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コロナ禍におけるアマチュア演奏会 - 参加と運営のポイント 参加者編

noteでは初めまして、しののめ@H_Shinonomeです。

新型コロナウイルス感染症蔓延の影響による2020年4月の非常事態宣言から、各種イベント・演奏会等が軒並み中止または延期を余儀なくされております。アマチュア音楽を愉しむ者として、また各種演奏会をマネジメント側から支える者として、この半年でいろいろと見えてきたのでまとめてみようと思い立ち、初めてnoteの記事を書いています。

ある意味での初稿は、妻がTwitterにまとめてくれています。
現状の対応と状況について、またそれに対する皆さんの反応を一覧したい方は、以下のツイート関連をご覧ください。

来場者・参加者の皆様へ

各演奏会によって、下記の対応を行っているところが多いです。
演奏会当日の問い合わせは、当日にしか対応できないことに主催者・会館の労力が割かれているため、不明点等があればなるべく早めに主催者へ問い合わせる等の対応を取りましょう。

事前準備 - 電子チケット

公演主催者は来場者・スタッフ・演奏者の安全と安心を第一に公演を開催しています。

いままで入場に際し紙チケットが一般的でした。しかし紙チケットはいわゆるもぎり(半券を切り取る作業)が来場者受付で発生し、来場者と受付スタッフが接触する状態になってしまうことが考えられます。そのため、接触を避けるために電子チケットが採用されてきています。

さらに、会場により公演主催者が来場者の把握・連絡先確保を求められることがあります。しかし、令和2年6月12日の改正個人情報保護法施行により、個人情報の取得もリスクとなるため、個人情報取得を電子チケットプラットフォームへ委託するということをおこなっています。

入場無料・自由席であっても、会場側から入場人数を制限される場合は、チケットでその制限を実施する場合があります。都合が悪くなった等の理由で来場できなくなった場合は、チケットのキャンセルにご協力ください。

今まで各種演奏会に来場されていた方には方法が一気に変わることで混乱とご不便をおかけしておりますが、上記の理由によるものとご理解いただけると幸いです。

電子チケットの利用方法については、下記のパターンがほとんどです。
1. 電子チケットプラットフォームでチケットを購入・予約する
2. メールやサイトでの案内に従いスマートフォンアプリやブラウザでチケットを表示する
3. 送られてきているチケット情報(主にQRコード)を受付スタッフへ見せる or 電子チケット操作を受付スタッフに見せる

QRコードを表示するタイプの電子チケットは、その画面を印刷しても有効な場合がほとんどです。電波が悪いと分かっている場所への来場や、スマートフォンの操作に慣れていない方は事前に印刷をして行くのが良いでしょう。

事前準備 - 主催者からの案内を確認

公演前日までにホームページや各種SNS、チケット取得者向けメール等で主催者から案内がある場合がほとんどです。当日の注意事項、事前配布パンフレット等の案内が記載されていますので、必ず確認しましょう。

2週間以内に海外渡航の経験がある方や、濃厚接触者とされた方は会場から入場禁止とされている場合があります。主催者からの案内をよく読み、懸念や疑問がある方は早めに主催者へ問い合わせましょう。

パンフレットが事前配布されている場合は、印刷が許可されていることがあります。その場合は自分で紙に印刷を行って当日会場へもっていくことができます。

COCOAアプリのインストールを推奨している演奏会もあります。個人的にもCOCOAアプリのインストールを強く推奨いたします。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html

マスク、ハンカチは必需品です。気になる方は消毒やふき取りのためのウェットティッシュとそのごみを片付けられるビニール袋も用意しておきましょう。

演奏会当日 - その1:開場待ち

特に自由席の演奏会において、よりよい席を確保するために開場前に並ばれる方がいらっしゃいます。演奏会スタッフの誘導・指示に従い間隔をあけて並んでいただくようお願いいたします。また、会場により入り口前で並ぶことが禁止されている場合もあります。その際は並ばないように案内されるかと思いますので、並びたい気持ちも解るのですが並ばないようご協力ください。

開場待ちから終演後までマスクを常に着用し、会話は最低限にしてください。マスクはきちんと鼻まで覆いましょう。

マスクを着用していると着用していないときに比べて熱中症の可能性が高くなります。開場待ち列での間隔をあけざるを得ない影響で、慣れている会場でも今までと違う場所に並んでいただく可能性があります。影のない場所で並ぶことが予想される場合は飲み物を持参するなど、熱中症予防も視野に入れてください。

待機列の時点から演奏会スタッフの指示に従うのは面倒と感じられるかもしれません。しかし、それは来場者自身を守るためとご理解ください。

演奏会当日 - その2:開場・受付

開場となりました。列が移動しますが、間隔を詰めないようにご注意ください。

大抵の演奏会において検温・アルコール消毒を行っていただきます。検温では37.5℃以上の測定がされた場合は入場いただくことができません。アルコール消毒によって肌が荒れる等の症状をお持ちの方は、入場したらまずお手洗いで入念な手洗いを行ってください。演奏会により、ノンアルコールタイプの消毒液を用意していることもあります。ノンアルコールタイプの消毒液はアルカリ性や酸性のものがありますので使用せずにお手洗いで手洗いをしたほうが良いでしょう。

入場チケットの受付においても、受付スタッフと接触しないようにご注意ください。電子チケット操作がわからない場合も受付スタッフからの案内はできますが、スマホ自体の操作はできません。

アマチュア演奏会では入場受付後にパンフレットをお渡ししていました。しかし、これも接触を避けるためにオンラインでの事前配布や「ご自由にお取りください」の方法を取っているところが多いです。いわゆる挟み込みチラシも同様の対処をされています。「ご自由にお取り下さい」の場合は必ず消毒や手洗いを行った後に取りましょう

クローク(荷物預かり)は休止している公演がほとんどです。着席時に身に着けていられる程度の荷物にとどめておきましょう。
会場や駅のコインロッカーも利用できない場合があります。
どうしても荷物が多くなってしまう場合は車で移動し、近くのコインパーキングを利用するなどの対策を検討しましょう。

同様に奏者への差し入れ及び終演後のお見送りもお断りしている公演がほとんどです。奏者へのねぎらいは別の機会にお願いします。

演奏会当日 - その3:着席・公演中

開場待ちから終演後までマスクを常に着用し、会話は最低限にしてください。マスクはきちんと鼻まで覆いましょう。大事なことなので何度でも。
なお、ホール内は飲食厳禁ですので、マスクを外す必要がまったくありません。

会場の座席は演奏会終了後に消毒されていますので、安心してお使いください。
自由席公演であっても、椅子の間隔を開けるように主催者及びスタッフからの案内があるかもしれません。一緒に来た方と隣に座りたいとなっても、そういった案内があった場合はスタッフの指示に従いましょう。
座席の間隔が空いている指定席公演であっても、自分が割り当てられた椅子以外に荷物を置く等はおやめください。会場により消毒対象が利用された椅子となっているため、荷物置きでも利用されてしまうと主催者にその実態の把握と消毒の手間が発生します。特に座席利用の実態が把握できないということになると利用していない座席まで消毒をせざるを得なく、消毒液と手間を多大に浪費します。

「ブラボー」等の発声は禁止されている公演がほとんどです。マスクをしているとは言え、エアロゾルを周囲に浮遊させてしまう行為となりますので、ご注意ください。

演奏会当日 - その4:休憩中

開場待ちから終演後までマスクを常に着用し、会話は最低限にしてください。マスクはきちんと鼻まで覆いましょう。大事なことなのでいつも何度でも。飲み物を取る以外はマスクを外さないようにしましょう。会場によって会場内で食べ物を食べることがNGになっていることもありますので注意してください。

演奏会に行くと知り合いに久しぶりに会うということが多いかと思います。密にならないように注意し、スタッフから注意を受けた際は素直に従いましょう。

お手洗いの混雑が予想されます。並び列は間隔をあけて並びましょう。商業施設が近くにある場合は、一度会場を出てその施設のお手洗いを利用するのも手です。

健康増進法及びコロナ対策として喫煙所は利用できないものと思ってください。

演奏会当日 - その5:終演後

開場待ちから終演後までマスクを常に着用し、会話は最低限にしてください。マスクはきちんと鼻まで覆いましょう。大事なことなので何度でも確認しましょう。

アマチュア演奏会によくある終演後のお見送りは実施されないことがほとんどです。また、終演後の後片付けに利用した場所の消毒作業という大きな作業が控えています。演奏を楽しんだ後は、速やかに会場を出て余韻に浸りながら家路につきましょう。

アンコールやシークレット楽曲の掲示が入り口ホワイエに掲示されることがあります。写真に撮りたい方が多くいらっしゃいますので密になることを避けながら速やかに撮影をしてください。ホームページや各種SNS、チケット取得者向けメール等で事後に案内がされる場合もあります。

演奏会後日

対策が万全であっても、目に見えないウイルスというものに対応するため、100%安全には絶対にできません。
演奏会日にかかわる形でコロナ感染が疑われる状況、または医師やPCR検査で陽性と判断された場合は、COCOAアプリへの登録と主催者への連絡を行ってください。また、それを受けて主催者連絡があった場合は2週間程度様子見を行ってください。COCOAアプリで通知があった場合は最寄りの保健所へ相談しましょう。

万全を期してコロナにかかってしまうこと自体は仕方ありません。その後の連絡を速やかに行うことで蔓延の拡大を防止することにご協力ください。

コロナ禍の対策を行い安全に演奏会を楽しみましょう

冒頭でも申し上げた通り、公演主催者は来場者・スタッフ・演奏者の安全と安心を第一に公演を開催しています。ライブ配信コンサート等も増えてきていますが、やはり生演奏会はその場の空気感もいいものです。参加者自身も対策を入念に行い、安心安全に演奏会を楽しみましょう。

主催者・演奏者も皆さんに演奏を聴いていただくことを楽しみに練習を行っています。長文となりましたが、お互いに気持ちよく演奏会を楽しめるよう、助け合っていけたらいいなと思います。

2020/09/28 19:43 追記
アルコールによる手指消毒について、動画を紹介いただいたので追記します。


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