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魂に刻まれた死の運命から友人を取り戻せるのか……!?【映画『コープスパーティー Book of Shadows』の感想を書き綴る】

2016年に生駒里奈さん主演で公開されたPG12ホラー映画。
人気ホラーゲームの実写映画化、第二作目です。

まあ、続きものなので一作目を観ていたほうが、より楽しめるかと思います。
ゲームをプレイしたことがある人なら、今作だけでも、なんとなく理解できるかも。

5年以上前に、iOS版『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』とPSP版『コープスパーティー Book of Shadows』のゲームプレイ済の上での感想文です。

防備録を兼ねているので、あらすじと感想をごちゃ混ぜで綴ります。
ネタバレしてます。

◎映画あらすじ


呪いのおまじない「しあわせのサチコさん」を行い、怨霊の棲む異空間へと飛ばされた女子高生の直美(生駒里奈)は、幼なじみの哲志(池岡亮介)や親友の世以子(喜多陽子)など、多くの仲間を失った。あれから半年。生き延びたあゆみ(前田希美)と直美は、死んだ仲間を取り戻すべく、悲劇の舞台となった天神小学校へと戻ってくる。

同じおまじないで別の学校から囚われて来た刻命(青木玄徳)たちとも合流し、切なる想いで生還の道を模索する。だが、待っていたのは繰り返す「死の運命」に囚われた、仲間たちとの再会だった。

そして、繰り返される惨劇からあゆみを救うために姉・ひのえ(石森虹花)が天神小学校へ向かう。命と心を弄ぶ、残酷な運命の歯車は、やがてゆっくりと廻り始める……

(映画公式サイトより引用)

二作目映画の公式サイトはコチラ

※グロい描写が多々あるので、苦手な方はご注意ください。

◎中嶋さんの空想のオトモダチ

一作目で直美とあゆみの二人以外は全員、帰ってこられず天神小学校で死亡。

戻ってきた世界では、死んでしまったみんなは『もとから居なかった』ことになっていて他の人たちから存在を忘れ去られていた。
直美は戻ってきた当初、居もしない友達
のことを話していて、精神病を疑われたよう。

学校に復帰したものの、放心状態の直美。
そこへ、もう一人の生き残りである、あゆみがやってくる。

あゆみは前作で直美を陥れようとしていたことを告白し、謝罪する。
そして、みんなを取り戻すために、もう一度あの天神小学校に行きたいと言い出す。
直美も了承し、異空間へと向かうのだが……

あゆみ、ちゃんと謝って偉いな〜、と思った。
良心の呵責に耐え兼ねたのかな……

◎天神小に戻ってきたよ!

また『しあわせのサチコさん』の儀式をやるから二人以上が必要なのかと思いきや『サチコの骨』齧って転移したよね!?

これ、一人でも行けたんでしょ……

後に出てくる、ヒノエお姉ちゃんは『一人で来るつもりだった』と言ってたもん。

ここで直美が了承しなかったらどうなってたんだろな〜
あゆみだけ記憶がある状態でリスタートなのか、直美も強制的に巻き込まれるのか……

◎天神小学校2周目

☆直美
ともあれ、天神小学校に戻った二人。
直美は足を痛めて、保健室で休んでた時間から再スタート。

まだ、世以子を手にかけてない段階だったから生きてる姿を見て、安堵で涙する直美。
しかし世以子の首にうっすらと痣が見える。
少し圧迫感があるようで、不穏。

その後、霊の「あの子、死の痣があるね」というクスクス声を直美だけが察知する。

『一度決まった死からは逃げられない』

(これはゲーム版でもそうだったけど、この異空間で一度死んだ人たちは、死んだときの傷と同じところに痣が出来て、その部分を再び損傷して死ぬ運命にある。)

ここで森繁の首なし死体も発見。
早すぎる。

☆あゆみ
一方、あゆみは鈴本が壁に叩きつけられて爆散した時間から再スタート。

いきなり一番のスプラッター場面により『全員無事で帰る』ことは不可能だと突きつけられる。

岸沼も前回死亡時の部位に痛みが出てきてるようで、残された時間は少ないぞ……

場面変わって拘束され気を失っている由香。
哲志、岸沼、あゆみの合流チームが救出したのも束の間。
由香はサチコにグッサリ刺されて死亡。えっ、早すぎ……
一周目の死亡者たちが予定調和のようにポンポン死んでいく。

他のメンバーも、サチコのチートおばけパワーで窮地に陥る。
そして、地味に前回と同じところを怪我してる。あぁ〜、死の痣〜😨

そこへ、サチコの母親であるヨシヱのペンダントを数珠のように構えた直美が割って入って、一同は逃げることに成功する。

◎白檀高校の人たち

今作の初っ端に『おまじない』して天神小に飛ばされた、他校の人たち。
男3女3の6人組。

教室の地面割れる描写は、今回は無いんですね。あれは如月学園限定?
暗くなった次の瞬間に、もう異空間にいるのもゾッとするね!

現状把握しようとする彼らの前に、唐突に現れたサチコによって、女子1名が死亡。
臓物でてきちゃってグロ……😨
私は今作のほうが、グロいものが精巧に作られてるように感じたなぁ。 
しかもそれをアップで映したりするから気持ち悪い。

◎記憶を頼りに時短時短!

どうすれば帰れるかは一周目で知っているので、さっさとサチコの遺体がある地下室へ来た直美一行。

遺体にヨシヱのペンダントを供えると、白いサチコが現れ成仏する。
あとは帰るだけ!

小学校が崩壊しそうになる中、一行は最初に飛ばされた教室で逆打ちを行うため戻ろうとする。

が、途中で白檀高校の刻命、黒崎、霧崎の三人を見つけて、逆打ち方法を教えてあげる直美。
こんなときになんて親切!
ヒロインの鑑だね……

そして両校とも同じ教室に飛ばされてきたと知り、みんなで移動。
早速それぞれ、逆打ちをするが……?

◎逆打ち、成らず〜

ちゃんと正しい方法でやったにも関わらず、何も起こらず帰れてない一行。

白檀高校とモメてる間に、急に世以子の首が跳ね飛ぶ。
混乱する面々が見たのは、成仏したはずのサチコの姿……!?
サチコの腹のあたりから「あ……そ……ぼ……」と黒い禍々しいサチコが出てきて、みんなを襲い出す。
世以子はこいつに首の痣をぶった切られちゃったのね。

霧崎が次の標的になり、斧でめった切り。
まだ息はあるものの「もう、助からない」と霧崎を置いてみんな逃亡。

このときの「刻命……」って呟いてるの悲しいね。
さっき、ハグしていい感じになってた男に見捨てられちゃったんだよ。

◎逃げて散り散りに

☆直美
直美は刻命、黒崎と3人で逃れます。
如月学園のみんなを探してあげようと提案する刻命。
人間出来てる良い人オーラを放ちます。

無闇に探してすれ違いになっては大変だと黒崎と言い合ってると、視聴覚室で監視カメラを見られると直美が言う。(前作の鬼碑忌 コウが残してたカメラでしょうね。ここで2周目の恩恵を受けた!)

カメラの様子を見てみるが、どこも人影すらなく空振りで落胆する。

しかし、直美は「録画だから巻き戻せるはず」と、巻き戻す。
すると白檀高校の卜部がトイレに座り込む様子が映る。

画面を凝視する二人を尻目に、そうっと後ろに下がっていく刻命。

◎ヤバい映像映ってた

しばらく観ていると、卜部のもとへフラつきぎみの男が近づく後ろ姿が映る。

もう、この歩き方がちょっと頭ヤバそうな人のそれで、上手いんだよね~
町中で見かけたら避ける感じの歩き方。

そして男が唐突に卜部を刃物で刺すという衝撃の展開に……!
その時「刻命……」という卜部の声が入った。
恐る恐る振り返る直美と黒崎。

そこには、ブレザーを脱いで半身血まみれの刻命がポーズ決めていたのでした。ここ、一番の見せ場だよね!

詰め寄る黒崎を、隠してたナイフで何度も突き刺す刻命。
ここの刺す瞬間に目かっ開くのすごい怖い。
微笑みながらのヤバい人の顔、めっちゃしてる。イケメン最高。

刻命の言い分としては、「ここで幽霊に殺されるのも、俺に殺されるのも一緒だろ」と。
人が死ぬ間際の『命の輝き』を見たいがために殺していると。
愉快犯の連続殺人鬼だ〜😭

このナイフ、自前ですかね……
天神小が異界化した時代のナイフじゃなさそうな形状。 
卜部に「人殺し!」ってなじられたあとに、おかしくなって今の刻命になったとき背中に手を伸ばしてたよな。
あそこに隠し持っていた……?
普段からナイフ持ち歩いてる可能性、怖〜

殺人鬼としての顔がバレて、直美と死の追いかけっこが開幕!

◎ヒノエお姉ちゃんといっしよ

逆打ちが効果なく、あゆみ、哲志、岸沼の3人は途方に暮れる。
そんな中、黒サチコと亡霊に挟み撃ちにされ絶体絶命!

そのピンチを救ってくれたのが、異界に単身乗り込んできた、あゆみの姉のヒノエさん。
なんとか切り抜けることに成功。
(ゲームでは、魔女のお勉強をしてるオカルト畑の人なんだよね。)

そして、黒いサチコの正体を教えてもらう。
あれはサチコの双子の姉妹で、名をサチという。
サチは死産だったため魂だけがサチコの中にいたらしい。

そして、サチコが成仏してしまったために解き放たれた、と。

サチも成仏させれば問題なさそうだが、無理だと首を振るヒノエ。
サチは無念や心残りがあるわけではなく、この世界を楽しんでいるだけらしい。

あれで……?
なんと邪悪な楽しみ方か……😰
怨霊サチコに感化されて、だいぶ捻じ曲がってしまったのかな。

サチコが成仏してからすぐに逆打ちをしなかったから、脱出できなかった模様。親切心の人助けが仇となったのね。

サチコからサチへ、異界の支配者が変わったため、脱出方法も変化。
ヒノエが通ってきた時空の裂け目を通ることのみで脱出できる。

早く脱出しようとする一同だが、哲志は「直美がいないから行けない」と言い出す。

あと10分で閉じちゃうっていうのに、自分一人で探すから、みんなは先に脱出しろと言う。
好きな子を見捨てられない、情の厚さを見せますね……
(薄情な刻命とは対比になってるのかな?)

泣きそうな顔のあゆみ。
本音は、好いている哲志と一緒にすぐさま元の世界に帰りたいだろうけど。
映画冒頭で直美に謝って心を入れ替えた彼女は、みんなで直美を探そう!と心を奮い立たせる。

そこに「みんな、ここにいたのか!」と刻命が何食わぬ顔で合流……
ああ〜😰

◎直美を探して

直美を最後に見た場所だと言って、みんなを誘導する刻命。
哲志はちょっと違和感を感じてるみたいで、怪訝な顔をしている。

そして、物音がしたと言ってみんなを理科室におびき寄せることに成功。
わざとらしく戸も閉めます。
直美はいるわけがなく、不信感をあらわにする哲志。
ブレザーをバッサァと脱ぎ捨てる刻命、ちょっと面白い。

「君のせいで台無しだ」と様子が変わる刻命。 
殺人鬼モードの本性をあらわします。
本人的には、不意打ちで襲いかかってのパニックを見たかったんだろうね。

まず哲志の腕を刺し(前作で千切れた部分……)、次に向かってきた岸沼を戸棚の下敷きにして(全身バキバキになる運命なのだな……)瀕死にさせた刻命。

篠崎姉妹に狙いを定めようとするも、必死に飛びかかってきた哲志に邪魔をされ逃げられる。
もう片方の哲志の腕も切りつけて(両腕……😭)いたぶる気満々の刻命でしたが、岸沼と哲志の最後の一撃で大ダメージを食らうのでした。
(戸棚から落ちた薬瓶を哲志の手元に転がす岸沼→死を覚悟して硫酸を相手の顔で叩き割る哲志)

シュウシュウと顔が半分焼け爛れて苦悶する刻命。

◎時空の裂け目のあった部屋へ

篠崎姉妹は命からがら、なんとか時空の裂け目があった教室までたどり着きます。
しかし、裂け目はすでに閉じていて、あゆみは発狂。
(ここはゲームで有名な「アッハァ!」シーンらしい。気づかなかった)

まあ、前回死んだ仲間を復活させようと乗り込んで、逆に被害拡大してるんだもん気持ちはわかるよ……

直美はどこからか現れて、ようやく合流。
そして、ヒノエからいきなり『ブックオブシャドウズ』という、禁断の魔術書がこの異空間に存在すると聞かされる。
それを使えば死んだみんなを生き返らせることができるかもしれない、と。

ヒノエお姉ちゃんは初めからその魔術書目当てで、一人でここに乗り込もうと考えてたみたい。

そして、直美もブックオブシャドウズでみんなを生き返らせて、なんとかここから脱出する方法を探す決意をする。
ここまできても諦めないのは一種の才能だと思うよ!

そして、3人で魔術書を探しに向かうのですが……

◎まだ襲撃は続く

直美にだけサチコらしき「こっち……」という声が聞こえる。

その声に導かれるように進もうとすると、ヒノエの腹から長い刃物が突き出ていた。えっ。

そこにやってきたのは顔が半分焼かれ人体模型の顔のようになった刻命の姿……!
(ちゃんと人体模型ネタ出すんだ〜!と嬉しくなっちゃった。
ゲームではヨシカズに全身を人体模型のようにされてしまうんだけど、映画だとシュールすぎるな、と。
哲志との戦いと人体模型ネタをうまく絡めてて、自然な繋がり方が上手いと思った!)

ヒノエに泣き縋るあゆみを引き剥がし、からがら逃げる直美。
姉を失ったショックからフラフラになってる、あゆみを励ましながらサチコの声を辿って行くと、魔術書がありそうな気配……!

で、安心した瞬間に刻命が二人の間に突進してきます。
ここ、素でめちゃビックリした!!

物陰に隠れてやり過ごした……と思ったら後ろに静かにいるのもホラーのお約束。直美、後ろ後ろ〜😱 
もうこのへんは心霊ホラーでなく、殺人鬼ホラーのノリだわ。

そして絶体絶命という瞬間に、サチが「あ〜そ〜ぼ〜」と斧を振りかぶって、刻命をアッサリと殺害。

今度はサチとの追いかけっこ……!
(ここのオバケちゃんたち、力がチートすぎるから、人間たちは弄ばれてるんだなって感じる……) 

追い詰められた直美、今度こそダメか……!という瞬間、さっきまで廃人同然だった、あゆみがサチの行く手に立ちふさがります。
(ここ、初めの方で直美がサチコから、あゆみを庇ったシーンのリフレインかな?)

そしてサチもろとも高所から落ちる。「みんなを助けて!」と後を託して……

なんとかブックオブシャドウズを手に入れた直美だったが、これからどうしたらいいのか途方に暮れる。 
そりゃそうだよね。
オカルト知識もない一般人が、こんな気持ち悪い見た目の本でどうにかしろと言われても……

そこへ成仏したはずの白サチコが神々しく現れて、直美の頭を軽く触ると直美は気絶。

目覚めると、元の世界の教室に倒れ込んでいた。 

戻ってこれたのだ。

◎ブックオブシャドウズの力

ふと黒板を見ると、異界に行く前は日直はあゆみの名前が書かれていたのに、戻ってきてからは別人の名前になっている。

つまり、あゆみも異界で命を落としたということ。

ブックオブシャドウズに「みんなを生き返らせて!」と願うと、本が勝手に動きページを捲っていく。
いかにもオカルトっぽくて良き!
さすが魔導書、不思議な力がみなぎってる〜

そして開かれたページに恐る恐る手を乗せると、文字が動いて直美の手に集まってくる。
虫みたいにウゾウゾしてて気持ち悪い〜😨

そして唐突に教室の机がガタガタッと端っこに寄せられる。
びっくりするなぁ。

すると廊下の方から、死んだはずのみんなの声が聞こえてくる……

日直の名前も『篠崎あゆみ』と書き換えられた。

みんなが生き返ったのだと確信して、以前のように朗らかに呼びかける直美。 
「みんな!こっちだよ~」

しかし、直美の笑顔が急にこわばる。

廊下から近づいてくる声と共にナマモノっぽいビチャビチャした音が……

直美の前に姿を現した“みんな“は巨大な肉塊だったのだ……!
たぶん仲間全員の死体を継ぎ接ぎ、ぐちゃぐちゃに融合させたようなモノ。

書き換えられた、あゆみの名前の上にインク?が垂れてきて、掻き消される。

ブックオブシャドウズの表紙のドクロがインクだか血の涙を流し、直美の絶叫で幕を閉じる。

いや〜
どうあがいても絶望でしたね。
これぞコープスパーティーって感じの終わり方で、私は好きです。

これは願い方が良くなかったのかしらね?
一般人が対価も無しに願いを叶えてもらうなんて、虫が良すぎるでしょ。

悪魔に願い事をして、本来のものとは違う風に曲解されて叶えられちゃうやつみたいな感じでしたね。

そしてこの肉塊、本当に“生き返った仲間たち“なのかな?
喋ってるセリフが文化祭で聞いたものや、どこかで言っててもおかしくない当り障りないものばかり。

仲間の死体をくっつけて、直美の記憶にあるセリフを喋らせてるだけの、動く肉塊なのでは?

このあとどうなったんだろ……
記憶でも失っちゃったほうが幸せだろうな。

◎総括

実写第二作目の今作は、色んなものを詰め込んで(白檀高校のエピソード、死の痣と逃れられない死、新たな霊サチ、ブックオブシャドウズ)、やや駆け足気味の展開でしたが面白かったです。

原作ゲームではヒノエお姉ちゃん、出てきてすぐに退場してしまうので、今作では異界乗り込んできたり、妹とのやりとりがあったりと出番があって嬉しかったなぁ。

ブックオブシャドウズの存在が急に出てきて、やや唐突だったけど原作ゲームの置いてけぼり感に比べたら、カワイイもんです😅

あとは本当、刻命のうさんくさい善人っぷりとか、殺人鬼の頭おかしい演技とかサイコーでした。満足。

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