夏が来る。 残酷なまでに強くなりすぎる太陽の光を人は恐ろしい話を見聞きすることで冷や汗をかき、体温を下げやり過ごそうとする。 ホラーの季節である。 怖がりは普段ど…
千の世のおはなしのたまご
2024年6月30日 23:10
夏が来る。残酷なまでに強くなりすぎる太陽の光を人は恐ろしい話を見聞きすることで冷や汗をかき、体温を下げやり過ごそうとする。ホラーの季節である。怖がりは普段どんなことに怖がっているのか人によってどんなことに、じわり、と削られながら過ごしているのかは違うと思う。私の場合は、ふすまや布団の隙間や机の下から。白い顔が、手が、裸足が、重さを感じさせずに現れる日が来たら嫌だなと警戒している。物