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視聴者投稿怪談

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視聴者の方よりご投稿頂いた実話・創作怪談 イラスト©︎maGmel
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#創作怪談

視聴者投稿創作怪談『観察日記』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

5月2日
骨董屋で壺を買ったのだが、壺の中に種のようなものを見つけた。何の種か分からないが、捨てるのも違うなと思い鉢植えに植えてみる。どんな花が咲くか楽しみだ。

5月4日
一昨日植えた種から芽が出た。まだ小さな双葉だが、ここからどう育つのだろうか。部屋で育てようと思っていたのだが、スペースがあるところが日光があまり入らないのでベ

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視聴者投稿創作怪談『目立つ桜』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

高校2年の3月の中旬
この時期になると楽しみがある
学校の校庭に桜が9本ある
特殊な並びで、真ん中に大きな桜があり、
その桜を囲むように埋めてある
それだけだと、珍しい並びだと思う
注目するのは、その真ん中の桜だ
その桜の花は、淡いピンク色ではなく、
赤に近い色の花が咲く
その桜の花を見るのが毎年の楽しみだ

だが、4月に移る前に

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視聴者投稿創作怪談『夢で見た怖い「アレ」』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

これは自分が中学2年生のときの話です。ある日の夜の夢のことです。内容は首を絞め殺す人を見る夢でした。その夢が怖くすぐにめがさめてそのまま朝を迎えました。そして学校に登校中影からこちらをそーっと除く影がありました。ゆーっくり見てみるとその人は夢で見たあの首を絞め殺す人にそっくりでした。怖くなりその日は走って学校に向かいました。その後

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視聴者投稿創作怪談『海へ』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

 命の起源が海からやって来たのなら、それらは海に回帰していくのが自然の定めなのだろうか。

 私はある日、私が住んでいる町の浜辺に遺体が打ち上がっていたのを見つけた。

 腐敗と損傷が酷く、私は最初それが人の遺体である事に気がつけなかった。

 後で聞いた話だと、その人はこの町に住む会社員であり、入水自殺したのではないかと言われて

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視聴者投稿創作怪談『廃旅館』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

今回お話しするのは俺が中学3年生の時に故郷の村で起こった不可解な出来事が起こった。

俺の故郷は人口千人ぐらいの山の中にある小さな村だ。

山間の田園風景が広がっていてコンビニが村に一軒しかないようなそんな場所だった。そして俺の生活圏の中に一つの廃墟があった。

その廃墟は元々は旅館として営業していたが、俺が小学校ににあがる前には

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視聴者投稿創作怪談『呪いの人形』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

これは10年くらい前に私が遭遇した不思議な話です
当時私はオークションサイトを見るのが1つの趣味みたいになっており
適当なワードを検索欄に打ち込んでみたり、トップページにある
「超高額商品厳選」や「掘り出し物低価格厳選」等をダラダラ商品を見たりするのが
日々の日課になっており、多い日には1日5回以上サイトを閲覧して回っていました

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視聴者投稿創作怪談『虚蝉(うつせみ)』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

 いつの間にか、蝉が鳴いていた。

 自室の机に頬杖をつき、少し遅い時間の朝日を浴びながら、ぼーっとその声を聞く。情緒のかけらもない大人になってしまった今では「やかましいなあ」としか思えなくなったわけだが、小さい子供の頃は蝉の声が聞こえ始めると胸が高鳴ったものだ。いかにも「これから夏が始まるんだ」といった雰囲気で好きだった。あの頃

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視聴者投稿創作怪談『導きの魔物』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

魔物さん魔物さん
病院への行き方教えてよ
ならばこの道を行くと良いぞ
魔物さん魔物さん
今日はお花屋さんへ行きたいな
ならばこっちへ向かうが良い

魔物さんは町の片隅で
石像の姿で佇んでいた
古い古い建物の
雨どいの角に張り出して
道行く人々を見下ろしていた
魔物さんは周りに誰もいないとき
僕にだけは道案内をしてくれた

ある日、

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視聴者投稿創作怪談『雨焼け』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

学校から帰って、傘を閉じて玄関を開ける
靴の中まですっかりびしょ濡れで
靴下も一緒に脱いで裸足で上がると
水に濡れた足跡が床についた
ぺたり、ぺたり
早く足を拭きたくて廊下を進むと
僕のより先についた、誰かの濡れた足跡が目にとまった
家の奥、ダイニングの方へ続く足跡……
僕より少しだけほっそりとした、小さな足跡……
姉だ、と思った

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視聴者投稿創作怪談『桜が満開の日』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

これは、とある匿名掲示板に書き込まれたスレッドをまとめたものです。

「ここは怖い話が集まるスレとのことなので、私の実家の近くであった話をさせてください。
私の実家の近くの川には桜の木が植えられています。今はどうなっているか知りませんが、私がいた頃は、毎年川辺を桜色に染めていました。誰が言い出したかは知りませんが、その桜の木の下で

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視聴者投稿創作怪談『もみじ雪』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

これは、私が日本を離れ、ある国に滞在していた時のことです。
当時私は、「ある街」でクローンの研究をしていました。その街に名前はありません。なぜなら、今は立ち入り禁止区域に指定されてしまったから。その国ではたまにある話です。
その街では、時折変わった雪が降っていました。雪に色がついているんです。手の指を思いっきりそらしてみてください

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視聴者投稿創作怪談『5年後の私が会いに来る』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

12歳、私は桜の木の下で、彼に告白をしていた
ごめん
その返答に泣き出した私をよそに去って行く姿
立ち尽くしていると木の陰から彼女は現れた
それは5年後の私だった
そして言うのである
……大丈夫、もっとつらい別れだってある

5年が経った
17歳、私は学校の帰り道、川沿いの土手で
付き合っていた恋人に別れを告げられた
他に好きな人

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視聴者投稿創作怪談『黒猫の亜夜子』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

……なぁ、お前さ、アタシがもしも人間だったら
……アタシらって仲良くなってたと思う?
さあね、キミとは出会ってすらいなかったかもね…

彼女は人間の姿をしていた
名前は亜夜子という
黒い服とスカート、黒い髪、そして黄緑色の瞳
でも彼女は、化け猫だった

……化け猫じゃねーっての
……ただ、死んだら人間の姿の幽霊になっただけ
それを

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視聴者投稿創作怪談『呪い代行』

これは、私の怪談を扱う配信に、視聴者の方より投稿されたお話です。

「呪い代行」って知ってるか?
新月の夜11時38分、交差点に呪い代行が現れるんだと。そいつにお願いすると、憎んでる人を呪ってくれるって噂だ。

姿は実は知らないんだ。ただ、実際に利用した人は口を揃えて「一目で分かる」って言ってた。 呪う人は名前で指定することもできるし、条件に沿った人をまとめてってのもできる。
十字路ならどこに

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