【発足記念会開催レポート】日本事業承継人材育成研究会 #1
初めまして、植木秀憲です。
長年人材教育に力を入れて活動してきた、
私の集大成として発足された
『日本事業承継人材育成研究会』
発足記念を記念して、
2022年7月3日に発足記念イベントを
開催させていただきました。
当日は、次世代を担う若者へ
「起業と事業承継の違い」
を関わりのある起業家たちとの
パネルディスカッションも交えながら
講演を行いました。
これから日本の事業承継は、
どのように変わっていくかを
知っていますでしょうか?
今回はその内容について、
ご紹介させていただきたいと思います。
<研究会の概要>
■理念
日本中の経営者で連携の輪をつくり、
これからの未来の経営を担う
"事業承継人材"を発掘・育成することで、
この国の本来持つ『価値』と『公益』を守る。
■設立のきっかけ
昨今、日本の事業承継の傾向は、
親族内承継が減り、
代わりに能力のある他人への事業承継や
親族外承継が増加しています。
圧倒的に長寿企業が多いにも関わらず、
世界のランキングに日本の企業が挙がらない
現状を変えるべく立ち上がりました。
熱意のある「日本型の経営力」を
持った人材を育成し、
世界に誇れる人材と長寿企業を輩出することで
国力の向上をしていきたいと考えています。
第一部
「事業承継起業塾~起業と事業承継の違い~」
次世代を担う若者に向け、
私が登壇し、自身の過去を振り返りながら、
研究会の育成方針や事業にかける想いを
お伝えさせていただきました。
まだ起業をしていない若者に向け
「事業承継起業塾」
という形で様々な学びを提供していきます。
講演内容
■事業承継事例
私が大分で創業した「ユアーズ」は
派遣需要もあり高成長を遂げていましたが、
親会社の不祥事により倒産の危機に
陥ってしまいました。
それを救ったのが、
当時のバイトリーダーであり
起業マインド研修のアカデミー生だった
『中平君』でした。
知らない人に会社を買収されるより、
身近で「誰よりも会社を愛してくれている人」に
事業を承継し、想いを繋ぐことができた
素晴らしい事業承継事例になりました。
■世の中にある事業承継とは
①親族内事業承継
他人が引き継げない
②社内事業承継
社内で長い間働く
③M&Aによる事業承継
他人資本になる
④信託による事業承継
信託銀行管理
⑤株式上場による事業承継
難しさMAX
一般的に紹介される事業承継を含め、
5つの種類の事業承継について
紹介いたしました。
■研究会のテーマ
起業するためのマインドを育て、
広く人材育成を可能にする塾の設立により、
一から起業を考える必要なく、
今ある事業を承継する仕組みを構築する。
仲間を集め、学ぶ場所を提供し、
お世話になった人や大切な人の想いを
承継していく。
■事業承継起業塾のカリキュラム
起業のノウハウがつまった
様々なカリキュラムを提供していきます。
・スタートダッシュ合宿
・起業カリキュラム
・塾の資格発行
・濃密サポート
・月1回の最先端情報共有&進捗報告ウェビナー
・研究会見学
・アントレMT
・ARCセミナー
・塾内ディスカッション
・特別交流会
・ピッチイベントへの参加権利
・承継希望の企業とのマッチング
・(国の)支援制度の紹介、斡旋
・チームビルディング支援
・VCマッチング
第二部
「経営者が次世代の起業家を育てる」
約15名の起業家・経営者を招き、
「現状の事業承継の課題と本研究会での解決プロセスについて」
私が講演した後に、
研究会の理事である立石裕明氏
(以下、「立石氏」)を交え、
3名の起業家に登壇頂き
パネルディスカッションを行いました。
講演内容
■事業承継の課題と解決策
2020年は事業承継適齢期の60代が、
2年連続で不在率5割を下回る結果と
なっています。
前年(2019年)と比べて、
「30代未満」「80代以上」以外で
後継者不在率が低下している傾向です。
この状況を考えていくと、
「経営者はいずれ引退するのに、
その理念を引継ぐ人材育成がされていない」
という事が明確にわかる状況です。
そこを解決していくために、
“3つのビジョン”を掲げ、
後継者がいない現状を解決していく方法を
お話しさせていただきました。
■後継者つまり事業承継者の育成を行うための研究会が持つ3つの機能性
①メディア
知見ある経営者を集め、
研究会にてレポート化し、
社会に発信する事で理解を深めていただきます。
②イベント
人材不足をより理解していただくための
大規模イベントの開催、
また、著名な方とのタイアップによる
イベントを開催いたします。
③人材プール
上場企業や経営者との人材マッチングにより
適切な人材と企業をマッチングいたします。
※500名限定の会員制
この他にも事業承継の為のスキームや
解決策についてもお伝えさせていただきました。
■パネルディスカッション
3名の起業家に登壇頂き、
私と立石氏にてパネルディスカッションを
行いました。
ご参加頂いた経営者様からも
質疑応答をいただき、
テーマである『事業承継』について語り合う
白熱した会場となりました。
===登壇者===
株式会社出前館
創立者 花蜜 伸行様
株式会社i3 experience
代表取締役 海野 翼様
株式会社パーソナルナビHD
代表取締役 漆沢 祐樹様
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セッション①
いま日本の各企業が事業承継対策を
検討しなければならない理由は
なんだと思いますか?
〜出てきた意見〜
・そもそも承継するために事業をしていない。
・創業者は常に前を向いているので、
自分の身体リスクなど念頭においてない。
・事業承継という言葉を出すと負けた気がする。
・創業者は基本的にワンマンで
承継が上手くいかない。
セッション②
事業承継の人材不足を解決するためには
どうしたら良いとお考えですか?
〜出てきた意見〜
・どうしてもM&Aの要素が強いので、
最後はM&Aセンターに流れていく。
・事業承継を身近に捉える機会がない。
・身内が継がないケースが多いので、
社内で後継者を育てるスキームが必要。
・他人や競合に
最終的にM&Aされてしまうケースが多い。
・事業が良い時に
後継者を創る仕組みを内製化するべき。
セッション③
親族内承継と第三者承継は
どちらが良いと思いますか?
〜出てきた意見〜
・今の事業を伸ばせるならどちらでも同じ。
・身内に甘いので、第三者承継がいいと思う。
・経験上、身内の場合は、
能力が先代より劣る事が多いので、
社内で業績を出せる人に継がせる。
・LBOが好ましい。
・先代が良ければ地域の事業会社に
M&Aしてもらう。
セッション④
研究会を通して
どのように日本を変えていきたいか?
〜出てきた意見〜
・日本は100年企業が多く仕組みが創りやすい。
その点、欧米と比べて
人材を大切にする文化があるので、
長く、事業承継を内製化する仕組みを
協会に創って推進してほしい。
・日本の事業会社が外資等に
買われるケースを見て、今こそ中小企業で
連帯を組むべき研究会に期待したい。
■まとめ
人材不足による
事業承継での後継者不足の課題は深刻です。
経営者間で事業承継することも可能ですが、
想いを持って生まれた事業を、
より身近な人材が承継することの重要性を
お伝えしました。
研究会では、
将来を担う若者への人材育成によって、
社会課題を解決する事もできると思っています。
新しい事業が生み出されていくと考えています。
伝えたい事がまだまだありますが、
今回は研究会の考えや活動についてを
お伝えさせていただきました。
事業承継に関する内容を、
今後もアップしていきますので、
ぜひフォローをよろしくお願いいたします。
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