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ITプラットフォームでの経験を活かし軽貨物事業部で気勢を上げる!既知と未知を掛け合わせ、目指す圧倒的パフォーマンス

 さまざまなプラットフォームビジネスに従事してきた酒匂 大が、未経験の物流業界に飛び込み掲げる目標は?ときに熟考しながら自らの言葉にこだわって語る姿が印象的でした。

軽貨物事業部 ソリューショングループ
酒匂 大 Dai Sako
2015 年株式会社リクルートライフスタイルに入社、旅行事業プラットフォーム「じゃらん」に配属となり2年間営業を担当したのち、5年間企画に携わる。その後、C2Cプラットフォーム社にて複数プロダクトのPdMを経験したのちBASE社に転身、カスタマーサクセス、コミュニティマネージャーとして従事したあと、2024年5月ハコベル入社、現職。

貴重な30代という時間をハコベルに賭ける。自分の得意とする領域を担当できる喜び

——新たなセクションをご担当と聞きました。 現在ハコベルでどのようなお仕事に携わっているのでしょうか。

 今年の5月に入社し、軽貨物事業部のソリューショングループに所属しています。入社後はポジションを固定しないまま2ヶ月ほど様子を見ていただき、7月に新たにプリセールスチームという新しい組織を組成していただくことになりました。

 軽貨物事業部には「営業」と「ソリューション」という2つのグループがあり、私はプリセールスとして間に入り、プロジェクト全体をマネジメントする業務を担っています。

 軽貨物事業部では顧客である荷主様によって解決すべき課題が多様ですので、BPOのご提供をはじめ、それぞれに対応したソリューションをご提供しています。得意なスキル同士を掛け合わせたメンバーでプロジェクトを組んでプラットフォーム外も含めた課題解決を目指しているのでそれが付加価値にもなっているんですね。

 一方でこれが綿密に管理しないまま発展し続けていくと何が起こるかと言えば、難易度だけが上昇し続けるため結果的に人件費もふくらみ持続可能性がなくなるとか。その後ろ側で工数が逼迫したり、稼働のわりにうまみが少ないといったことが起きやすい状況になります。そこを上手く調整しながら健康的に利益の上がる状況でWin-Winとしていくことが私の役割です。

—— 率直にご感想はいかがですか。また、その転身に至るまではどんな状況だったのでしょうか。

 私がもっとも得意としていることをやらせてもらっています。外から見て今なにが起きているのかを理解しながら、それぞれの人たちが思っていることを解釈し、共通言語化していく、みたいなことが多分私の得意とするところ。逆になにか突き抜けて自分で突破していく、みたいなことはあまり経験がないので、ハコベルでいきなり営業で「1000万売上つくってこい」とかをやるよりも現在のかたちから入っていけたので、かえって事業としても個人としても良かったという実感があります。

 それなりに前職も楽しく働いていましたので、転職活動も本腰を入れてやっていたわけではありませんでした。とはいえ在籍企業はすでに上場もし、会社設立10年ほどが経過していましたから、自分がどこまでなんの裁量を持ってやっていくべきか?というところに行きづまりを感じてはいました。大きな変化が起きない、いわば安定した状態で自分はなにをすべきなのか。EC領域やスモールビジネスという事業領域に果たしてどこまで共感できているだろう?と考えたとき、「これは人生を賭けて戦うものだろうか」という問いが頭を離れなかったというのはありました。

 そんななか、30代という貴重な時間をどこに投資するべきなのか?を考えたときに、原体験として幼いころから他人の評価を意識して動く人間でしたので、誰かに「ありがとう」と言われることに価値を感じる性質。となると、社会的に意義が高いところにいたほうが楽しく働けるだろうというイメージがあったんです。

 そうしたチャレンジができる領域が日本にどれだけ残っているだろうか、という観点で見たとき、「物流業界のITプラットフォーマーはまだ決定打となるプレイヤーが不在」という雰囲気がありました。もともと興味があったこともあり、カジュアル面談のお誘いが来たときには気軽な感じでお受けしたのですが、そこからはトントン拍子という感じで進みました。

決まり切った利用規約内に小さく収まるのではなく、お困りごとの解決に全力でぶつかるという発見

—— タイミングも合ったのですね。もう少し前職までに経験してこられたことをお聞かせください。

 2015年の新卒社会人で、1社目が当時リクルートライフスタイルという会社でした。リクルートのなかでも日常消費領域、いわゆる美容や旅行、飲食といったwebサービスを扱っており、私は旅行事業のプラットフォームに配属され7年間そこで従事していました。

 かつてのリクルートと言えば、「長く在籍せずどんどん起業せよ」という文化があり、「早く一人前になって自分のやりたいことをやりましょう」といった教育が新卒の採用段階からされているような社風で、「3年で辞めてやるぜ」みたいな意気込みがカッコイイ!みたいなことが当たり前といった雰囲気がありました。

 ちょうど私たちの入社のころが分岐点で、中長期で人材を育成した方が会社にとっても良いし、辞めることが正義という社風が時流に合っていないだろう、などの議論がされていって、会社としても「中長期できちんとキャリアパスを描けるように整備していこう」という方向へ変化していったと思います。

 入社して最初の2年は営業部に配属されましたが、残り5年は企画をやっていました。たとえば、旅行のプラットフォームではホテルと飛行機をセット予約できるようにすることや、着地型ビジネスと言ってホテルに着いてその日に行うアクティビティを開発することも企画分野における新規事業です。こうしたサイドビジネス型の企画はどんどん生まれましたので、難易度の高い企画や新規事業の前に、こうしたことでひととおり「企画のお作法」を学ぶわけです。私の場合は、大手航空会社と在籍企業とが合弁会社を設立したのですが、そこに出向となってから企画キャリアがスタートしました。

—— プラットフォームビジネスにおける経験者でいらっしゃるわけですが、ハコベルのサービスについてどのような感想をお持ちですか。

 プラットフォーマーに徹している企業ではないところがすごく良いと思っていまして。これまで私が経験してきた10年間は、基本的にサービスをつくる人、そのサービスを起点になにかを考えていくビジネスサイドがいる構造でした。いわばサービス利用規約のような絶対的なものが存在し、そのルールのなかで勝負するといった感じでしょうか。

 ところがハコベルでは、サービスで解決することはもちろんですが、困っている人がいるのであれば人力で助けてあげればよいだろう、というスタンスがあるんです。決まり切った利用規約のルール内に仕事を収めていくのではないんですよね。事業側の人間からすると、自分で考えたことを人の力を使って解決することができるという、とてもやりがいのあるフィールドだと感じています。

 ある意味では逆に、「解決できないということはあなたの力不足」と言われているようなものでもあるのですが、プレッシャーよりもやりがいが大きいですね。IT企業に入社したつもりでいましたが、どちらかというとコンサルティングワークに近く、未経験の部分でしたからいまとても楽しいですよ。

これまでのIT経験とこれからの物流経験。掛け合わせて実現できる領域を拡大していく

—— とてもフィットしているのですね。物流業界は未経験とのことですが、入社して知見がないことがなにか影響しましたか。

 私が入社後最初に体験させてもらったことが、ドライバー様に案件をご案内する架電業務です。特殊な条件等でシステムによる自動マッチング以外で一部こうした業務が必要なのですが、ひたすら一週間ほどドライバー様とお話することができ、どんなことを大切にしておいでなのかや、どんな案件だと受けていただきやすいのかなどを肌感覚で理解することができました。いまも荷主様の実際のアポイントにどんどん同席させてもらっており、荷主様が抱える課題とは?という部分の解像度をあげていくことができています。現場に足を運ぶことがすごく多い会社だと思いますね。

 キャッチアップすべき情報はそこかしこに落ちているものですから、あまり心配する必要はないと思っています。物流業界のエキスパートのかたが大勢いますので積極的に質問するようにしています。そして、質問をしていくと私はビジネスサイドの知見から会話ができたりしますので、互いに異なる観点があるからこそ効率化や解決策へのやり取りが発展するようにも感じています。

—— ご自身の経験をもとに、物流業界・ハコベルにご自身がどのような貢献をしていきたいですか。

 私の場合、10年間IT屋さんとしての経験がありますが物流の経験はゼロ。これから向こう10年をハコベルを介して物流業界で経験を積むことで、IT業界に20年の経験となり、物流業界は10年の経験となりますよね。そうすると素養の掛け合わせがとてもうまく運ぶと思っています。

 物流のキャッチアップができたら私の持っているノウハウを活かせる場所がもっと増えていくはずですので、これから先の未来はとても明るくワクワクしています。反面、現実としていまは物流のことがわからないのでできないことがたくさんある。これがわかるようになっていくと、もともと持っていた知識が活かせるようになります。
 課題が山積する業界ですから、どれかひとつくらいはぴったりフィットするような私だからこと解決できることが出てきて、ドライバー様と荷主様がワクワク働けるような未来が見えると良いなと思いつつキャッチアップしています。

 過去のIT経験から見えている世界と、物流をもっと知ることでさらに解像度が上がることを踏まえたうえで、あえて現状の課題のみをとらまえて「こういう貢献ができます」ではなく、未来の伸びしろ部分を含めもっともっとできることが増えていく、というイメージです。現場が違うと同じような事象でも課題の捉え方、適切なソリューション手法が異なるのも面白みのひとつだと思います。でも視点は変わるものです。それを先入観で同じものにはめ込んでいくと絶対に齟齬が起きてしまう。決めつけない、ということは自分がとても大切にしている点ですね。

いまは事業責任者になるよりも、現場で上司たちから学ぶことで未来の打ち手を増やす

—— ここまで業務のことについて聞いてきました。では、ハコベルの環境、組織はどんな違いや強みがあると感じていますか。

 まずIT業界ではDX化を命題にしていたりもすることが多く、非効率な事を解決する難易度が高すぎると、その課題解決自体をROIであるとか経済合理性から敬遠してしまうケースが結構あります。ところがハコベルは違うんですよ。ある意味で最初は手がかかってでもやりきる、やりきった先にきっと効率化できる、その難しい課題を解決したことが未来の自分達の強みになる、といった感覚を皆さんが持っています。この点は本当に勉強になりますし、自分も同じ視座に立ちがんばらないと…と思っているところですね。

 なにしろ職位が上の人がめっちゃ働くんですよ。こわいくらい働くので、そういう意味では「自分、こんなところで逃げていられないな」と奮い立つ環境であるのは確かです。それはメンバーの皆さんからもすごく感じられること。自ら率先して背中を見せてフロントでバチバチやってくれますので、こんなに私たちが音を上げているわけにはいかないぞ、というのは日々すごく感じることです。

 入社前は、早期に役職を獲得して決裁権を持ち、自分で事業をガンガン回していくことにチャレンジさせてもらおうと思っていました。ところが、まだまだ学べることが多い上司陣が目の前にいますので、もうちょっと現場で戦っていた方が結果的に自分が責任者になったとき、出せる打ち手のオプションが変わるなと思うようになりました。。日々、田島さんが判断していること、西本さんが判断していることを、まずはトレースできるようになれば多くの課題は自分で解決できる感覚が持てるのでは、と感じています。タイプやバックボーンの異なる魅力的な上司陣と問答を繰り返しながら事業を推進する今の環境は私自身のキャリアにとっていまはすごく大きな魅力となっています。

—— 酒匂さんが掲げるハコベルでの目標、実現したいことがあれば教えてください。

 社会のためになりたい、それをありありと体感したい。そう思ってハコベルに入社しましたので、そういう部分での達成感をまずは持つこと。社会に出るときにどんなことを考えていたのかと言えば、街をつくりたいとか、海を渡って大海原でビジネスしたいとか、とにかくドデカイことをやってみたかったんです。鹿児島の徳之島という小さな島が出身なのですが、東京に出てきたのもそういう観点ですし、それでいまがあるんですよ。

 なにか成し遂げねばならぬ、といった気持ちをずっと抱えて生きてきたなかで、物流というドメインはこれから先もずっと必要不可欠であるのに、課題は山積みですよね。その世界で、「ぼくはこれができました」と、自分の子どもなのか孫なのかわからないですが、いつかそんな話が笑ってできるようになりたいと思っています。






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