見出し画像

【園庭整備】園庭に樹を配置する際におさえておきたいポイント

こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。植物のあれこれ、季節ごとの管理等をお伝えしながら、近年のライフワークの一つになっている、幼稚園・保育園・子供園の園庭のお仕事について私なりの気づきなどを書かせてもらっています。

今日は、以前書かせてもらったこちらの記事の続きのような内容です。
園庭に植栽が入ることで、こんなことを体験してほしいな。こんなことが期待できるな。という、私の想いを書きました。

ではでは、実際にそれらを園庭に配置するにあたって、もう少し細かく落とし込んでみました。

園庭整備での樹木の配置のポイント

1.樹は心地よい木陰を作ります
園庭において、特にご要望が多いのが木陰です。
子供たちが夏場でも屋外で遊ぶのに、直接の陽射しをできるだけ避けたいですよね。

木陰は涼しいです。その理由をご存じでしょうか。

画像1

葉っぱには蒸散作用があります。
例えばキャンプなどで使うテントは、直射日光にずっと当たっていると、
触ったときにどれくらい熱くなっているか、何となく想像がつきますよね。
それに対して、葉っぱはどうでしょう。
テントほどの熱さにはならないことは、想像できるかな。と思います。
それは、葉っぱには気孔から水を蒸発させる機能があるため、葉は熱を持ち続けないからなのです。

寒冷紗などで、日除けをしているところも多いかと思いますが、熱を持ち続ける素材で日除けをするより、はるかに木陰の方が頭部からの熱(温度)は低いのです。地面が土や草原だった場合には、体感温度で5℃ほど違うともいわれています。

2.樹木は防風・防音の効果があります

防風の目的での植樹は、昔から積極的に行われています。
農作物の風害を抑える目的であったり、街中のビル風を抑える効果もあり、研究されている方もいらっしゃいます。

風が通る場所は、冬場は寒くて過ごしにくいですし、乾燥した時期が続くと砂場などの砂を舞い上げてしまったり、土埃が発生したりもします。

画像2

また、防音効果についても期待できます。
主要道路に面した園庭で過ごしていると、頻繁に車両が行き来したり、時として通りを大きなトラックが通ったりすることがあります。
そういった音から、園庭で遊んでいる時にもシャットアウトできる空間があると、園庭での遊びの内容がまたひとつ変わってきます。

3.樹は目隠しになります

園庭内での様子が、全て道路から見える状況の園も少なくはありません。
もちろん、そうでない園もあります。
防音のところでも書きましたが、通りに面した園庭では、そこを通行している人とバッチリ目が合うことも少なくありません。

そして、子供たちは、様々な園庭内で過ごすとき、必ずしも走り回ったりボール遊びをしたりしているわけではありません。
じっと虫を観察したり、お天気の良い日は絵本を持って園庭でぼーっと過ごしたりしています。

そういう静かな遊びの時には、出来るだけ安心できる囲われた空間が、居心地が良いと感じます。

画像3

小さなころ、押し入れや部屋の片隅などの狭い場所で、コソコソと遊んだ経験のある方も多いんじゃないでしょうか。
大人でも、狭い場所が落ち着く~って方も多いですよね。

画像4


まとめ

今日の画像は実は全て、私の息子(^^)現在はもう小学校高学年ですが、こんな小さな頃もありました。
小さな頃から、活発に走り回って遊ぶより、本を読んだり絵を描いて過ごすことを好んだので、特に『園庭は走り回って遊ぶだけが遊びじゃない。』という意味が分かる気がしています。

樹木の機能と、デザインをうまく組み合わせていくことで、快適な園庭の中にあそびの空間が生まれていくといいなと考えてプランをしています。

マガジンにもまとめています。
よかったらこちらもご覧ください。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。


ーーーーーーお庭での暮らしも発信しています^^


よろしければサポートをお願いします!創作活動の資金にしたいと思います!!