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【デッキ解説】PJCS2021 ベスト64 スイクンチルタリス / シティリーグS3 優勝 アグロスイクン

◾️はじめに

こんにちは、「チーム メタモンVMAX」のはじめ(@Scenariocode)です。
今回はPJCS2021で使用し、予選8-1通過でベスト64に入ることができました【スイクンチルタリス】について執筆しましたので、ご紹介していきます。
デッキの対応力の高さから、すごく不利な対面などはなく安定したゲームメイクが可能なデッキです。今では色んな型のデッキが存在しますが、おそらく一番スタンダードな型だと思います。この記事では、自分がどういった経緯でこのデッキまで辿り着いたのかどのような動きをするのかなどにもフォーカスを当ててご説明しますので、気になかった方は是非読んでいただけますと幸いです。初心者の方でもできる限り読みやすい文章で執筆したので、「最近ポケカを始めた!」という方にも安心して読んでいただけるかなと思います。今回の記事は有料部分ありとなっておりますが、本気でWCSの出場権を目指してデッキを作成したので、これからWCSに行きたいという方にも読んでいただきたいです。何卒、よろしくお願いいたします!

※追記:8/2(月)【アグロスイクン】について記載いたしました。

◾️当日のマッチアップ

●7/17(土)
PJCS2021 マスターリーグ 予選
※スイスドロー形式
第1回戦:マホイップVMAX 後攻 6-5 ⭕️
第2回戦:れんげきウーラオスVMAX 後攻 6-1 ⭕️
第3回戦:ニンフィアバレット 先攻 6-1 ⭕️
第4回戦:3神ザシアン 先攻 2-6 ❌(プレミ負け)
第5回戦:悪パーフェクション 先攻 6-1 ⭕️
第6回戦:れんげきウーラオスVMAX 後攻 6-2 ⭕️
第7回戦:れんげきテンタクル 後攻 6-2 ⭕️
第8回戦:レックウザVMAX 先攻 6-1 ⭕️
第9回戦:ムゲンダイナVMAX 後攻 6-1 ⭕️

予選8-1 : 11位通過

●7/18(日)
PJCS2021 マスターリーグ 本戦
※BO3 トーナメント形式
第1回戦①:こくばマホイップVMAX 後攻 6-4 ⭕️
第1回戦②:こくばマホイップVMAX 後攻 3-6 ❌
第1回戦③:こくばマホイップVMAX 先攻 0-1 ❌

最終順位 : ベスト64位

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◾️環境考察

PJCS直前の7/9(金)に『蒼空ストリーム』『摩天パーフェクト』が発売されましたが、前環境から引き続き【ゲンガーVMAX】【れんげきウーラオス】【こくばバドレックス】の3強が環境の中心であると考えのもと、デッキ構築を考えていました。これらのデッキを見るために【悪MM】という3強の弱点を突きながら戦うデッキが登場しました。そのほかにも【3神ザシアン】が3強に有利が取りづらくなったため、非V・GXのポケモンを軸にして戦う【れんげきテンタクル】も登場し、正直今回はかなり読みづらい環境だったと思います。
時間が経つにつれ、いろんな方が環境考察されている記事などをみたところ、自分なり考えたTier評価が以下の通りです。

●Tier1
・こくばバドレックスVMAX
・れんげきウーラオスVMAX
●Tier2
・ムゲンダイナVMAX
・いちげきウーラオスVMAX
・悪パーフェクション
・3神ザシアンバレット
・レックウザVMAX
●Tier3
・ジュナイパー
・ジュラルドンVMAX
・ルカメタザシアン
・れんげきテンタクル
・ニンフィアバレット
・はくばバドレックスVMAX

参考記事:JCS環境考察&デッキレシピ(計21レシピ掲載)/【JCS直前】環境のおさらい【全文無料】

◾️何故このデッキを選んだのか

今回は現在の世情や仕事の忙しさなどから、友人やチームメンバーとの練習をほぼ行うことができないという状況下でPJCSに臨む形となるのは確定していました。そうなった時にできることは環境考察1人回しだけだったので、どんな対面でもコンボを決めれば勝てるデッキ動かし方が単純でわかりやすいデッキの中からデッキを構築しようと考え、以下の4デッキを検討しました。

・【ルカメタザシアン
・【ジュナイパーヨノワール
・【ジュナイパーインテレオン
・【スイクンチルタリス

①【ルカメタザシアン

VMAX環境である今《ザマゼンタV》の特性「ふくつのたて」がかなり強力で、このカード1枚で封殺できるデッキが増えています。そのため、ほとんど環境デッキには不利を取らないと考えました。また、以前から【ルカメタザシアン】はよく使っていたので、慣れているという点も含め、構築を試みました。

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ですが構築上、手札を増やすサポートが少ないという点とそのサポートを引き込むのに《ザシアンV》の特性「ふとうのつるぎ」に頼っているという2点から《頂への雪道》を先に貼られると厳しいと感じたので、一旦このデッキは保留にしました。

参考記事:【デッキ解説】第5回かつたりす杯優勝 「ルカメタザシアン」/ルカメタザシアン構築論

②【ジュナイパーヨノワール

次に《ザマゼンタV》と似た特性を持つ《ジュナイパー》と【いちげきウーラオス】や【れんげきウーラオス】に採用されている特殊エネルギーを止めることができる《ヨノワール》を組み合わせたデッキです。
環境上位のデッキはある程度何とかなるものの、新環境に登場する【レックウザ】などの基本エネルギーを軸としたデッキには《ヨノワール》の特性「ゴーストブリーチ」は意味を無さないですし、その分デッキの枠を使ってしまっているため、デッキとしての対応力などを削ることになってしまっており、この組み合わせでのデッキは現環境では難しいだろうと考え、断念しました。

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③【ジュナイパーインテレオン

《ジュナイパー》のワザのダメージの低さと2進化
ポケモンを安定して立てるための安定力を補うために《インテレオン》ラインを採用した型です。
直近でPTCGOの大会にて、サーニーゴさん(@kawahiroshi)が使用されているのを観て、参考にしました。

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安定力や対応力などは申し分なく、正直このデッキで出ようと真剣に考え、カードショップでカードを購入していました。ですが、最近では非V・GXである《インテレオン》がよく採用されており、ゲームが長引いてしまうこのデッキの性質上、相手のベンチに特性「クイックシューター」を持つ《インテレオン》が3体出来てしまうとなす術なく負けることがあるという点と、《インテレオン》(特性「うらこうさく」)のワザ「アクアバレット」を打たれると本当にキツくて、このデッキも断念せざる負えませんでした。

参考記事:【デッキ解説】環境ぶっ刺さり‼︎ ジュナイパー今後と使い方

④【スイクンチルタリス

最後に《チルタリス》の特性「いざなうしらべ」、《スイクンV》の特性「しゅんそく」もしくは《ヤレユータン》の特性「さるじえ」を組み合わせれば、いつでも状況に合わせたサポートを使用して、ゲームを有利に進めることができるという点に着目し、デッキの構築を始めました。

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その中でも《リセットスタンプ》+《ムサシとコジロウ》+《頂への雪道》で相手の手札を0枚にしつつ特性も封じれば、ほとんどのデッキに勝てるのではないかと仮説を立て構築したデッキが以下のデッキレシピです。

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《ムサシとコジロウ》で手札が0枚になる性質を活かし、《コロトックV》を採用して特性「エキサイトステージ」で手札を補う型です。
相手のサイドが4枚になった際に《マチス》を絡めて《リセットスタンプ》と《ムサシとコジロウ》2回で相手の動きを止めることを狙います。
このデッキを作っている際にSNSで環境考察のために大会結果を調べていると、似たデッキが直近のシティリーグやジムバトルで優勝されているのを見つけて、ある程度方向性が間違ってないということを確信し、デッキのブラッシュアップに力を入れました。
このデッキを回していて感じた事は、もちろんハマればかなり強力でほとんど相手に勝てるポテンシャルがありますが、《ムサシとコジロウ》《リセットスタンプ》が3枚ずつ採用されていたり、後半の《レベルボール》があまり役に立たなかったりと、デッキの安定性という部分で予選9回戦を戦うには不安が残るレシピとなってしまいました。
また、にげる要素を《ふうせん》のみに頼っているため、最近のデッキによく採用されている《ブラッキーV》のワザ「くろいまなざし」や【リーフィア】の《ガラル鉱山》により、バトル場のポケモンをロックされると何もできなくなってしまうという点や《ふうせん》を《コロトックV》のために採用しないといけない点、最後にその《ふうせん》を複数枚採用しなければならない点がデメリットとなってしまっているため、改善にすごく悩みました。

その時たまたま、りんさん(@w_rinchan)の環境考察記事を拝見した際に掲載されていた【スイクンV】が自分の組んだデッキよりも事故率も少なく、対応力があるため、これならば予選9回戦も戦い抜くことが出来るだろうと考え、りんさんの【スイクンV】をベースにデッキを改良し、PJCSに臨みました。

参考記事:JCS環境考察&デッキレシピ(計21レシピ掲載)

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