クロノスタシス

全てが止まって見えた あの瞬間もあの笑顔も

傷つかないようにするには 何もしなければいい

何もしなければ 何も失わない

私も失うのが怖い人間であり ただの臆病者だ

分かっていても 一歩踏み出せず

機会を逃したり 後悔したり

今までどれほど あったのだろうか

怖いから やめたこともある

無理をしてまでも する意味なんかないと

ただ あの感覚がずっと胸に残っていて

幸せを手にした時の感覚が 忘れられなくて

記憶の中で 頭の中で

ずっとその感触を なぞっているだけ

あの人に出会った時 大切なものを手にした時

涙が止まらないほど 嬉しい出来事があった時

幸せは 時間を止めてくれる

忘れないように 逃がさないように

その一瞬を かけがえのない永遠にするために

幸せは 時間を止める

錯覚でも いいんだ

なかった話でも いいんだ

全てが止まるのならば 私は何だって失うの

その為に昨日も 今日も生きているような気がして

一生続くものは どこにもないけれども

一生続かないものも どこにもない

ただ頭の片隅に 置いておくだけで

薄れても 消えかかっても

そこにいた という証は

貴方の中で 一生のものになる

消えないように 消えないように

出会った瞬間の幸せを 永遠に

貴方と話せる日々を 永遠に