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本の備忘録

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16年前くらいから、読んだ本の備忘録として、それから未読の積読本も相当溜まっていたので重複して購入しないようにと、書評というには拙い内容をとつとつとブログで綴っていました。 6…
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2021年6月の記事一覧

元気がもらえるガテン小説

2007年1月9日に投稿したブログより。 いいっ! とにかく良かった。 これがデビュー作みたいですが、読んで元気がもらえる本は気持ちがいいですねー。 関西における肉体労働者を題材にした、カラッとした明るさ溢れる青春小説。 土方の連中が大勢出てくるので、当然血の気も多いし、口も悪い。でも気持ちのいいヤツらばかり。 一部シーンでは岸和田少年愚連隊みたいな感もありますが、単なる争いのみで終わらせずに、ちゃーんと最後には気持ちよく話を締めていきます。 卒業後の進路に迷っ

スポ根要素てんこ盛り!!

2007年1月8日に投稿したブログより。 過去のおすすめ文庫王国で堂々の第一位を飾った、直木賞作家のスポ根小説。 やっぱり評価されているだけあって、いいわぁ。しかも解説はあさのあつこに佐藤多佳子。もうこの二人が、「いい、いい」と絶賛してるんだから、面白くないわけがない。 主題であるスポーツは飛び込み。全然ルールも分からんし、マイナーですが、だからこそ、この人が描写を得意とするところの少年たちの出るチャンスがあるというわけです。 マイナースポーツ、上を目指す少年たち、ラ

物事を正確に観る

✅電子書籍のありがたみを今更ながらに感じています。iPadを使用するようになった際に、Amazonプライムなど定額制のコンテンツに電子書籍のサービスもあったため、興味の持てる本が無料閲覧できるようならと少しずつ活用し始めました。 一番の魅力は紙の本のセールはほとんどないにもかかわらず、電子書籍は結構な頻度で半額以上の割合でのセールが実施されるという点です。 先日は、半額分のポイント還元セールが2万冊以上の本を対象に実施されていたため、2万円分くらい購入してしまいました。

境界線が不明な二つの物語

2007年1月13日に投稿したブログより。 いいんです。もうとにかく読み続けるのです。 どのタイトルを買ったのか、どのキャラクターがどっちだったかも分からなくなるくらい、長期に渡って刊行されているこのシリーズたち。 内容としても、思いっきりかぶってますし。もうごっちゃごちゃです。 漫画化された方なんて、既に実際にキャラを混ぜ合わせちゃってますし。 でもいいんです。長くたって、終わらなくたって、キャラがごっちゃになったっていいんです。 熱い、とにかく熱い。 闘う。

奥田版「陽気なギャング」

2007年1月13日に投稿したブログより。 欲にまみれて手を結んだ主人公一味とヤクザ、そして中国強盗団による、成金の10億円を狙った大争奪戦。 三つ巴の争いが面白おかしく描かれます。 誰一人感情移入できたり、同情できるようなキャラクターはいませんが、話のテンポや、明るいノリで、陰惨な展開にならないとことが救いです。 何も考えずに読むにはいいですね。 この面子で続編を書こうと思ったら、それも可能なような気もします。 奥田英朗にしては、少し毒が足りない気もします。

面談力 - うまくいかないのは誰のせい?

突然ですが、「ほぼ日」が好きです。 スマホが普及するずっと前からブログとして配信されてきた、糸井重里氏による「ほぼ日刊イトイ新聞」のことです。 ほぼ日刊と言いながらも、一日も休んだことがないので実は完全な日刊なのですよね。 相当早くからサイトのファンであったので、もちろん手帳もほぼ日手帳を15年以上愛用しています。 一時期は、腹巻きなども購入して、「要らない」という妻や子供にも無理やり配っていました。 様々な分野の人との対談なども多く、過去のコンテンツも全て読めます

思い出を作る人の話

2007年1月16日に投稿したブログより。 タイトルどおり一人の男性の恋愛遍歴を、10人の女性の視点から綴ったものです。 若い頃から、死ぬまでの遍歴を、それぞれ違う性格の女性が見つめていきます。 優しくて、気がついて、自然で、一緒にいて肩が凝らない。でも何故かずっと一緒にはいれない。 男は悩む。どうして僕はずっと一人の女性と一緒にいられないのだろう。 このセリフだけを聞くと、モテる男の自慢かと思いきや、本人にとっては、実は結構深刻な問題になっている。 読み終わって

短編野球小説の佳作

2007年1月16日に投稿したブログより。 いい野球小説は数多くあるが、こういう野球物の短編だけを集めたのは珍しいかもしれない。 爽やかな話、業界のウラ話、ミステリー仕立ての話、ほろ苦い恋愛話等、プロ・アマ問わずにいろいろなジャンルの野球話を描き分けています。 でも、やっぱアレだな。この人の第一作が大好きだったように、爽やかな話が一番いいし、こういう話をもっとたくさん書いて欲しいと強く思いました。 何だろ、何となく川上健一に似てきたかな? スポーツ好き、野球好きな人

当選しました!!

いつかこのnote上で見かけて応募した読書感想文、すっかり忘れた今頃になって特別賞当選の案内をいただきました!! ありがとうございます!! 審査員が角田光代さんですからね。 ここ最近で一番嬉しい出来事かも。

好評発売中です!!(6月8日より無料セール開催)

6月8日午後17時より無料セール実施します!!おかげさまで購入していただいております。 感謝申し上げます。 キャンペーンとしまして、明日6月8日午後17時より5日間、無料セールス期間とさせていただきます。 引き続きどうぞ宜しくお願い致します。 随時更新してまいりますので、末永くお楽しみください。 以下、抜粋です。はじめに: 先日、Netflixの創業者が書いた本、「NO RULES」を読みました。 飛躍的に急成長して世界展開をしている大企業ですが、そこで掲げてい

作家は解説よりも中身で勝負

2007年1月22日に投稿したブログより。 年末のお買い物も合わさり、本棚にはいかにもといった感じで未読本たちが溢れています。 そんな中、会社の同僚から借りてしまいました。 この作家はいっつも気になるんです。未読本の中には何冊もあったはずなのですけれども。 そして、いい話を書く人っていうのもわかってるんです。 でも、本人の小説を読む前に、この人が他の作家の小説のために寄稿した解説を読むと、何かあまり面白くないイメージがついてしまい、いつの間にか、めちゃめちゃ好きとは

チャンバラ三昧

2007年1月14日に投稿したブログより。 非道い話である。 残虐な狂った殿様が催したものは、何と平和な時代に、真剣による御前試合。 勝負に手を挙げた者たちは、それぞれに事情を抱えた剣鬼たち。 幼少時からの知り合い同士、一人の女性の奪い合い、あらぬ誤解からもつれにもつれ相対する者、腕試しの延長で互いに競いあう者、仇を討つために臨む者、怨嗟、妬み、嫉みが絡み合い試合場はどんどこ血に塗れていきます。 相手を想い合う男女とか、そういうのも出てきますが、必ず邪魔が入ります。

「ゴールデンサークル理論」で考える

サイモン・シネック氏による「ゴールデンサークル理論」という考え方があります。 3つの円の図にあらわすのですが、円の一番内側に「Why(なぜそれをするのか)」を置いて、その周囲に2番目の円「How(どうやってそれをするのか)」を置き、さらにその周辺に3つめの円「What(なにをするのか)」を描いています。 プレゼンの下手な人や、部下へ指示を出して共感を得られていない上司などは、話をする際に円の外周から説明をしていく傾向があります。 まず「What(なにをするのか)」を伝え