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「あなたのためを思って」という言葉の裏にあるもの


「あなたのため」に込められた「見返り」


苦手…、いや嫌いな言葉がある。
それは「あなたのためを思って」という言葉だ。
この言葉を聞くと、「ああ、またか」とうんざりする。
このコラムでも書いたが、とにかく耳をふさぎたくなるほど嫌いな言葉だ。

幼い頃、母や学校の先生がよく口にしていたけれど、それは親の愛情というよりも、自分の行為を正当化し、子どもを支配するための言葉だったと、今になって思う。

「あなたのため」という言葉を発した時点で
それは愛情や価値観の押し付けとなり、
言いつけを守らなかった相手に罪悪感を与えてしまう。
同時に心を縛る束縛具となる。

言葉に仕組まれた「罪悪感」をまき散らすウイルス


「あなたのために」というこの7文字の中には、
「見返りが欲しい」という思いがウイルスのように忍ばせてあって、言葉を浴びた側の心の中に、見返りを与えなかった「罪悪感」を徐々に浸透させてゆく。

本当にその人のためを思うなら、そんな言葉は出ない。
そしてまた、自分の言った言葉で相手を動かそうなんて思わない。
ましてや見返りなんて求めやしない。

このことに気づくまで、私は42年かかってしまった。
婦人科医の吉野先生にカウンセリングしてもらったことで、たまたま気づけたという経緯がある。
本来は若年性更年期の女性ホルモンケアが目的だった。
そこから通院が始まり、それによって小さな価値観でがんじがらめになっていた心を解放することができた。
今こうして自分の人生を歩んでいるのは、まさに吉野先生のおかげなのだ。

更年期は人生の折り返し地点。
カラダだけでなく、心の歪みや思考のクセ、
そして小さな価値観から解放される最高の機会である。
そうした「気づき」を得てもらえたらという思いもあって、新刊「死んでも女性ホルモン減らさない」を上梓した。
これからも女性ホルモンケアの啓蒙活動をしていきたい。

◇◇◇◇◇
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