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電動車椅子WHILLを一ヶ月使ってみて

こんにちは。筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群闘病中のはえちです。

電動車椅子のWHILL Model-Cを使い始めて1ヶ月が過ぎました(自費レンタルです)。実際に使ってみての感想を。

とにかく必要だったことが判明

なんていうか、使ってみてわかる必要性。「一応歩けるし」と思ってたけれども、うん、それ歩けてないよって。横断歩道を時間内に渡りきれない歩行スピードや、連続歩行40分が限界値(転倒あり💧)は、歩けてないと判断して良いかと。

歩くことによる体調悪化を心配しなくて良くなり、他のことに目を向けられるようになりました。歩かなくても、外出すると体調悪化することも結構あります。光の刺激だったり、音の刺激だったりいろいろあるみたいなのですが。今一つずつそういう歩行以外の刺激への対処を考えていっているところです。

良い点① スピード大事

同時に試乗したのが、YAMAHAの電動車椅子だったのですが、そちらの最高速度が4.5km/時。WHILLの最高速度が6km/時。

大体、空いている道を走行している時は速度コントロール4段階のうち「4」、ゆとりのあるお店の中などは「3」、狭い店や混雑しているところは「2」で走行しています。

うちは郊外の住宅街なので、私の普段走行するところは、とてもゆとりがあってスピード出しても全く問題ないです。「3」だと、ゆっくり歩く人のスピードなので、家族と歩いているとちょっと遅れをとります。最高速度の「4」のない生活は考えられないです(笑)

子供たちの公園遊びにも付き合えます。ブレイブボードに乗る子どもを追いかけたりすることもできるのはありがたい性能です。

良い点② 足元楽ちん

手動の車椅子に乗っていた時、どうも落ち着かなかったのが、ずっと足置きに足をおかないといけないことでした。

これはきっと障害の種類に寄るのだろうけれど、私は歩くなどの負荷がかかることによって歩けなくなる症状なので、歩かなければ歩けます(意味不明・笑)全く足を動かせないわけではないということ。

ずーっと同じ姿勢をとるのはしんどいので、時々足を組んだり、ブラブラさせたり、座り直したりしたいです。

WHILLは、足置きがフラットで広いので(要するにただの床)、普通の椅子に座っている時と同じように、足を組んだり、ちょっと前の方に伸ばしてみたり、きっちり膝を揃えて座ったり、いろいろできます。足置きの上に立っても大丈夫。

あと、足元に絡まる物が何もないので、服を選ばないのも便利です。ロングスカートも大丈夫。私は履きませんが、ハイヒールなんかも問題なく履けちゃうと思います。

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良い点③ 座面の安定感

一般的な車椅子って、布張りのアウトドアチェアみたいな座面なんです。折り畳めるメリットはあるけれど、片方に加重かけると、座面自体も傾いてしまうので落ち着きがなくなります。WHILLの座面は良い事務椅子みたいな感じで、端っこに座っても大丈夫。

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良い点④ その場回転できるの便利すぎ

普通、車椅子って車と同じで、その場回転はできません。向きを変えようと思ったら、前に進見ながら円を描く必要があります。それが、WHILLはコントローラーを真横に動かすと、その場回転ができちゃうので、狭い角でもあまり気にせずに曲がれます。エレベーターの中でも誰もいなければ方向転換も可能。

個人的に便利だと思うのは、子供たちと遊んでいる時、「ねぇねぇおかーさんこっち見てー」にすぐ反応できることです。

悪い点① 馬力ありすぎ問題

良いところ沢山なWHILLですが、いくつか問題点も。馬力がありすぎて、何か物にぶつかると、物を動かしてしまうこと確実です。

「こちらの机でご記入お願いします〜」と案内された、図書館の大きな閲覧用テーブルを「ガッ」と動かしてしまってびっくりしました。正面からギリギリまで接近するのは結構難しい。なんか、上手にコントロールできるモードがあるといいなぁと思いました。

悪い点② やっぱり重い

50kgの車体を3分割して運べますってなってますが、分割しても重いです。私にも分割・載せ下ろしできるようになるといいなぁと思っていたけれど、かなり厳しそう。なんなら、夫も「そのうち腰やられるかも…」と呟いていて危機感💦

車への積み込みが楽になる方法ないかなぁ、と探してみましたが、後付けできるクレーンは大体30キロまでが一般的で、50キロに対応しているクレーンはかなり高額でした。となるとスロープ付きの車に買い換えるしかないか…と検討中です。。

悪い点③ アクセサリー高すぎ

こうやって優れた製品開発してくださっていることには感謝しかないのだけど、アクセサリーも高くて…💦

マンションの共有スペース(屋根はあるけど屋外)に置かせてもらっているので、一応カバーはしておきたくて、レンタル業者さんがサービスしてくれた電動カート(セニアカー)用のカバーを付けていますが、大きすぎて。。WHILL用のカバーが欲しいのだけど、なかなかのお値段で悩んでいます。

あと、ライトとアームフレームの着せ替え用カバーも欲しい!

ライトはやっぱり純正品は高すぎる気がするので自転車用の物を物色予定。

フレームの着せ替えカバーについてはまぁ趣味の範囲のものなのでしょうがないですけどね(笑)。ゴールド欲しいなぁ。まだまだ必要なものたくさんあるので後回し…。でも、車椅子に機能ではなく趣味趣向で選べるっていう発想はとても素敵

余談ですが、公園で会った子どもの友達(小一)が「何それ!初めてみた!めっちゃカッコええ!!!」と。多分彼の目には車椅子というジャンルの乗り物ではなくて、ブレイブボードとか、キックボードとか、自転車とか、なんかそういう公園的乗り物の一種として見えている感じがしました(笑)。

悪い点④ 土足禁止のところに入りにくい

これね…全く歩けないユーザーさんなら、多分WHILLのまま入らせてくださいって言うと思うのですが、一応歩けなくはない私。まだそこまでの勇気がなくて、スリッパを脱いで入るクリニックとか、まだ行ってないけど上履きで入る学校とかどうしたものか…と思っています。

一回歩いて入った眼科でまさかのクラッシュをしてから、あぁいうところもWHILLのまま入らせてもらったほうが身のためかなぁという気はしているのですが。

いわゆる一般的な車椅子だと、車輪を拭くとか、車輪カバーなんてのも売ってるみたいなんですけどね。WHILLの車輪とても拭ききれそうにないし…。

このクロスの上でWHILL2回転したら車輪きれいになります!みたいな魔法のクロスあればいいのかも(笑)ダスキン辺りと提携して考えてみてくださいw

競争勃発祈願

なんかもうWHILLの回し者感満載な私ですが、他社さんにもぜひ参入していただきたいなぁと思っています。競争巻き起これ!!と。福祉分野の製品にお世話になることになってから、一般的な商品との販売・開発姿勢の差にびっくりしています。

車椅子持ってきてくださった業者さんも、全然売り込む気なさすぎて、夫も拍子抜けしていました(笑)普通もっといろいろ持ってきて営業するよね?と…。

そうそう、T字杖に関しては、結構いろいろありました。多分、高齢のライトユーザーが多いからなんだろうなぁと。福祉商品なんだけど、どっぷり福祉というよりも、メガネより少し福祉よりくらいの位置付けにあって、お洒落さなんかで選べるようになってきている感じ。

車椅子も、生活を便利にする一つの道具としていろんな人が使い、いろんな種類の商品が開発されるようになって欲しいと願っています。


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