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秋の庭からー夏と俳句とノウゼンカズラ

こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。18日に台風14号が九州へやってくると言うことで、ずっと綺麗だなあ。と見逃していたお花がいよいよ散ってしまうかもしれないと思い、急いで写真を撮りました。
今日は『ノウゼンカズラ』のお話です。

ノウゼンカズラの花

ノウゼンカズラとは

ノウゼンカズラ ノウゼンカズラ科 ノウゼンカズラ属
蔓性多年草 原産国.中国原産

秋の庭から。と書きましたが、実際は夏から秋にかけて咲くとても花期の長い花です。とても華やかな花ですが、日本へは平安時代には持ち込まれていた花だと言われています。

漢字で「凌霄花」と書きます。
(りょう)と言う字は、のぼる。のし上がる。と言う意味。
(しょう)と言う時は、みぞれ。以外に、そら。と言う意味があります。
空へ向かって登っていく花。と言う意味で、ノウゼンカズラは、その文字の通り、高い方へ向かって蔓を伸ばして咲いていくのです。

庭で花を咲かせる方法

ノウゼンカズラは、あたたかい場所を好む植物ですが、関東以南であれば地植えで越冬が可能です。
一度地植えして放任したままにしていると、近くの樹木やフェンスなどにどんどん蔓を伸ばしていきジャングル化しますので注意が必要です。

そうならないために、花が終わって11月以降に、幹の元から太い枝を何本か残して、幹元から細い枝を全て剪定してしまいましょう。
そのほうが、花付きも良くなりますよ。

園芸品種で近年は、ピンクや薄い紫、黄色などの色もあります。お庭の雰囲気にあわせて選んでみても楽しいですね。

夏と俳句とノウゼンカズラ

ノウゼンカズラの歴史が平安時代からあると言うことで、探してみるとノウゼンカズラを題材にした和歌や俳句をたくさん見つけることができます。
季語としては「」になります。

そこで、好きだな。と思った句をご紹介。

やつぱりお留守でのうぜんかづら 種田山頭火

種田山頭火と言う方の俳句は「自由律俳句」と言う五七五調の俳句ではない自由な形で詠まれます。
それにしても、この俳句、なんだかとても可愛らしくないでしょうか。
詳しい説明は書いていなかったのですが、この句を読んでちょっと想像してしまいました。

夏休みに、どこか連れて行ってもらえるかな。と少し期待しながらも、やっぱり家でお留守番になってしまったなあ。と言う少し残念そうな少年の気持ちをうたったように感じたのです。その少年のお庭には、蝉の声と風に揺れるノウゼンカズラが咲いていたのでしょう。

ノウゼンカズラの咲く庭

私のお客さまで、夏に花をたくさん咲かせたいと、ご自身でノウゼンカズラを購入して来られたお客様がいらっしゃいました。
確かにとても綺麗な花を夏の間にたくさんの咲かせてくれたのですが、旺盛に伸ばした蔓がいつしか生垣を超えてお庭の外へ向かって花を見せるようになったのです。

その生垣は冬場にサザンカの花が咲いて、それはとても素敵なのですが、夏にはノウゼンカズラがそこに花を咲かせるのも、面白いな。と思ってみておりました。
その為には、ノウゼンカズラがサザンカを覆い尽くしてしまわないように。しかし夏場にはノウゼンカズラの花がそのお庭の外を通られる方に見えるように。そんなことを思いながら管理をしておりました。

夏の茹だるような暑さの中の作業中、暑さを気にも止めず柔らかい花を咲かせるノウゼンカズラが、時々ゆるゆると風に揺れるのをみて、ちょっとだけ涼しい気持ちになってみたりしました。

まとめー風に散る花

台風14号がいよいよ18日に九州上陸と言うことを冒頭に書きましたが、きっとすごい風雨になるのではないかと、想像しています。
ノウゼンカズラの花も、もしかしたらその風雨に散ってしまうかもしれません。
その後は、気温が落ち着いていくかもしれません。
そうすると、この花もいよいよ次に見られるのは来年の夏かな。と思ってみておりました。

台風14号の影響が心配ですね。今日は台風対策として背が高くなりすぎたキバナコスモスの切り戻し作業を行いました。
風を受ける面積が少なくなれば、被害も少しは軽減できないかと期待しています。

↓台風対策について書いておりますので、よかったら読んでみてください。

では、最後まで読んでくださりありがとうございました。



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