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episode 006 グッドライフを求める消費者のビリーフ・ドリブン

この話は、企業としてまずは”ブランドありき”でないと話が進まないのだけれども、これからは「第2世代のブランディング」の波がくるのかもしれない。
それは、TVによる大量リーチで知名度が消費を左右していた”ブランディング”から、企業の社会的・政治的問題に対するスタンスを行動として示すことで作られる”ブランディング”へ、シフトしつつあるということ。
その企業の行動や姿勢の如何によって、そのブランドの製品やサービスを購入するかどうかを判断する「ビリーフ・ドリブン」な購買者が世界的に増加しており、日本にも少なからず波は来ている。

出典:http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1709/06/news095.html
日本の消費者の43%が、社会的・政治的な問題に対するブランドの姿勢の如何によって、そのブランドの製品やサービスを購入するか、ボイコットするかを決めていることが明らかになりました(グローバル平均:57%)。年々低下傾向にある企業に対する信頼度を反映してか、このような購買をすることが「3年前よりも増えた」と回答した人は17%でした(グローバル平均:30%)。この結果は、これまで以上に消費者はこだわりを持って商品を購入しており、ブランドの社会的・政治的な問題に対するスタンスが問われる時代になっていることを示しています。
引用:消費者意識調査「2017 エデルマン・アーンドブランド」日本の調査結果発表(2017/9/5)

そもそも購買者は「無自覚なビリーフ・ドリブン」であるということは、こちらに見事な解説があり、まさに。
一昔前だって、店舗やレストランにリピートするロイヤルカスタマーは、「人」の評価が選択肢の1つだったわけで、購買者が情報をたくさん入手できるようになった今は、「人」→「企業」へと評価の軸が変わっただけだ。
そして企業は、社会問題に対するスタンスを、積極的な行動として示していく必要があるということ。


社会問題について同じ目線で語り合い、一緒になって声を挙げ、行動を起こすことをブランドに求めている人がこれほど多いという事実に対して何も対処せず、今までやり慣れたのと同じことを続けていると、近い将来、消費者は離れて行くでしょう。
引用:消費者意識調査「2017 エデルマン・アーンドブランド」日本の調査結果発表(2017/9/5)

消費者がブランドに求める「行動」の1つとして、「消費者の個人的な目標を達成するための力になれるブランド」になることかもしれない。ユニリーバのフューチャー・リーダーズ・プログラムや、ヤフーのMy Polarisのように。
もちろん、技能支援だけではなく、ユニクロやGAPのようなエコフレンドリーな企業姿勢は、個人的な目標を達成するために力になる。(わたしみたいに)


人々がよりシンプルで、有意義な、独立した力強い生活を送る手助けをすることが「グッド・ライフに貢献している」というブランドイメージを確立するために必要だということだ。
さらには、現在最も成功している革新的な企業は、社会の流れをただ追うのではなく、「より良く生きる」ということ自体を定義している。
消費者が何を求めているかを理解し、消費者が自身の価値を具現化する手助けを行いながら、ブランドがどのようにグッド・ライフを実現させられるかを伝えていくことが必要だ。
引用:2017年、消費者がブランドに求める4つのこと

いや、ブランドストーリーをメッセージングすることは、「第2世代のブランディング」という表現より、本来の意味でのブランディングだな。

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