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仕事の心構え

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会社の方針や、見聞きしていいなと思った考え方を思い立つままに綴っています。 このマガジンの内容はKindle本でも好評発売中です。
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2023年8月の記事一覧

自分の言動が客観視できているか

前回のコラムは、余計なひと言を言われた側の愚痴的な内容でしたが、ありがたいことに思ったよりも反響がありまして、多くのコメントをいただきました。 今回は、そのコメントでいただいた「メタ認知」というキーワードにインスパイアされた内容となります。 普段使いの単語ではありませんのであまり聞き慣れませんが、「メタ認知」とは自分が認知していることを客観的に把握し制御すること。 つまり、自分が能動的に行っている言動について、もう一人の自分が客観的な立場から、その言動を調整したり調和し

余計なひと言はなんのため

メールの文面の最後や話の終わりに、必ずといっていいほど相手の気持ちをザラつかせるというか傷つけるような攻撃的な言葉を投げてくる人がいます。 もちろん性格はそれほど優しくなく、何なら意地悪なのでしょうし、そしてこちらのことがあまり好きではないのだろうなということも分かります。 そして、相手をそういう気持ちにさせているという点においては、こちらにもそれだけの問題があるのだろうということも理解は出来ています。 人間関係とは鏡の如し。 そして、他人と過去は変えられない、変えら

仕事を覚えられる人なのかどうか

前回のコラムでは、私たちは外国人スタッフに対しては寛容な向き合い方が出来ているのに、仕事の覚えがゆっくりだったり、意思疎通がなかなか上手くいかなかったりする同国人に対してはその寛容さを発揮していないという話をしました。 また、ひょっとしたらそうした人の中には発達障害の方もいらっしゃるのではないかという推測もしています。 前回も触れましたが、発達障害とは「発達に凸凹があること」ですから、特定の能力が著しく高いこともあれば、低いこともあり、仕事の相性によってはその能力が低いこ

相手の個性を知る

前回のコラムでは、人材不足に悩む現状を打破するために海外からの技能実習生の受け入れをしているという話をしました。 そしていざ現場で受け入れてみて分かったことというか思ったことなのですが、言葉の壁があったとしても、むしろその言葉の壁があるからこそなのかもしれませんが、彼女たちに向き合う人たちは上長も同僚もお客様も皆一様に他の日本人に向き合う時と比べて意外と寛容なのですよね。 これは普通に考えてみたら分かるのですが、おそらくは「日本人ではないから分からなくても仕方がないか」と

外国人実習生受け入れの実情

まだまだコロナとの共生は続いていますが、以前よりも下火になってきたこともあり、街には人が再び集まり始めて、活気も戻り始めています。 活気が戻るということは商売を再開するところも増えるということで、超高齢社会の日本においては当然人材不足が発生します。 私たちのいる介護業界というのは、保険制度に基づいて事業運営をしているからこそ、どんな時でも利用されるサービスですし、国の定めた報酬額は確実に入ってきますから、ある意味不況には強い傾向があります。 ただ、その反面、他の産業の調

なんで辞めたのかは分かっている

まだまだそこまで数が多いわけではありませんが、ここ数年の間にスタッフが退職代行を使って突然退職しましたという報告を受けることが増えてきました。 そして、この退職代行を使って退職されたスタッフの所属していた営業所に確認をしてみると、返ってくる答えはほとんど同じで「なんで急に辞められたのか分からない」というもの。 ネットで退職代行業者を調べてみると、直ぐに何社もヒットします。 多くは2万円から3万円程度でこの辺りが相場なのでしょうか。 運営母体は弁護士事務所や労働組合が多

心理的安全性が脅かされるとどうなるか

前回に引き続き、世間を騒がせた大手中古車販売会社の事件で考えさせられたことについて。 以前のコラムで「心理的安全性」というキーワードについて触れたことがあります。 前回からの抜粋ですが、「心理的安全性」とは、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンド氏によって提唱された、「組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態」のことです。 この概念を、 と定義しています。 生産性向上のために、こういった要素がとても大切という話でしたが、今