見出し画像

小樽百鬼夜想曲 序

序章 助走

2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である
※徒歩では行きません



北の大地から


7月9日
北海道の地方FMラジオ局からの電波を
スマホのアプリで拾う

ラジオパーソナリティが便りを読み終える

「あなたのお便りで
 今苦しんでいる人
 悩んでる人が
 きっと救われました…」

マイクに拾われる声は、少し震えつつ
そんな言葉を伝えてくれている

「不思議なものだ
 救われたのはボクの方なのに…」

胸に去来するのは35年分の思い出ばかり
守護霊さんが、素の口調で呟いている



グッナイ小形さんがラジオに出演されることを
新高円寺で出会った、ゆりんぐ⭐ちゃんが
DMで教えてくれた

小形さんのコーナーは
ゆりんぐ⭐ちゃんとの対談形式で
事前収録だったけれども
2人への感謝の気持ちを伝えるべく
私は番組宛にお便りをしたのだ

FM e-niwaでの放送、お便り回も含めて
過去回はYouTubeアーカイブで聴ける


この時には、もう
北海道へ行く計画をしていた



軽い引き金

少し遡って、6月27日
名古屋 吹上 鑪ら場にて
ぞうつかいになった。と
原田茶飯事さんのライブを見ていた

『背中でのせてくれ』

この日の、ぞうつかいになった。の動画も
YouTubeにアップされていた
とても良い内容なので聴いてみてほしい

https://youtu.be/ICGLclNR4Tg?si=ltF1vxNsJnFK0Xmq 


2日前の 6月25日
北海道に暮らしている、ある男が
SNSでイベントの告知をしていた
夏に小樽で、スリーマンライブをするらしい

演者は
菅野創一朗
原田茶飯事
グッナイ小形

告知していたのは、演者の1人。菅野さん
彼が北海道へ引っ越しされてから
私は1度も彼と会っていない

前に、うっすらと小形さんから
夏に企画があると、耳にしていた

告知で日程や詳細がハッキリしたけれど
この時はまだ、行くつもりは全然なくて
「旅行するならこのルートで…
 ここは行けるかな…おや、こんな場所が
 この道は…ここに…銭湯は…」
などと、Googleマップで道をなぞったり
Yahoo!の乗り換え時刻表を見たり…
とにかく小樽をリサーチしまくっていた

数日前から、そんな妄想を続けていたので
撃鉄は、もう起こされていたのだと思う

鑪ら場のライブ終わりに、茶飯事さんらと
北海道のイベントについて話してると
イベンターのエガちゃんがこう言ってきた
「でも、はぐぱぱさん、行くでしょ?」

頭に衝撃が走る

あっ、これはあれだ
前にもこんな感覚があったわ

初めて小形さんの東京遠征を決めた時も
誰かから、こう言われたことがある
「はぐぱぱさんなら、遠征行くでしょ?」
言ってたのは、たしか、masahayaさん

引き金というのは自分で引くより
他人に引いてもらう方が、圧倒的に軽い

既に撃鉄は起こされていて
コメカミに銃口を当てていた状態
タイミングよく、心地よく
引き金は引かれたので
易々と脳天がぶち抜かれていく

そして私は、笑顔でこう返していた
「流石に行けないですよ~(行くやつ)」



撃ち抜かれた頭は「理性」かと思えたが
実際は「迷える感情」だったようだ

考え至る思考が
「やるか やらないか」より
「やれるか やれるのか」に変わってしまう
可能性を捨て去る「やらない」という
選択肢もとい、概念を消し去ってしまう
恐ろしいかな、どうやらそれが自分らしい


そこからの行動決定は
尋常じゃない早さだった


計画立案


陸路で九州は行ったことある(深夜バスと鉄道)
だが北海道には行ったことがない
この人生で、1度も

行くには計画をたてねばならない
まずは移動方法の選定だ


煩悩とナビ「歩くとこんな感じです」
監査「バカなこと考えるのは止めてくれ」

陸路で行くには
名古屋、東京、新函館北斗を経由、新幹線…
試算すると片道だけで諭吉カルテットが
全員昇天する額になる
(7月から新札だから渋沢栄吉カルテットか)

無理だな やめやめ これは却下


となれば、やはり空路か…
Yahoo!の乗り換え案内とかだと
意識を失う額がでてくる、見ない方がいい

格安航空チケットのサイトをめぐる
安い運賃の航空便を探すのだ
ここが駄目なら計画は白紙にしよう

試算すると陸路の片道分より
ギリ安く済む往復便があり
移動手段は確定かな…

ちなみに予約は早ければ早いほど
早割で安く済むようだ
そして夏の北海道は
どのルートを選んでも高い
とても高い

はい、じゃあ次

宿はどうするか…
高級旅館とかじゃなく
安い宿でいい、もう横になれればいい…

バックパッカー向けの宿が目に止まる
紹介の中に、こんな注意の文言が
「猫と犬がいます、苦手な方はご遠慮を…」
あぁこれは最高ですね
遠慮なんてしません即決です

ただ、根本的な疑問が

煩「この旅費って捻出できるの?」

財「できるよ」

脳内で財務担当が手を上げている

財「ゴールデンウィークわりと頑張ったのと
  定額減税やら賞与やら諸々あわせて…
  北海道 旅する費用は ありまぁす!」

ザルすぎる会計係がOKを出しているが
本当かな、存在が疑わしい言い方だけど
うーん、けど、まぁ大丈夫かなぁ…


もうひとつ
許可をもらわねばならない存在
やにわに、妻へ声をかける

私「8月に北海道行っていい?」
妻「行ったら?」

私「…」
妻「…」

私「いっしょに行」
妻「行かない」

うん

即答してくれて、ありがとう

理解が早くて

いつも助かる

けれど

どうしてこんなに寂しいんだろう


一抹の寂しさの中
各方面の予約申請をする
ひとつ、またひとつと、クリアにできた


ここまでが、6月27日ライブの後から
翌朝までの話である

書いていて思い直したことがある
「迷える感情」も「理性」も
実はとっくに撃ち抜かれていて
残っていたのは
ただの「狂気」なのではないか
そんな気もしてきた

守「そんなことあるわけないじゃろ」
守護霊さんが否定してくる
あなたが言うとややこしくなるんですが…

前日譚 ~イベント全容~

6月

『背中でのせてくれ』の翌日
6月28日 夕方
四日市 アトッチ(旧とっち)
茶飯事さんのワンマンライブ
『おかえり出世魚』に来ていた

看板は健在だが「とっち」は閉店して、もうない


素晴らしい歌声を繰り出していく
茶飯事さんを聴きつつ
(とんでもないことになりそうだな…)
などと考えていた

8月の北海道行きを計画したものの
これまでのライブのことを思い返すと
まあまあ正気でない自覚が沸々とわいてくる

過去、茶飯事さんには
舞台と温泉を理由に行った九州で会っている
今年の1月には京都出町柳のライブ行ったし
昨日、今日のライブもあって、さらには
来月7月神戸でのライブにも行く予定だ 

(流石に行きすぎじゃないのか?)
ふと、マトモな「理性」が顔を見せるが
某を見に行ってるライブの本数は比にならず
(いや、そうでもないかなぁ…!)
などと、釘バットを振り回す「狂気」に
頭をカチ割られて回答が落ち着く

ライブの後、茶飯事さんへ
7月に神戸のライブへ行くことを伝える
8月に関しては、ぼんやりと伝える

8月についてハッキリ伝えられなかったのは
休暇がとれる確証が、まだなかったためだ

休みが確定してないのに
航空券や宿の手配してるあたり
正気度がだいぶ低い

ライブへ行くことを
いつも演者に直接伝えたりしない私だが
今回の「北海道•小樽遠征」ばかりは
全員に言ったほうがいいだろうと思い至る
突然現れたら、それはそれで愉快かもしれない
けれど、戸惑わせてしまいかねないだろう
いらぬ不安や心配をかけたくはない

それに、前もって言っておけば
事前に会うことができるかもしれない

そんなこんなを考えはじめた6月末

茶飯事さんのワンマンライブ
『おかえり出世魚』は許可をいただき
全曲動画をまとめてアップしています

https://youtube.com/playlist?list=PLayT1baXVo_xN6PgcYHxwhj2VLD1fcIZM&si=IAEyyJG1JC_w5CrF 


7月

行けたライブは、3本

7月7日、今池
谷澤ウッドストックさんのワンマン
こちらは、途中退出となり非常に残念だった
車に乗る用事ができて、酒も飲めなかった

今池「あらたると」 再訪したいお店

お客に提供している酒や料理が
超絶美味しそうであったから
絶対にリベンジすると心に刻む

「あらたると」で見つけた
エガちゃんのカレンダー
6月のままだったので
7月に差し替えたら
もう夏休みだった


続いて、7月13日に2本
前述していた神戸でのスリーマンライブ

『くらしのすべ手』


茶飯事さん、四日市の雰囲気(ゴウさん)
そして、立川daicingさん(目下度言水さん)

神戸のライブハウス
『D×Q』が非常に素晴らしくて
演者の全パラメータを爆上げしていく
音響、照明、空間。大変心地良い
三者三様で夢のような演奏の時間があった
昼からのライブだったので16時すぎには終わる

ライブの後は神戸で銭湯に入り、京都へ移動
京都東野でも銭湯と、ハシゴをする

二宮商店街にある二宮温泉
なかなか人気と活気がある
街の銭湯の風情があった
二宮商店街にある「御菓子司 月ヶ瀬」
赤飯おこわを購入 美味!絶品!
京都東野にある東野湯
歴史を感じさせる佇まい
湯はとても熱く気持ちよかった

同日、山科にて2本目のライブ
佐古勇気さんと藤山拓さんのツーマン

カフヱのち音楽室にて
こちらに来るのも2回目である
前回来た時にも佐古さんはいました

この日、神戸と京都の同じライブを
ハシゴする狂人が、私の他に2人もいた
その現実に、安心するやら、感心するやら
なんとも楽しい夜となった
そして、その日のうちに三重へ帰宅する
狂行軍を成し遂げる

そんなこんなの7月だった

ただ、7月中に
小形さんのライブへ
行ける機会が1度もなかった
その反動のためか、8月は2日続けて
小形さんのライブ(東京)へ行くことになる
北海道も行くというのに
本当にどうかしている

SNSで8月の予定を告知することにした
今回は特別である

北の大地で、相まみえるであろう
菅野さん、小形さん、茶飯事さん
おのおのへ、7月の末にDMを送る

8月

仕事の休みの都合をつける
なんとかなった なせばなるものだ

8月2日~8月4日
3日間ある自分の出演するお祭りの最中に
ガリザベンさん、青木拓人さんらが
四日市の「ドレミファといろは」に来てたので
予定になかったけれど強引にライブへ行った

ガリさんのファーストアルバムをGET WILD
ちなみに「ドレミファといろは」は
"雰囲気"のゴウさんのお店である

これが、8月3日の話

スケジュールがもう ぱんぱかぱんでしたが
走ってでも観に行って ほんと良かった
念願のアルバム ガリザベン「ほんの気持ち」
サブスクないんですわ 最高のアルバム


翌週 8月9日
仕事を昼で切り上げ、新幹線に乗る
名古屋から東京高円寺へ
のうじょうりえさんと、小形さんのツーマン
『最高の夜』へ足を運ぶ
のうじょうさんに会うのは
エガちゃんの家に泊まった時以来かな

イベントタイトルの言葉通り
『最高の夜』である

この夜は
世田谷まで歩こうとしていた
煩悩と守護霊さんを、どうにか説き伏せ
新宿のカプセルホテルに1泊する
浴場は広いし充電できるし布団で眠れる…
人間らしい暮らしができてよかった

翌8月10日
早い時間から動いて
映画『冗談じゃないよ』のロケ地巡りを敢行

誰かに聞いたり教えられたわけじゃないが
場面写真や劇中の映像で見た景色へ
足を運んでみる

場所の特定は特殊技能みたいなものです


映画のラストシーン 自販機前
暑かったので 走りはしなかたった
丈と進が歩いた 戸越銀座

商店街で
ビール飲んだり
蕎麦を食べたり
鯛焼き食べたりした

外は夏 蕎麦屋は避暑地
みんな夏のせいにしよう
鯛焼きもうまい みんな夏のせいにしよう

そこから、銭湯「戸越銀座温泉」へ
ここが素晴らしすぎた

2時間たっぷり堪能 外気浴が最高すぎた

んで。

五反田に移動して、『夏のグッデイ』へ行く
谷澤さんと小形さんの不定期ツーマン

この日、お二人とはゆっくりと話ができた
Bar PISTOL のマスターとママに感謝

ラストに『グッデイ』と言う曲が聴けた
2人で作った曲とのこと

いい音 響かせてた

名曲『グッデイ』は、綺麗に動画を残せたので
お二人とお店に許可をいただき
YouTubeにアップさせてもらっています

https://youtu.be/P6F90wwTEYw?si=VmfHL8b8Orgppy0a 

その日は
0時30分、新宿発の深夜バスで津まで戻り
朝の9時から夕方4時まで
盆栽屋でお手伝いしてから夜に帰宅しました

いつものルートと言えば そうなのだが


これが、北海道へ行くまでのイベント
だいたいの全容です


今回はここまで


さてさて

毎度、助走が長いのが大問題なのですが
次回から、ようやく本編となります

鈍筆、寄り道、道草を食ってばかりで
まだ1日目の終わりまで書けていませんけれど

お気づき、お察しの人もいるかと思いますが
今回は、脳内議会のみなさんや、守護霊さんを
同行者の声として解放しています
心の中での対話もなるべく書いていく予定です
結局は、全部自分なんですけどね

半分フィクションと思っていただいて結構です
そのほうが書いていて気が楽ですし
マトモな行動してるのかと問われたら
やっぱりどう考えてもおかしい
奇行、蛮行に思える動きをだいぶしているので
「これは全部フィクションなのだと思いたい」
というのが正直な気持ちです

だいたい、1人なのに対話って
おかしいと思いませんか
思いますよね
そう、おかしいんですよ


次回 往路


じゃ、また


次回 飛びます




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?