【文系】超文学的なカレーを作ろう

こんにちは。ハギワラジュンタです。
最近、「ラムダ技術部」というYouTubeチャンネルにはまっています。

そこで今日は「ラムダ技術部」さんの人気シリーズ「【理系】超精密な料理を作ろう」を勝手に丸パクリして、「【文系】超文学的なカレーを作ろう」をやってみたいと思います。

それでは、早速参りましょう。

【文系】超文学的なカレーを作ろう

こんにちは。ハギワラジュンタです。
これから、文学的表現を用いて、できるだけ曖昧にカレーの作り方をお伝えしようと思います。

ちなみに、もし万が一カレーのレシピを探してこのページにたどり着いてしまった人がいたら申し訳ないので、()内に元のレシピを書いておきます。

まず、材料はこちらです。

・この世で最も明るい色とこの世で最も暗い色の組み合わせで構成される皮を持つ獣の肉・・・一人暮らしの人間が買うには少し気が引ける量
(牛肉・・・250グラム)

・涙の産みの親として、悲しみに勝るとも劣らないネギ・・・番
(玉ねぎ・・・二個)

・高貴な名前を付けられがちな芋・・・大体の三歳児が両手で持てる限界の量
(ジャガイモ・・・1.5個)

・馬の原動力・・・どんなに大型のスーパーでもピッタリ調達するのが極めて困難な量
(人参・・・1/2本)

・命名者のセンスを疑う油・・・多くの人が料理本にそう書いてあるのにも関わらず、結局目分量で入れる量
(サラダ油・・・大匙1)

・生命の源・・・上腕二頭筋が心地よく軋む量
(水・・・850㎖)

・よく考えたらインスタントみたいなものなのに、「今自炊をしている」という自尊心を満たしてくれる固形物・・・残りを消費するために、また数日したら同じ分量だけの材料を買ってこなければならいと思う量
(カレールー・・・1/2箱)

続いて、調理工程の説明をしていきたいと思います。

①涙の産みの親として、悲しみに勝とも劣らないネギを、かつて訪れたベネチアの運河に浮かぶゴンドラを連想させるかの如き形に切ります。
(玉ねぎを放射状に切ります。)

②高貴な名前を付けられがちな芋の皮を剥ぎ、彼らのプライドを傷つけないサイズに切ります。
(ジャガイモを1/6程度の大きさに切ります)

③馬の原動力を馬がそれが自らの原動力になり得ると認識できる最低限の小ささに切ります。
(人参を乱切りにします)

④熱源と食材の距離を可能な限り長くできる鍋で命名者のセンスを疑う油を熱し、この世で最も明るい色とこの世で最も暗い色の組み合わせで構成される皮を持つ獣の肉、涙の産みの親として、悲しみに勝るとも劣らないネギ、高貴な名前を付けられがちな芋、馬の原動力を入れて、肉がその肌色で見る者の欲情を掻き立て、またネギが自己主張をやめるまで炒めます。
(厚手の鍋でサラダ油を熱し、牛肉、玉ねぎ、ジャガイモ、人参を入れ、肉に焼き色が付き、玉ねぎがしんなりするまで炒めます)

⑤生命の源を加え、生命の源がメジャーリーガーよろしく、風船ガムで遊び始めたら、食材たちの過ぎ去りし青春の汗を取り除きます。
(水を加え、沸騰したらあくを取り除きます)

⑥食材の緊張がほぐれるまで、物憂げな火力で煮込みます。
(具材が柔らかくなるまで、弱火から中火で煮込みます)

⑦ほんの束の間、火を止め、生命の源が風船ガム遊びに飽きたら、よく考えたらインスタントみたいなものなのに、「今自炊をしている」という自尊心を満たしてくれる固形物を割り入れ、溶かします。
(一旦火を止め、沸騰が収まったら、カレールーを割り入れ、溶かします。)

⑧もう一度、物憂げな火力でクールだった鍋の中に可愛げが見え隠れするまでかき混ぜながら、少し考え事をしていたらいとも簡単に過ぎてしまう程度の時間煮込みます。
(再び弱火で、トロミが出るまでかき混ぜながら10分煮込みます)

後は、出来上がった液体をご飯の上に心を覆う将来への不安の如くかければ完成です。

如何だったでしょうか?

曖昧さを追及した超文学的なカレーで皆さんの奥底に眠る情緒が刺激されたのではないでしょうか。
今回は特に作風を決めませんでしたが、もしまた書く事があれば、ハードボイルド風、ラブコメ風、官能小説風なんかもやってみたいと思います。

最後までお読み下さりありがとうございました。

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