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ハワイ島

ハワイ島

2001年の春、 ハワイ州で一番大きな島である、ハワイ島での仕事が飛び込んできた。  

通訳者が仕事を貰う道筋も色々だ。  もちろん、通訳斡旋業者からが一番多いが、 その他、多方面から思いがけな時に、仕事が飛び込むので面白い。

例えば、同僚同士で、仕事を紹介し合う場合もある。

また、私の場合、 ワシントンD.C.在住が長いので、 日本大使館から通訳要請の声がかかったりもする。

米国連邦政府の所在地であるため、省庁から、直接連絡が入る時もあれば、企業から直接の場合もある。  

自由業は、幅広く網を張っておかなければ、 なかなか魚は取れない。

ハワイ島での仕事の場合は、同僚からの問い合わせだった。 

その方は、優れた同時通訳者であり、また、旅行仲介業者でもあった。

当時、59歳の私は働き盛り。 ハワイ州での仕事は初めて。 ハワイ島のコナ国際空港へ、東海岸から飛んだ。 玩具製造業界の世界大会だった。

ホテルは、ハワイ島北西部にある、 俗にリゾート海岸と呼ばれる場所にあった。

マリオットホテルが、展示会と大会が開かれる会場で、また、我らの宿泊先でもあった。 

ホテルからすぐに海岸に出れた。  夕暮れの太平洋は美しかった。  

翌日の仕事のため、会場を下見して、演壇で演説する方、その内容に関しての下準備のため、部屋に篭った。

仕事が無事終わり、最終日の夜、ホテルの整備された庭で、立食パーティーが開催された。 

普段は飲まないが、 その夜は、白ワインを片手に、薄暗くなった海を見ながら、談笑した。

見る間に、昼間の疲れは、海風が吹き飛ばしてくれた。

3日間の仕事は無事終わり、仲間と車を借りて、ハワイ島の有名な火山公園を見学した。  

ハワイ島の北西部は、ホテル群が立ち、亜熱帯植物の多い地域であるが、車で南下するにつれ、黒い火山岩だけが広がっていた。 

溶岩が冷えてできた景色で、 火山爆発の勢いの強さを証明している。 

火山の活動がたまたま活発な時期に当たり、火山の火口には近づけなかった。

1983年から2018年まで、 断続的、継続的に火山爆発を繰り返している。 

10万年前に海底から突き出た、キラウエア(Kilauea)火山など、合計5つも火山がある。

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