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感激!プリントから掛け軸を創作〜上田さんの作品紹介です。

昨年、ハイカラ美術館で古邨のプリントを購入された上田さん。
掛け軸を創作されるとお聞きして、どんなものになるの?
とても興味が湧きました。
「出来上がったらぜひ見たいです〜」
と言いましましたら、先日お写真を届けてくださいました。
感激!すごく可愛くて素敵!!!
掛け軸の重厚なイメージがなく、
床の間から解放された感がすごくいい❤︎
ブログで紹介させてくださいとお願いしたら文章も書いてくださいました。
それでは以下、上田さんの文章です。

可愛い❤︎

〜古邨の「踊る狐」のプリント画でこんな掛け軸が出来ました〜
リビングにも掛けられる感じで、我ながら気に入っています!

私は趣味で掛け軸作りを始めて約1年になる還暦を過ぎたおじさんです^_^

プリント画を使ったのは初めてですが、
想定以上の出来につい嬉しくなり写真を送ったところ、
ブログに掲載して頂けることになりました。

さて、この作品の裂(キレ:絵の周りの生地)ですが、
楽しげに踊っている狐さんにはどんなのが似合うかなぁと考えて選びました。
緑の方が野原で踊りの練習しているところで、
市松模様の方がお祭りで仲間の注目を浴びながら
軽やかに踊っているところをイメージしました。
掛け軸の裂選びに特段のきまりはありません(仏画やお経は例外)。
大切なのは「勝ち過ぎず、引き立てる」
つまり主役である絵や書をいかに引き立てるか
ということだと云われています。

いい映画にはスターだけでなく、必ず名脇役がいるのと似てるんです。
今回の裂は狐さんに馴染むように絵の描かれた時代に合わせて
大正ロマンを感じさせる古い絹の着物のハギレを使いました。
(裏打ちといって、薄い和紙を糊付けして生地をピンと張らせてから使います)。

薄紙が綺麗に貼られています。
ハリのある布に変身。

 順番は前後しましたが、次は本紙である古邨の「踊る狐」についてです。
私は本紙となる絵や書の手持ちが無いため、あれこれ探しまわっていました。
今回は花鳥画を蚤の市やヤフオクやメルカリで探したのですが、
品質や価格面で適当なのが無いんです。そんな手詰まりになっていたところ、
偶然ハイカラ美術館のサイトを見つけ、小原古邨の「踊る狐」のプリント画を知ったのです。

実はそれまで小原古邨の版画を知りませんでしたが一目で好きになりました。
シンプルだけど計算された構図と粋だけど親しみがわく
動物や植物の絵に惹かれました。

その中でも特に「踊る狐」は子どもの頃に昔話の絵本で見たような
そんな懐かしさを感じました。
ぜひ本紙に使いたいとハイカラ美術館長のKYOKOさんに色々と相談しながら、
最終的に掛け軸作りに適している薄くて丈夫な
土佐紙で水に滲まない顔料インクのものを使ってみることにしました。
幾分遠回りもありましたが、その間に和紙のことや近代の日本の版画について
も学ぶことが出来きて楽しかったです。

長々となりましたが、今回の掛け軸作りについての
あれこれを紹介させていただきました。

これを機会に普段飾りで部屋のアクセントになるような
親しみやすい掛け軸も作って行きたいと思っています。

下の赤い紐の模様が粋ですね〜

上田さん、ありがとうございます😊
次の作品も楽しみです^_^

ハイカラ美術館

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