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そいつ 誰やねん。

ドリルです。


僕には 10歳離れた姉がいます。


なので小さい時は よく面倒を見てくれました。


そして、母が 入院してしまい 姉が結婚する迄の


何年間か2人で 住んでいました。


それは それはボロい文化住宅で 家に風呂もなく 扉を開けると 傾斜60°位の階段が いきなりあります。


文化住宅とは 僕の住んでた街 大阪では

 わりと よく見かける

少しくたびれたアパートの様な感じの建物です。


その傾斜60°の階段を登ると2階には、台所と4畳の部屋と6畳の部屋があります。


僕達 家族は その6畳の部屋でいつも 

オカンと姉と僕で一枚の大きめの布団で

皮の字になって寝てました。


それは、オカンが 入院してからも 

同じように

僕と姉と6畳の部屋に同じ布団で2人で寝てました。


隣の家を駐車場にすると言われて重機で隣の家を壊すと 僕の家から青空が見えてました。


文句を言いに行くと すぐにブルーシートで補修してくれました。

さすがです。


ブルーシートの素晴らしさを知りました。



そんな ボッロボロの家に住んでいた僕は、


どうせ取られるものはないから。」


…という理由で 家の鍵を掛けないというストロングスタイルでした。


そして、僕の姉も やはり姉弟なんでしょう。



ストロングスタイルでした。



そんな、ある日 僕は 土曜日に友達の家に泊まって 

日曜日の昼前に家に帰ってきました。



すると、姉が 不思議そうな顔をして

 僕に話しかけます。



「あれっ?あんた もう帰ってきたん?」




「はぁ?何言うてんの?『もう』ってなに?

 昨日は 友達の家泊まってきてたから

 朝帰りやで、日本語おかしない?

 イヤミか!」




「いやいやいや!何言うてんの?

 あんた昨日の夜中 帰ってきて

 朝早く出ていったやろ!?」




「えっ?

 なに??

 こわい こわい!!

 どういうこと?」




「えっ?ホンマに言うてる?

  昨日 夜中の1時か2時か わからんけど遅い時間

 ゴソゴソゴソゴソ音がして その音で目が覚めて

『あっ、ドリルが帰ってきたんや。』

 思って また、目つむったけど

そのまま布団入ってきて アタシの横で寝てたやんか。

それから 明け方 また ゴソゴソゴソゴソしだして

 黙って出て行ったやろ?」


「そいつ 誰やねん。」



「えっ?アンタちゃうの?

 誰?……めっちゃ怖なってきた。

  でも、なんも取られりしてないでな?」



「家が 汚すぎてわからんけど 

 何も取られてないと思う。」



「こわいなぁ…取り敢えず警察 言おうか?」



「まぁ、何も被害が 無かったからよかったけど、

 女の人が 寝てるのに何もせーへんて……

   よっぽどタイプじゃなかってんな(笑)」





「…………コロス。」


この話の本当度 100%

知らんオッサンが勝手に家に入ってきたかと思うと めちゃくちゃ気持ち悪かったです。

もしかしたら姉が寝ぼけてただけかも知れませんが

一応それからは 夜はきちんと戸締りをするようになりました。

昼間は 開けっ放しでしたが。


夜 戸締りは しっかりしましょう!



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