見出し画像

【短編小説】縁切り参り

チョッキンな〜、チョッキンな〜

ヤツへの想い

切りましょう

ヤツへの想い、を

断ち切りましょう


縁切りしましょっ、そうしましょっ

ヤツとの縁を切りましょう

断ち切って差し上げましょう!


『チョッキン・・・』


ほらっ切れた

縁が切れたよ、縁切りだ

もうヤツのことなど思い出せもしない


嬉し楽しかったことも

焦がれて泣いたことも

もう思い出せやしない


ああ、ヤツの存在も無かったことになったんだった(笑)


ん!?
アンタが望んだことだろう!?

ヤツと縁切りしたいとさっ!


泣くんだねぇ

ヤツの為にさっ

いや、自分の為に かな?

泣いてもすぐに、なんで泣いていたか忘れるよ(笑)


自分では何も努力もしないで神だのみ…

「虫がよすぎるんだよっ!! 」

簡単に縁切りしたい!
なんて望んじゃいけない

わかっただろ!?


悔しくて憎んだかもしれねーが

すべてが今に繋がってんだっ

アンタの糧(かて)になってんだよ

今は泣いとけっ


次は、オレを呼ばなくてすむような恋を オレも望んでるぜっ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?