である。ただし全く売れていない不遇の作家…

栗林元
1年前
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1700字シアター(5)名古屋高速

(2021/02/10 ステキブンゲイ掲載)  日が沈んでようやく風が涼しくなってきた。アスファル…

栗林元
1年前
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1700字シアター(4)白い駅舎

(2021/02/05ステキブンゲイ掲載)  教会のような建物だった。高い天井はドームになっていて…

栗林元
1年前
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1700字シアター(3)コンサルタント

(2021/01/22 ステキブンゲイ掲載作品)  禁煙セラピー、それが俺の商売だ。禁煙したいけど…

栗林元
1年前