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起業&帰国しました!未来のモータースポーツを創ります!

あけましておめでとうございます、山下です。

タイトルの通り、起業&帰国しました。
本当はもう少し欧州モータースポーツで働きたかったのですが、帰国して改めて、日本の良さを実感しています。

起業に関しては、もともと欧州で働いた経験を基に、自分なりの事業を作りたいと思っていたので、会社の箱だけは以前から準備していました。

この記事では、僕が目指す事業内容を紹介させてください。
読んでもらえると嬉しいです。

(1) なぜ起業したのか?

最先端テクノロジーを競う「走る実験室」としての次世代モータースポーツを創る
https://note.com/h_theta/n/nfb56d443c1ae

以前からnoteにも書いていたのですが、これが僕の事業目標です。

次世代モータースポーツを創りたいという想いは、F1エンジニアを目指していた学生時代にリーマンショックが起こったことがキッカケとなっています。当時は世界的不況となり、多くレースチーム、企業がモータースポーツ業界から撤退し、目標としていた業界が一気に衰退していく様を目の当たりにしました。自分が希望していた就職先が無くなって改めて考えました。「どうしたら不景気でもモータースポーツに多くのレースチーム、自動車メーカーが参戦し続けてくれるのだろう?」

モータースポーツは、社会に技術的なフィードバックをもたらすという意味で「走る実験室」とも呼ばれます。過去には多くの技術がモータースポーツを通して開発されて、量産車 (一般車)にも普及しました。また超短期間で開発・テストを行い、成果がレース結果に反映される環境は、エンジニア育成の場としても有用でした。このように技術的な循環があったので、多くの自動車メーカーが参戦しました。エンタメとしての興行面も大切ですが経済状況に大きく依存します。そのため、自動車産業と密接に関係する業界の構造上、テクノロジー面での貢献は必須です。

しかし、実際に業界に飛び込むと、現在のモータースポーツはこの役割を十分に果たせていないこと、過去に参戦した多くの企業が業界から距離を取り始めていることを痛感しました。しかも、自動運転テクノロジーの実現がすると「ドライビング技術を競う」という競技の存在意義も危うくなります。

技術開発とエンタメが掛け合わされたモータースポーツは、従来より自動車開発の最先端を走り、ファンを魅了してきました。しかし、このままではモータースポーツは量産車と技術的に完全に乖離して「走る実験室」というアイデンティティを失います。自動車産業に100年に1度の大変革 (CASE、MaaS etc.)が迫るなら、モータースポーツ業界も存続するための変革が必要です。

国内/欧州モータースポーツでの実績、自動運転開発の経験を積んだこと、ここ数年noteで情報発信を始めたのも、次世代の自動運転モータースポーツを創る前準備のつもりでした。まだ勉強不足だし、多分10年くらいかかるけど、必ず、未来のモビリティ社会に技術的な価値を生み出す「走る実験室」を実現しようと思います。

(2) 会社と事業内容

Virtual Motorsport Lab Inc. (VML) という法人を立ち上げました。10年先のモータースポーツを考えたとき、そのコア技術は自動運転とシミュレーションになります。

そのため僕らは、デジタル空間上の自動運転レーシングカーをエンジニアが開発して競争させる世界観を目指しています。現在、自動運転シミュレータを開発しています。デモ動画は下記になります。

また、大阪産業局主催のアクセラレータプログラムSuicthに採択頂き、事業案をブラッシュアップしています。

(3) 先行開発ユーザーとスポンサーの募集

VMLでは自動運転レーシングカーを使ったシリーズ戦を開催予定しています。それに伴い先行開発ユーザーとスポンサーを募集しています。

(3-1) 先行ユーザの募集

シリーズ戦を開催する前に、VMLの自動運転シミュレータを使った開発体験セミナーを行う予定です。先行開発ユーザーを募集しようと思います。

セミナーでは、下記のような自動車制御の開発体験ができます。使用言語はpythonです。

1. フィードフォワード制御
2. フィードバック制御
3. 深層強化学習のアルゴリズム開発

実は昨年12月にオフラインで実施しており、今回はオンライン版を行います。

自動運転と書くと、難しそうに見えるかもしれませんが、セミナーでは基礎から説明しますので、プログラミング初心者でも大丈夫です (if や for構文を分かるくらい)。また気軽に質問出来るDiscordコミュニティを準備しています。参加費は無料です。

デジタル空間上のレーシングカーの開発を通して、自動車制御や自動運転テクノロジーの基礎が学べます。最速の自動運転レーシングカー開発にトライしてみませんか?

1/22に開催予定です。興味がある方がいましたら、申し込んで頂けると嬉しいです!初心者歓迎です!

(3-2) スポンサーの募集

併せて大会・サーキットスポンサーを募集します。開催サーキットにスポンサーロゴを掲載させて頂きます。既にいくつか興味を持って頂いた企業、団体にコンタクトはもらっています。もし本プロジェクトに興味を持って頂ける場合は、会社HPのお問い合わせ欄、もしくは山下のTwitter DMまで、お気軽にご連絡下さい。

2022年12月に開催したソフトウェア産業プラザTEQSの協賛イベントの掲載例

(4) まとめ

まだ道のりは遠いですが、VMLが目指すのは、競争の中で技術や人材を育てる「走る実験室」というモータースポーツの歴史的な意義を、業界をDX化したデジタル空間で成立させることです。

自動運転技術を活用したモータースポーツはエンタメ化を含めて、課題は沢山ありますが、一歩ずつ解決していくつもりです。

但し、従来のモータースポーツの良さとは逆行する箇所も多いと思うので、この辺りを受け入れてくれるユーザーやファンがいるのかは少し不安です。そのため、ご意見、ご感想などあればコメント頂ければ嬉しいです。

ずっとnoteを書けなかったのですが、少しずつ再開しようと思います。
2023年もよろしくお願い致します!

自動運転とモータースポーツのテクノロジーについての記事を書きます! 未来に繋がるモータースポーツを創りたいです!