詩「噛み合わない」
く・い・ちがい
天秤というものは
どこかで釣り合いがとれるか
一方に傾くか
いずれにせよ動きを止めるものなのに
老いた親と共に暮らせる喜びと
衰えていく親を見続ける辛さで
僕の天秤はずっと揺れ続けていて
動きを止めることがない
それは詰まるところ覚悟の
問題ではあるのだが
覚悟がないのではなく
覚悟が挫折をくり返すのだ
そんな覚悟は覚悟ではないと
言う人もいるだろうが
覚悟ではなく介護の問題なのだと
人の子である僕は言いたい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?