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9月議会一般質問

こんばんは。貝塚市議会議員の八野ゆうじです。おかげさまで日々忙しくさせていただいており、市民のかたからのお問い合わせや、お困りごとのご相談なども増え、大体1ケ月10件ほどのペースで対応をさせていただいております。もちろん行政は誰が言っても同じ対応でなければならず、議員がゴリ押ししたからと言ってNOがYESになることはありません。YESならばどなたが相談に来られてもYESでなければならないし、NOならば議員だろうが首長だろうがNOでなければ公平性は保てません。
しかし、大多数の市民のかたは問題が起きてもどこの窓口が相談先か分かりません。また、うちじゃないと断られると心が折れてしまうこともあるでしょう。我々議員はそんな市民のかたと行政をつなぎ、最適な窓口にご案内し、行政が行っても大丈夫な公平性を一緒に考えて担保する。市民と行政両方のパートナーであるべきと考えています。

話がそれてしまいましたが、今回もそんな市民のかたの目線を忘れることなく、それでいて行政の権限内・予算内で実現可能な政策を提案していくことを目標に9月議会でも一般質問を行いました。すでにインスタライブなどでもお伝えしましたが、内容をNOTEにもまとめておこうと思います。

【1】地域コイン「まちのコイン」等について
地域コインという仕掛けを使って、町を活性化できないか?という内容で質問を行いました。まずは下記のURLや動画をご覧いただきたいのですが、1ポイント=1円の「地域通貨」ではなく、町にちょっといいことをすればコインが貯まり、ゲーム性があることからコインを貯めてみようかな?という行動変容を促そうとするものです。また、貯めたコインは使うこともでき、例えばポイントで定食屋さんの裏メニューを注文出来たり、イベントで本当は1回しかひけないクジを2回ひけたり、企業さんが余った端材で作った小物をもらえたりなどして、ちょっといいことが返ってきます。

まちのコイン | まちのコイン ひと・まち・地球にうれしい体験で地域とつながるコミュニティ通貨 (machino.co)

行動変容を促すことで、新しい出会いが生まれたり、新しい発見があったり、また、公共交通を使って町へお出かけすると貯まるとすれば、公共交通の活性化や歩くことによるフレイル防止、ワクチンの接種率や健康診断受診率の向上、ふれあい喫茶などで教室を開けばデジタルディバイド(デジタル化に取り残されたことによる情報格差)の防止、いろいろと可能性があるのではないかと思います。また、1ポイント1円ではないので、セキュリティ的にも詐欺の対象になりにくいなどのメリットもあります。

キーワードは「面白がって使うこと」。近隣では八尾市が導入しているのですが貝塚と同じようにオープンファクトリーにも取り組んでおられる自治体で、まずは企業の方からとスポット登録を促したところ、全国で実施ししている25の地区で一番の流通量を誇り、ウォークイベントや健康イベントなど全庁的に活用が進んでいるとのことです。財政負担も大きくなく、健康寿命の増進で医療費が抑えられるとすれば微々たる投資で大きな可能性を秘めた仕掛けであると認識しています。

市も前向きに検討研究をすすめてくれているとのことで、まちのコインになるかは分かりませんが、何か地域ポイント導入に向けて動きが出てくるものと期待しています。


【2】 二色パークタウン内の国家公務員宿舎活用について
私の住む二色パークタウンという地区は30年前にまちびらきを行った、ニュータウンです。小学校と中学校が全く同じ校区で1校ずつあり、校区のほとんどが分譲マンションと一戸建てで構成された町です。海に近く、海の香りや風がとても爽やかな風光明媚なところです。私も10年前に移住してきましたが大阪市内に比べて歩道も公園も大きく、子育てをするにはとても適した環境と感じています。しかし、二色小学校の児童はここ5年で約100人も減ってしまいました。5年前に250人台いた児童は今年度当初150人台に落ち込んでいます。このままではあと7年半で児童がいなくなる!?ペースです。さすがにそこまでのペースではないと聞いていますが、やはり児童数は減るようで、来年度当初には同一校区の小学校と中学校が統合され義務教育学校として出発することがすでに決まっています。

それにはこの町特有の事情があります。30年前巨大開発でここの一戸建てや分譲マンションを購入された世帯はまさに子育て世代でした。30~40代の両親に小学生の子どもといった具合です。しかし、30年経ってみなさん60~70代になられ、子どもたちは40代前後。ご両親はまだまだ元気でご健在です。それはとてもいいことなのですが、一戸建てと分譲しかないので住む家がとても少ないという問題があります。埋め立ての人工島なのでこれ以上キャパは増えません。そんな中にある大型の賃貸マンションが国家公務員合同宿舎です。もちろん、その名の通り、関西に赴任して来られる国家公務員の方の社宅であるのですが、約400ある部屋の半分は現在空室で、人口減少にあえぐパークタウンにとってはフロンティアでもあります。

実は同じような国家公務員宿舎が和歌山の海南市にもあり、海南市では市の職員もそちらに入居できるよう近畿財務局と協定を結び、結構な人数が入居されていると聞きました。自市に沢山職員が住んでくれたら、災害時の緊急対応などがグッとしやすくなります。税金で建てたものなのでイキナリの民間開放は難しいかもしれませんが、災害対応を担う同じ公務員である市の職員の入居は他市での事例もあることから、話し合いで何とかなるのではないかと質問しました。

市としては既に何度か話し合っており、前向きに検討を重ねているところであるとの回答をいただきました。また、民間開放は難しいと先述しましたが、パークタウンで育ち、ここでまた子育てに帰ってきたいと思っているかたも多いと聞きます。そういったかたの受け皿になれないかの検討も重ねて質問しました。そのあたりも協議をしていくとお答えいただき、一住民としても期待するところです。


【3】 地域イベントの職員に対する周知と職員からの広報について
今年は、貝塚市政施行80周年の年でもあり、コロナも落ち着いてきたことから、あちこちでイベントが行われています。町が賑わうのは本当にいいことで、僕自身もイベントに家族で参加し、時には出店者にもなっていつも楽しませてもらっています。そこで気づいたのですが、意外と貝塚市職員のかたが来ている姿が少ない気がします。商工関係や広報関係の職員さんは多く見るのに、他の課の職員さんはあまり見かけません。もちろんイベントは土日にあることが多く、職員さんもプライベートな時間なので強制することはできないのですが、市が中心となって広報し、市民に来てもらいたい!楽しんでもらいたい!と苦労してPRしているのだから本音を言えば職員さんの参加も多くあって欲しいなと思います。

何度も言いますが、プライベートの時間なのでもちろん強制ではないのですが、ご家族と、友人同士で、屋外イベントであればペットを連れてとか、プライベートの時間を単に「遊びに」来てほしいな~って思います。公務員は真面目な人が多いので食べ歩きをしたり、昼からビールを飲んでいたりしたらいけないと思うのかもしれませんが、お休みの日のプライベートな時間なので、悪いことをしなければ何したって良いわけです。是非とも職員さんも一緒になって「かき氷おいしいぜ!うぇ~い!」みたいなノリでSNSにあげていただければ、この町が好きなんだなということが伝わりファン獲得にもつながるのではないかと思います。結構みんな好きと思うんですが、職員さんと話をすると「そんなんやってたんですね」と言われることも多いので、市内部での周知について質問しました。

庁内LANや回覧などで周知しているとのことでしたが、真面目に職務に専念する公務員らしく、遊びの情報を仕事中に見ることがはばかられる場合も多いかと思うので、伝え方の工夫をしてくれるとのことでした。パワハラや強制にならないように気を付けながらもみんなに来てほしいですね~。


【4】 貝塚市施設内でのペットボトル販売について
最後の質問は6月議会でも取り上げました、市施設内でペットボトル売ってない問題です。今年の夏は本当に暑かった。そんな中でグラウンドや体育館でもペットボトルは売っていない。熱中症の危険もあるし、利用者の方も困っている。また事業者の方もペットボトルは基幹商品なので封じられると困っているとのことで、誰得?状態です。

もちろん、海洋プラスチックをはじめとする環境問題の重要性はよくわかります。環境問題に取り組むことそれは素晴らしいことです。しかし、それはまず啓発からで「貝塚市は脱プラを進めていくんだ!」と教育分野や商工分野、官民連携も含めて町中で雰囲気を醸成してからの話ではないのかな?と疑問に思いました。

ただ、市としては向かっている方向は間違いではなく(それは確かに)、すでに決めた貝塚市プラスチックごみゼロ宣言に向けて邁進しているので、後戻りはしない、つまりペットボトルの再販は行わないとのことでした。

これ以上は押し問答になるので、市がそういうのであれば仕方ないのですが、環境先進都市である亀岡市の事例を紹介しました。

市庁舎に入るとすぐ目に入るプラスチックごみゼロ宣言の旗
ペットからペットへ完全に生まれ変わらせる水平リサイクルBOX
亀岡駅にも掲げられている宣言と旗
給水スポットとなってくれる民間施設との連携
一定以上の脱プラをした企業へのお墨付きの旗
その企業を紹介し、一定のアドバンテージを提供する市発行の広報紙

など、これほどまでに町全体で雰囲気づくりを亀岡市ではやっておられました。それ以外にも、学校の授業でGPSを付けた材料を市内の川に流し、何日で大阪湾までたどり着くのかの授業(川の水量にもよりますが大体1日でたどり着くそうです)。また亀岡市の川でゴミ拾いをした時と大阪湾でゴミ拾いをした時のペットボトルの傷み具合の検証(海に近づくほどもろくなりマイクロ化が進む)。環境先進企業を招いての出前授業など教育の現場で広く子どもたちへ伝えています。

さらに、沢山の企業と協定し、マイボトルをイベントで配布したり、水平リサイクルのできる回収機を市庁舎や市内のセブンイレブンに配置したり、給水スポットがどこにあるのかわかるアプリがあったり、最終的には希望者にもレジ袋を渡せない(紙袋にする)といった条例まで作られています。

そこまでしてやっと社会インフラになってるペットボトルの販売抑制に手を出せるのではないでしょうか。宣言に書いてあるから、実施要項に書いてあるからと機械的に進めるのではなく、予算と権限を駆使して、町の雰囲気を醸成し、脱プラスチックがいかに大切であるかの啓発と、ペットボトルの代わりになるマイボトルの推奨、官民連携などを強く求めました。

市としてもその重要性はご理解くださり、今後進めていくという回答を得ました。

今回の9月議会は以上の4点を質問事項として質問しました。質問は提案であり、理事者がやってくれないと市を変えていくことはできませんが、無謀な要求をしたつもりはなく、現在の予算でも十分対応可能な現実的な質問をしたつもりです。今後推移をきっちり追っていけたらと思います。

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