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こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。
今日はお友達の苔の先生に記事を寄稿していただきました。
庭園によく使われている苔ですが、その特性についてわかりやすくまとめていただきましたよ。
今日は苔のお話です。


京都では古くから庭園に苔が使われています。その中で、今回は特に庭園によく使われている苔を4種類ご紹介します。

種類が変われば性質が全く違いますので、その特性を理解し、ご自身の現場の環境に合わせた苔を移植(定植)すればうまく育ちます。

グランドカバー全般に言えることですが、コロニー(密度)が成されれば他の雑草が生えにくく庭園管理が易しくなります。

ウマスギゴケ

最も庭園に使われている苔です。
一般的にスギゴケと言われていますが、学名はウマスギゴケです。(他に学名でスギゴケという苔があります。)
新芽は3月〜6月頃に出て10月、11月に春の半分程の新芽が出ます。地域差があります。

<特徴・育て方>
・全日照〜半日陰までを好み、明るい場所を好みます。
・水を多くあげて下さい。
・根(仮根)があるタイプの苔で竹箒等で掃いても大丈夫です。
<移植・定植の際の注意点>
・移植をする際は保水性の高い土壌を使うのが肝です。

スナゴケ

乾燥をしていると葉が閉じていますが、水を得ると葉が開きとても美しい苔です。

<特徴・育て方>
・全日照を好みます。
・水はほぼあげなくても大丈夫。乾燥に非常に強いです。
・夏の日中の水やりは厳禁。
⇨日中は、せっかく葉を閉じて太陽熱を遮断しているのですが、お水をあげることで葉が開き、傷む原因になります。夏に水やりをする際は、涼しい時間帯に行いましょう。
・根(仮根)がないタイプの苔なので竹箒等で掃くと剥がれやすいです。ブロアーで落ち葉等飛ばすのがオススメです。
<移植・定植の注意点>
・水が溜まりやすい箇所には移植しないことが肝です。

ハイゴケ

苔玉に最も使われている苔です、

<特徴・育て方>
・全日照〜半日陰を好む
・光量の許容範囲が広く、うまく育ちやすい。
・明るい所は黄色味が強く、暗い所では緑が濃くなり、自身で調整しています。
・非常に強いほふく性の苔なので横に広がります。
・管理がしやすく育ちやすい。
・根(仮根)がないタイプの苔で剥がれやすく、落ち葉等も絡みやすいのでお掃除の際には注意が必要です。

ホソバオキナゴケ

一般的にヤマゴケと言われていますが、ホソバオキナゴケとアラハシラガゴケを合わせて総称したものをヤマゴケと言われています。

・現在生産者さんによる栽培もされていますが、市場に流通しているホソバオキナゴケはほぼ山から採取されたもので、近年なくなりつつあります。

<特徴・育て方>
・半日陰〜日陰を好みます。
・乾燥を好み、保水性のある土壌に直接移植はあまりオススメしません。
・間接的に水を得るとうまく育ちやすい。水蒸気が発生しやすい庭であれば尚良
・根(仮根)がないタイプの苔で、掃除には気を使いましょう。

最後に

今回は4種類の苔と、その管理等に関する簡単な要点を紹介しました。
上記の事を加味した上で、庭園に苔を移植(定植)してみるとうまく育ちやすいですよ。他にも庭園に使用できる苔はありますが、流通量が少なかったり、山から採取されているものが多いので今回のご紹介は控えます。

どうぞ、苔の庭をぜひ楽しんでみてください。


まとめー苔の特性と育ち方を知る

苔に対するイメージから、日陰が向いているのであろう。とか、水をとても好むのだろう。とか、そういった知識だけでお世話をして、思った通りに成長しない。枯れてしまった。といったトラブルが発生して、ご相談をお受けすることがあります。

私の苔の先生は、とても穏やかでユニーク。とても楽しい先生です。そして何より苔愛が止まらない(笑)

そんな先生のInstagramはこちら↓
個別のご相談は現在受付されていませんので、もし気になることがありましたら、私へメッセージをいただくかコメント欄にお願い致します。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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↓私がInstagramでご紹介した苔は、ウマスギゴケでした。
名前はもちろん、苔先生に教えてもらいました。

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