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note書いてたら、生きていける。


note10周年に寄せて、今のきもちを。


わたしはその歴史の中でまだまだ新参者で、もっと早くからやっていればと思うこともあるけれど、いつからだって始めてよかったなと思う。

noteを始めるすこし前、世の中がすべて敵に見えるような時期があって、それはわたしの頭の中の想像であるとわかっていても、あれはきつかった。常に責められているような気がして、孤独で、この世界は凍えるほど冷たい場所のように感じる。ネットは特に恐ろしい場所に思えた。恐ろしい場所だと思うのに離れられなくて、そこに救いがあるんじゃないかとまだ期待して、それでたどり着いたのがnoteだった。

わたしはnoteを始めてとてもよかった。noteを書いていたら、noteを読んでいたら、世界はとても優しくて、真っ当で、まだ信じられるものがたくさんある場所なのだと思えるようになってきた。書くたびに、読むたびに、心がおひさまに当たっているように明るくすこやかな方に向かっていった。note書いてたら生きていける、そんな風に思うようになった。

心の変化だけじゃない。わたしは一応、文章を書くような仕事をしてきて、今は大して働けていないんだけど、一応ライターを名乗っている。ライターとしてやっていくにあたって、文章力もコミュニケーション力も取材力も大事だと思うけれど、それと同じくらい、いやもしかしたらそれ以上に「わたしがここにいる」ということを世の中に知ってもらうことが大事だとわたしは思う。どんなに文章がうまいライターさんがいたとしても、その存在が誰にも知られていなければ、仕事のチャンスは得られない。反対に、文章力は他のライターさんと大差なくても、そこにいることを、その存在を何百人、何千人の人に知られていれば、仕事のチャンスは格段に増えると思う。

わたしはこのnoteをビジネス用ではなく、日常の、ほんとに手元にある話を書く場所として始めた。今もそのつもりで、満月が好きだから望月!という適当なペンネームで、ひそひそやっている。それでも、このアカウントを見て、ライターとしてのお仕事のお声がけをいただいたこともある。そのときはわたしの事情でお受けすることはできなかったのだけど(申し訳ありません)、とってもありがたいお話だった。noteを続けていれば、自分がここにいるんだということを発信し続けていれば、そうやって見つけてくれる人がいる。例えばわたしが、今後フリーライターとしての仕事をがんがんやっていきたいと思ったときに、ここで「わたしというライターがここにいますので、何かあれば言ってくださいね」って声をあげることができる。やっぱり、note書き続けてたら生きていけるんじゃないかな、と思う。


有料noteも時々書いている。昨年の秋に出した有料記事が、冬になっても春が来ても、いまだに買っていただける(本当にありがとうございます)。すごいなあ、note。大きな収入ではなくてもとてもうれしくてモチベーションになるし、それからちょっとでもnoteさんの利益に貢献できるように、また新しい有料記事も書いていきたいと思っている。次の10年も、この場所が平和で優しくておひさまが当たっているような場所であってほしい。どうかなくならないでほしい。


note書いてたら、きっとすこやかに生きていけるよ。


おわり

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