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最後の1ピース。それは、利用者。地産地消から、ぬり絵まで。神戸市役所での取り組み。

10月半ば。地元、神戸市灘区の「minfactory」さんにお願いをした。ぬり絵のイラストで、「サンドイッチ」の絵。minさんにも実際に食べてもらって、そこからイメージを作ってもらった。

私たちの直営店の1つ、萩原珈琲店 127番地は、神戸市役所1号館1階にあって、スタンドタイプ(セルフ形式)のカフェ。私たちは、このスタンドカフェを最大の「チャレンジ拠点」としていて、様々な取り組みを仕掛けている。

市役所という立地において、私たちが目指しているものは「他行政にはない、市役所ロビー(空間)の新しい使い方」で、お客様が市役所ロビーで、「無意識に、気づかずに何かに参加している」状態を作りたいなというのがコンセプト。この「参加」には、基本的に次の5つの仕掛けがあって、それが一つのチェーンでつながったときに、自然に「参加」している状態が生まれる。

①:週末ブックカフェ
週末の市役所ロビーの使い方提案の1つ。文庫本などの本を市役所に持ってコーヒー片手に読書を楽しむというもの。※割引あり

②:ママフレ・子育て応援団
市役所という普段はなかなか足を運びにくい空間への誘導の1つ。保護者と中学生以下(高校生未満)のこどもで来庁すると、割引が受けられる。

③:週末親子で絵本カフェ ( ①+② )
東遊園地(市役所南側の公園)からの暑さや寒さの退避場所でもあり、お手洗いの場ともなっている。単に退避するのであれば、絵本を読んだり、お話ししたり。保護者とこどもで来庁し、本を読むと①と②の特典がダブルで受けられる。

④:地産地消サンド
地産地消サンドを食べると、全ての商流が神戸市内で完結される仕組み。神戸市役所店で提供しているサンドイッチの内、「127番地サンド(神戸市役所サンド)」と、「神戸下町サンド」の2種は、そのすべてが神戸市産または、神戸市で作られた食材でできている。

⑤:ぬり絵カフェ
自分が食べたものがどこで作られたのか、どこで生産されたのかを、ぬり絵を通じて「知る」ことができる仕組み。地産地消サンドを食べると「ぬり絵」が配布され、自由にぬり絵を楽しんでもらえる。

実は、①~⑤のそれぞれの企画自体がずっと「点」だなって思っていて、その点を少しずつ結びつけるのに、とても時間がかかった。例えば、①+②→③の週末絵本カフェ。この発想までに約1年かかったし、③+④→⑤のぬり絵カフェの企画実行までには実に2年かかった。①、②、④みたいに単体でもできる企画は、計画を練って準備もめちゃくちゃやるけど、実は単体の足し算から生まれる企画(③の絵本カフェ、⑤のぬり絵カフェ)は、ほとんど「ひらめき」や「思いつき」に近い。

2年かけて、2020年11月1日からようやく⑤の「ぬり絵カフェ」企画が始まる。現段階で、ハード面におけるパズルはつながったと考えていて、お客さんが個々の企画の特典を受けて頂いてもいいし、それぞれの企画を楽しく使っていただけたら嬉しい。

でもやっぱり究極は、
週末の市役所でこんな場面あると最高!

地産地消サンドとぬり絵(④+⑤)
本とサンドとぬり絵(①+④+⑤)
絵本とサンドとぬり絵(③+④+⑤)

最後の1ピース
それは、提案してきた点を結ぶ「人々」が、何気なく自然にロビーに集まり、空間を楽しむような「行動」が、無意識に生まれることなのかなと思う。そう言う意味では、これは「はじまり」の1ピース?

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