鹿児島大学 刑事訴訟法研究室(中島宏)

鹿児島大学 学術研究院法文教育学域法文学系 教授 専門分野:刑事訴訟法

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自己紹介・研究者情報・連絡先など

中島宏(なかじま・ひろし) 鹿児島大学 学術研究院法文教育学域法文学系 教授 法文学部法経社会学科法学コース 大学院人文社会科学研究科法学専攻 法文学部附属司法政策教育研究センター研究員 専門分野:刑事訴訟法 連絡先〒890-0065 鹿児島市郡元1-21-30 鹿児島大学法文学部 電話 099-285-7633(直通) 内線 7633 電子メール(常用):h-nakaji@leh.kagoshima-u.ac.jp 電子メール(法政大・非常勤用):hiroshi.nak

    • 特集「刑事司法によって傷つく人たち」法学セミナー838号が刊行されました

      法学セミナー838号(2024年11月号)が刊行され、特集「刑事司法によって傷つく人たち」が刊行されました。刑事司法はその機能を全うすることによって犯罪現象による社会の歪みを是正することができますが、時としてそれが適切に機能しなかったり、また適切に機能した場合であっても他の様々な利益との間に緊張関係を引き起こしたりすることがあり、刑事司法によって傷つく人たちが生まれます。では、刑事司法によって傷つく人たちをどのようなしくみで救済すべきなのか。また、刑事司法に関わる人たちが刑事

      • 個人ホームページを停止し、情報発信の場をnoteに集約します

        長く公開してきた個人ホームページ(鹿児島大学刑事訴訟法研究室)の公開を停止します。今後は、研究業績などの公表は所属研究機関及び公的機関による研究者情報データベースに、それ以外の雑情報の発信はこのnoteに、それぞれ集約することにしました。 私のホームページは、大学院生だった1997年頃、当時契約していたプロバイダー「JUST NET」で公開を始めました。その頃はまだ現在のように公的な研究者情報データベースは存在しませんでしたし、機関リポジトリなど研究紀要の論文へのオープンア

        • 袴田事件再審判決を受けての法学研究者声明に賛同しました

          「袴田事件再審判決を受けての法学研究者声明―再審無罪判決の速やかな確定と、再審法改正の実現を求める」に私も賛同しました。声明文や呼びかけ人・賛同者については、下記のリンク先を参照してください。

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        マガジン

        • 雑文集
          12本

        記事

          裁判傍聴記・鹿児島地方裁判所における裁判員裁判第1号事件(南日本新聞朝刊2009年11月25日~27日掲載)

          この記事について 南日本新聞社からの依頼で、鹿児島地方裁判所における最初の裁判員裁判の傍聴記を執筆しました。平成21(わ)第244号、鹿児島市内で起きた強盗致傷・銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件です。犯罪の成否に争いはなく、量刑のみが争点となりました。懲役7年の求刑に対して、懲役5年の刑が言い渡されました。事件および審理の具体的な内容については、南日本新聞「ニュース特集・裁判員制度」を参照のこと。 第1日目 (2009年11月24日 午後1時30分開廷 602号法廷)

          裁判傍聴記・鹿児島地方裁判所における裁判員裁判第1号事件(南日本新聞朝刊2009年11月25日~27日掲載)

          裁判傍聴記・鹿児島地方裁判所における裁判員裁判「下福元町高齢夫婦強盗殺人事件」南日本新聞朝刊(2010年11月3日~12月11日)掲載

          この記事について 南日本新聞社からの依頼で、鹿児島地方裁判所における裁判員裁判で、死刑求刑の否認事件として注目されたいわゆる下福元町高齢夫婦強盗殺人事件の傍聴記を執筆しました。新聞に掲載されたものは、新聞社による表現等の補正が入るため、ここに載せているものとは多少の違いがあります。検察官の死刑の求刑に対して、被告人が現場へ赴いたことを認めつつも、強盗殺人の犯人であることについては合理的な疑いが残るとして無罪が言い渡されました。本件は検察官控訴ののち、福岡高検宮崎支部係属中に

          裁判傍聴記・鹿児島地方裁判所における裁判員裁判「下福元町高齢夫婦強盗殺人事件」南日本新聞朝刊(2010年11月3日~12月11日)掲載

          平成14年度司法試験2次・新考査委員のプロフィール刑事訴訟法・多田辰也先生(大東文化大学法学部教授)(受験新報618号[2002年])

          この文章について 司法試験受験生向けの雑誌「受験新報」からの依頼で、2002年度から司法試験考査委員となった多田辰也教授の紹介記事を書きました。新しい考査委員の業績や学説について、同僚や後輩である別の研究者が紹介するものです。田宮研究室の後輩ということで、私が書かせていただきました。田宮ゼミOB・OG会の方々にお読みいただくために、ここにも掲載します。 -多田辰也先生が新しく考査委員となられました。先生の人となりをお聞かせください。 中島 多田辰也教授は、立教大学の学部

          平成14年度司法試験2次・新考査委員のプロフィール刑事訴訟法・多田辰也先生(大東文化大学法学部教授)(受験新報618号[2002年])

          図書館の思い出:遙かなるクリスマス

          この文章について 跡見学園女子大学図書館報「キャノピー」36号(2005年)より転載。当時の勤務校の図書館から依頼されて、「学生時代の図書館の思い出について」というテーマで、図書館報に掲載した雑文。タイトルは、さだまさしの名曲「遙かなるクリスマス」(アルバム『恋文』[2004年]収録)より。 図書館の思い出:遙かなるクリスマス 母校の図書館には新館と旧館があった。煉瓦造りの旧館の、判例集が並んだ窓際の狭い一隅が、いつもの私の居場所だった。六法と判決文を置いたらもう一杯の

          図書館の思い出:遙かなるクリスマス

          犯罪被害と法律相談(立教大学法学部学生法律相談室機関誌「RALA」20号[2002年])

          ある土曜日の午後、5号館1階の法律相談室受付に現れた飛び込みの来談者が、次のように話を切り出したとする。「半月ほど前、夜道を帰宅途中、若者数名のグループが襲いかかってきた。いわゆるオヤジ狩りというやつだろう。棒のようなもので全身を激しく打たれて、私は気を失った。気づいたときは病院のベッドの上で、2週間ほど入院治療を余儀なくされた。警察には届けたが、その後、彼らが捕まったかどうかはわからない。私としては、このまま有耶無耶になってしまうのは耐えられないので、法律で決着をつけたいの

          犯罪被害と法律相談(立教大学法学部学生法律相談室機関誌「RALA」20号[2002年])

          専門職に必要な自己表現力を鍛える-「法情報論」での取り組み-

          鹿児島大学現代GP「地域マスコミと連携した総合的キャリア教育」2006年度報告書 教育プログラム2「自己表現力をつける」(2007年)より転載。 1.はじめに 平成18年度の「法情報論」は、法政策学科の2年生と3年生、合計13名の学生が参加して行われた。法政策学科の専門科目でありながら、教室の雰囲気は、他の科目のそれとは、まったく異なっているといえるだろう。ある日の教室をのぞいてみれば、そこでは次のようなやりとりが行われている。まず講義の冒頭に、プロジェクタにPC画面を映

          専門職に必要な自己表現力を鍛える-「法情報論」での取り組み-

          法情報論において身につける「自己表現力」とは何か ~平成19年度の講義での取り組みから得られたもの~

          鹿児島大学現代GP「地域マスコミと連携した総合的キャリア教育」2007年度報告書 教育プログラム2「自己表現力をつける」[2008年]から転載 1.法情報論とは何か-自己表現との関連性- 「法情報論」は、鹿児島大学法文学部法政策学科が2年生以上を対象に、平成8年から継続的に開講されてきた専門科目である。「法情報論」あるいは「法情報学」と題する講義は、平成16年にスタートした法科大学院制度の発足に伴い、法情報検索を学ぶ科目がカリキュラムに必須とされたこと1を受けて、全国の大

          法情報論において身につける「自己表現力」とは何か ~平成19年度の講義での取り組みから得られたもの~

          学生法律相談室が与えてくれたもの(立教大学法学部学生法律相談室機関誌「RALA」39号[2021年])

          この文章について 立教大学法学部での学生時代に在籍していた「立教大学学生法律相談室」は、法学部の準正課活動と位置づけられている団体です。法学部の教員が室長として対外的責任を負い、卒業生の法曹が顧問として指導を行っていましたが、運営は学生が主体的に行っていました。地域住民から無料法律相談を受けることによって、法的知識とその活用を生の事案の解決に結びつけて学ぶとともに、いわゆるロイヤリングの入口を学んでいました。法科大学院の構想すらなかった1980年代に学部教育の中でこのような

          学生法律相談室が与えてくれたもの(立教大学法学部学生法律相談室機関誌「RALA」39号[2021年])

          大崎事件第4次再審請求即時抗告審・令和5年6月5日福岡高等裁判所宮崎支部決定へのコメント(南日本新聞朝刊2023年6月6日掲載)

          この記事について 南日本新聞社からの依頼により、大崎事件第4次再審請求に対する福岡高等裁判所宮崎支部の即時抗告棄却決定(令和5年6月5日)について寄稿したものです。翌日の朝刊に掲載されました。決定当日に記した所感ですので、分析が充分ではないところが多々ありますが、第一印象を記録するために掲載しておきます。 証拠の総合評価せず 無罪を言い渡すべき「明かな証拠」に当たるか否かは、再審で提出された新証拠だけでなく、確定審で調べた旧証拠や、過去の再審請求で提出された新証拠も総合

          大崎事件第4次再審請求即時抗告審・令和5年6月5日福岡高等裁判所宮崎支部決定へのコメント(南日本新聞朝刊2023年6月6日掲載)

          大崎事件第4次再審請求・令和4年6月22日鹿児島地方裁判所決定へのコメント(南日本新聞朝刊2022年6月23日掲載)

          この記事について 南日本新聞社からの依頼により、大崎事件第4次再審請求に対する鹿児島地方裁判所の棄却決定(令和4年6月22日)について寄稿したものです。翌日の朝刊に掲載されました。決定当日に記した所感ですので、分析が充分ではないところが多々ありますが、第一印象を記録するために掲載しておきます。 判例法理に背く決定 四度目の再審請求を棄却した今回の決定には、少なくとも以下のような問題がある。 まず、死因と死亡時期に関する鑑定について、一定の証明力を認めながらも、結論にお

          大崎事件第4次再審請求・令和4年6月22日鹿児島地方裁判所決定へのコメント(南日本新聞朝刊2022年6月23日掲載)

          大崎事件第3次再審請求特別抗告審・令和元年6月25日最高裁決定に関するコメント(南日本新聞朝刊2019年6月27日掲載)

          この記事について 大崎事件第3次再審請求の特別抗告審である令和元年6月25日の最高裁決定について、南日本新聞社からの依頼で同紙に寄稿したものです。鹿児島地裁、福岡高裁宮崎支部での再審開始決定を取り消し、再審請求を棄却した決定です。 人権救済の制度から逸脱:中島宏(鹿児島大学法文学部教授) 最高裁が再審開始決定を取り消したのは驚きである。特別抗告は、下級審での決定が憲法に違反している場合と、過去の判例に違反している場合に限定して認められている。高裁宮崎支部の再審開始決定が

          大崎事件第3次再審請求特別抗告審・令和元年6月25日最高裁決定に関するコメント(南日本新聞朝刊2019年6月27日掲載)

          大崎事件第3次再審請求即時抗告審・福岡高裁宮崎支部決定に関するコメント(南日本新聞朝刊2018年3月20日掲載)

          この記事について 大崎事件第3次再審請求の即時抗告審である平成30年3月12日の福岡高裁宮崎支部決定に対し、検察官が特別抗告をしたことを受けて、南日本新聞社からの依頼で同紙に寄稿したものです。 大崎事件 検察主張は「形式的」 中島宏(鹿児島大学法文学部教授) 特別抗告は、憲法違反または判例違反がなければ認められない。特別抗告にあたって検察官は判例違反を主張しているが、その内容は「こじつけ」に近く、かなりの無理がある。 高裁決定は、決して死因に関する新たな法医学鑑定を過

          大崎事件第3次再審請求即時抗告審・福岡高裁宮崎支部決定に関するコメント(南日本新聞朝刊2018年3月20日掲載)