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決められないおじさんを救え!

私の長女は決めるのに時間がかかります。

スーパーマーケットで買うおやつ、自分の誕生日プレゼント、朝ご飯に買うパンなど数えたらキリがありません。

パンなんて迷いに迷って最終的にパッケージのピカチュウが決め手となり買ったやつが美味しくなくて食べられないってことしばしばあります。

反対に次女は早いです。即決です。

親が本当にそれで大丈夫?って確認するくらいの早さです。でもほとんど外しません。

姉妹でこうも違うのかと感じるくらい見てて面白いです。まあ自分が好きなことは2人とも決めるの早いんですけどw

子供のころから決めるのって難しく感じたりします。

子供の頃は即決だった子も大きくなってくると決めることに対して慎重になります。

進学、就職、結婚など大きなイベントの時に迷わず決める人は少数派ではありますが日々の仕事においても決めることに慎重になっていませんか?

決めて結果が悪かったら怒られるかもしれない。そもそも決めたくない。決めるのは上司の仕事だ。理由は様々あるでしょうが、いずれもネガティブな理由でしょう。

最近私の仕事の周りで決められないおじさんによく出会います。

タイプは違うのですが最終的に決めないということについては全員同じ。さらに決められないおじさん通しが仲が悪かったりする。嫌いな理由の一つが「あいつ、全然決めないから」

なん…だと…?

思わず耳を疑ってしまいますが決めないおじさんが決めないおじさんを決めないという理由で嫌う。はい、書いてて意味不明です。

決めないと仕事が進まないと誰しもが思っています。だからみんな決めてくれ!と思うのです。特にしかるべきポジションの方に。

ではみんな最初から決められないおじさんなのでしょうか?自分にも思い当たることがないか振り返ってみます。

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私は入社した当初は製造部門で働いておりました。業務における承認権限は課長にあるのですが、ちょっとしたトラブルなどが発生するとオペレーターから私に相談の電話がかかってきます。

24時間操業のため何かあると休日や夜中関係なく電話を受ける。働き方改革などで入社したての若手にこういう試練は無くなってきましたが製造現場ってものづくりが楽しい反面こういう辛さはある。

最初の頃は知識も経験も乏しいため判断できないことばかりですが慣れてくると最善策を考えて決断し、対応依頼することも増えてきました。

今思えばこれを決めるの私じゃダメなのでは?ということもこっそり決めてやっていたのですが・・・

若手のころから決める経験をしていると自分の中である判断基準が出来ます。今の立場を踏まえると私の裁量ならここまで出来る。この案件は上の承認を取らないと後で困ったことが起きるため必ず相談するなど判断するに際しての物差しが出来上がる。

この経験を若手の内に出来たのは本当に良かったですが、私のような経験はレアケースだと思います。

決められないおじさんは決める機会がなかったのかもしれません。もしかしたら私だってやってやるぞと思ったけど打ち砕かれてしまったことがあるのかもしれません。

やる気を打ち砕く方法は簡単です。決してやってはならない叱責やミスを許さない風土です。

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私が本社の事業部門に配属されて間もない頃にトラブルが発生しました。

他部署のトラブルだったのですが私の部署でも調整が必要となったものの、影響は低いと判断して即オッケー出しました。

その後、誰かに相談することなく決めていたことを事業部長が知った際にものすごい剣幕で怒られました。私は事業部長の前で立ちっぱなしとなり叱責されたのです。

後で会議室に事業部長に呼ばれて言われたのは「お前は管理職じゃないし勝手にやって何かあった時の責任はまだ取れないのでしょ?だからちゃんと相談しなさい」と。

こういうこと言ってくださる先輩がいたことは昨今の指導をまともに受けられない若手と比べると本当にありがたいことではありました。

正直に言うとなんでこんなことでキレられるの意味わかんないって思いましたけどねw

でも叱責を受けると呪いにかかります。教会に行っても解けない呪いです。

同じように勝手にやったら怒られるのではないか?それなら決めるの止めておいた方が無難だ。。。と頭に刷り込んでいくようになるのです。

私もしばらくその呪いにかかっていました。今まで好き勝手にやってたことも臆病になり、決められなくなったのです

そんな時に転機が訪れました。事業部長が交代したのです。

交代してからしばらくは遠慮気味に仕事しておりました。でも代わった事業部長は考え方が180度異なっていたのです。

もう30代なんだから自分で決めて積極的にやらないとダメだよ!なんでこんなこといちいち承認取りに来るの?もっと考えてやっていきなさいよ!

いや、勝手にやってたら怒られてたので・・・と思ったけど私にとって解呪の言葉でした。

「好きにやっていいけどちゃんと結果を出してね」とはよく言われたのできつかったですが、ミスってもちゃんとリカバリーしたらお咎めなしでした。自分で考えて動いていたかどうかを重要視されていたのです。

チャレンジを促す文化であれば人は成長しやすくなります。決められなくなっていた私の呪いも解けて積極的な自分に戻ることが出来ました。


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私の呪いは思わぬ形で解けました。呪いを受けている人は社内にたくさんいるはず。それならこの経験を活かした方がいいと最近気づいたのです。

あの人決めなくて困る!あの人はダメだ!って見切りをつけるのは簡単です。

決められないおじさんの事を理解してうまくチームとして機能させれば結果も出る。無駄な仕事が減れば皆の可処分時間が増えるのです。

多くの決められないおじさんの人間性はまともなのです。単に決めないだけです。

現実は厳しくて分かり合えずに平行線になることの方が多いですがその人は絶対に変わりたくないおじさんです。その場合は残念ですが諦めるしかありません。

もし決められないおじさんに遭遇したらまずはその人に向き合ってみてこの人は何を気にする人なのか?どういう呪いにかかっているのか?観察してみてはいかがでしょうか?

大体は些細な理由です。データがなければそろえればいい。上の顔色が気になるなら根回しを適切にすればいい。不安を徹底的に取り除いてあげればいいのです。

しかるべきポジションにいる人に限ってうまいことやればすぐに決めてくれます。だって手柄が欲しいからw


理想と現実は異なるのは承知しております。でも人口減少に歯止めがかからない日本だからこそ少しずつ変えていかなければならないのです。その人が持っている得意な部分を引き出し、最大限活かしていく必要があるのです。

決めて失敗してもまたやり直せる環境を作る。チャレンジできるバッターボックスを作り奨励する環境を作る。

大きな理想に向けて小さくてもいいから変化を起こしていくことが重要です。自分自身が諦めずにまずは行動する。


行動する上でもし決められないおじさんに出会ったら呪いを解いてあげませんか?


そのおじさんはもしかしたら明日の自分かもしれないと思って。


今回もお読みいただきましてありがとうございます。気が付いたらもう2月も終わりです。すでに花粉と闘っていらっしゃる方が多いと思いますし、インフルエンザやコロナもまだ流行っております。くれぐれも体調にはお気を付けてお過ごしください。

ではまた来週お会いしましょう!

ご安全に!






















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