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わたしはこの程度じゃない。

今週も日記を書きました。たのしい日ばかりではありませんが、お時間ある方お付き合いいただけるとうれしいです。

今週は…
■惚れることってあるんだな
手軽に熱狂できる人間
我々の英知を結集させたところで
よかったと言える日はこなくていい
浮気はできないな
わたしはこの程度じゃない
■プレッシャーに弱すぎる
の7日間です!


■8月26日(土)惚れることってあるんだな
いちばん好きなうどん屋で、いちばん好きな鶏天うどんを注文する。車で3時間かかる店。おそらく5年ぶり。今から茹でてくれるから時間がかかるとはわかっていても、周りの客たちのうどんを見てはもうすでによだれが垂れそうで、必死に平静を装って置いてあった雑誌を読むふりをする。うどんがわたしの前に運ばれる。再会。つやつやでエッジが立ったたくましい麺に見とれてしまう。大根おろしを混ぜて、口いっぱいにほおばる。ぐにぐにした食感で、このままずっと噛んでいたい。これだけしっかりしたコシを出してくれたのだから、わたしのあごだってベストを尽くすよ。小麦の香りも、ちょうどいい塩気も、なにもかもがタイプだと思う。またしばらく遠距離になることが、寂しい。うどんに惚れるなんてことが、あるんだな。



■8月27日(日)手軽に熱狂できる人間
夜、テレビでバスケのワールドカップのフィンランド戦を観戦した。最大18点のビハインドを背負ったところから大逆転勝利。あらゆるスポーツをにわかとして応援し続けてきたわたしも、こんな大逆転はなかなか見たことがなく、試合終了後ソファに座ったまま泣いていた。自分が勝ったわけでも、家族が出場したわけでもないのに泣くっておいおい。おいおいって思うのに、普段から何にでもすぐ熱狂できる自分の性格がきらいじゃなかったりする。インスタント麺ほどの手軽さで、わたしはあらゆることに熱狂する。


■8月28日(月)我々の英知を結集させたところで
冷蔵庫を開けた夫が、法事でもらったお供えのゼリーをひとつ取り出して「ぼうかゼリーってなんだろうなあ」と言う。ぼうかゼリー。初めての響き。ゼリーを見せてもらうと「芒果ゼリー」と記載がある。ほんとうに「ぼうか」なのか怪しい。ふたりでイチジクのことかななどと予想しながら、夫は「よくわからんけどとてもおいしい」と食べきった。そのあと調べたら、芒果の正体はマンゴーだった!イチジクは無花果か。我々の英知は結集させたところで果物の名前ひとつ読めない。そもそも、パッケージを見ても食べても何かわからないゼリーって、一体。夫の舌の性能って一体。

■8月29日(火)よかったと言える日はこなくていい
今後もし赤ちゃんを無事に出産することができたとして、ああ不妊治療をがんばってよかった、報われたって思える瞬間はもしかしたらあるかもしれないけれど、流産を繰り返したことに関しては、一生涯「あれがあってよかった」と言える日はこないだろうなと思う。言いたくもないな。いのちだったから。あれは、いのちだったから。ピカピカ光る心臓を、わたしだけが、知っているのだから。


■8月30日(水)浮気はできないな
とんがりコーンサワークリームオニオン味をひとり占めしてこそこそ食べたことが、夫にバレた。お菓子棚ではないところに隠し、夫がいない時間を見計らって食べたにも関わらず、バレた。ごみ出しの際に、袋の中にとんがりコーンの箱があることに気づいたとのことだった。あまりにもケアレスミス。わたしは浮気とか完全犯罪とかはできない体質だろうなと思う。する予定もないからちょうどいい。


■8月31日(木)わたしはこの程度じゃない
とてもくやしいことがあった。いや、もうずっとくやしい思いをしている。さすがに今日は寝られないんじゃないかと思った。ちょっと前の自分なら、あーもうやってられない!ってこのあたりで放り出したかもしれないけれど、今は違う。こんなところで終われない。わたしはこの程度じゃないよって、鼓舞するように、背中をさするように、自分に言ってやりたい。わたしの可能性を信じて応援してくれる夫がいるのに、わたしのほうがこんなところであきらめてしまうわけにはいかない。この程度じゃないんだから。


■9月1日(金)プレッシャーに弱すぎる
今日、けん玉をする機会に恵まれ、数年ぶりに握った。小学生のころ得意だったけん玉。昔取った杵柄があるから大丈夫、最も乗せるのが簡単だとされるいちばん大きな皿のところであれば余裕だろうと、膝を曲げてほいっ。やっぱりできるね。周りにいた人に、望月さん上手だねと言われて注目を浴びながら再度トライ。しくじる。気を取り直してもう一度。あれれ。このプレッシャーへの弱さ。実力が出しきれない。紅白歌合戦で毎年、三山ひろしさんが歌う後ろでけん玉を決めていく大集団がいるけれど、あそこでもし失敗する人がいるとしたら、それはきっと実力がない人ではなくて、わたしのような人間なんじゃないだろうかと想像する。




今週もありがとうございました!


おわり

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