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「空気を読む」 はっち

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Photo by Austin Distel on Unsplash

あなたは「空気を読む」ことに自信があるか?

この問いにYESと答える人ほど空気を読んでなくて、NOと答える人ほど空気を読んでいる気がする。そういう私は基本的に空気を読めない、というか読まない。なんなら、やたらと空気を読むのがうまくて、その人自身が見えてこない人に対しては、嫌悪感すら感じるし、信用できない。でも、わりと多くの場面で「空気を読む」人が歓迎される傾向がある。相手の立場やベネフィットを推し量ることはするけれど、それは空気を読むこととは全く別物だ。しかし、日本社会ではしばしば「空気を読む」ことが必要スキルの一つであるとされる。
それはなぜなんだろう?

例えば、ある会議で商品開発部が作った商品Aについて、営業部など様々な部署の人が集まり、意見を交えているとする。ここでみんなが空気を読む場合と、読まない場合にそれぞれどんなことが起こるのか想像してみた。

【空気を読んだ場合】
商品開発部「Aには、…などの長所があります」

「(短所も多数あるけど)その長所はセールストークになりますね!」
「(他社も類似品を作っているけど)すばらしい商品を開発しましたね!」
「(製造工程にコストかけすぎだけど)きっと我が社の代表商品になりますね!」

商品開発部「みなさんに賛同を得られましたので、このまま製造を進めます」

こんな感じだろうか?
会議時間は短そうだが、これなら会議をしなくても良いではないかとすら思ってしまう。しかもおそらく、ここで空気を読んで褒めている人々は何か問題が起こった時に「あー、やっぱりね、最初にそうなるんじゃないかと思ってたんだよ」とか言いそうだ。そんな人は、やはり頼れない。

【空気を読まない場合】
商品開発部「Aには、…などの長所があります」

「その長所はすばらしいけれど、この短所はどうにかならないかな」
「他社も類似品を出しているから、さらにメリットをつけられないだろうか」
「製造工程にコストがかかりすぎだから、どこか圧縮できないか検討してみます」

商品開発部「ではこの短所については商品開発部で検討します。Bさんは他社の類似品をリストアップして、それぞれの特徴を分析してください。Cさんは製造工程の見直しをお願いできますか?」

書いてみると、いい商品が生まれそうな雰囲気がする。会議出席者の性格によっては喧嘩っぽくになるかもしれないし、会議時間は長くなるかもしれないが、意義のある会議ではないか。こんな会議なら(会議嫌いの私も)出てもいいかなと思う。

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