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暴力と権力[2021/3/3]


・日暮熟睡男が登場しても「ああ、そういやそうか」って感じだけど、3月3日になると「両津勘吉の誕生日だ!」って思う。


・昨日は全然眠れなかった。眠気ゼロで暗闇に無音でいることの恐ろしさ。無駄さ。

・小さい頃から、眠れないことを人より怖がる子どもだった。22時ぐらいまで眠れずにめそめそしていると、母親がこれでも観てなと言ってワンナイとか点けてくれた。

・月ノ美兎が『月ノさんのノート』に「最近までは『寝落ち』以外に方法がなかった」と書いていて嬉しかった。超わかるので。体が勝手に限界を迎える以外の自然な入眠が難しい。

・結局、昨日は椎名唯華の深夜マインクラフト配信を聴きながら3時過ぎに寝落ちした。

・椎名唯華って、前までは特に注目してなかったんだけど、地主さんという方の二次創作があまりにも良いので、最近時々チェックするようになった。

・絵が巧いファンってのはまあ、そこそこいると思うんだけれども、地主さんは「漫画」として巧いからすごい。『花畑チャイカと』という存在しない連載漫画の単行本表紙シリーズは、一枚絵であろうと「イラスト」に「漫画」が宿っていて、地主さんの特徴をよく表していると思う。


・よし、今日は大学に行かないと片付けられない作業を済ます日にするか、とキャンパスに行った。

・院生室に、下手するとコロナ前と変わらないぐらいの人数がいてびっくりした。しかし、どうやら全くの偶然のようだった。僕がキャンパスに行ったのは約1か月ぶりだし、半年ぶりに来たという人もいた。もちろん、換気はばっちりした。

・あれ?今日まだ水曜日か、と思っていたら、Twitterのタイムラインを見ていても「あれ?水曜日か」「金曜日ぐらいの感覚だった」と別々の人が同じような体感をツイートしていることってありますよね。それぞれ全く別の仕事、全く別の生活をしているはずなのに。そういうシンクロニシティがある。


・左古輝人編(2021)『テキスト計量の最前線――データ時代の社会知を拓く』を読み始めた。左古先生が2014年から主催する研究会「ソーシャル・コンピュテーション学会」の研究成果をまとめたものである(p. 10)。自分もこの研究会で報告を任されたので、やはり読んでおくべきだろう。

・報告中に「お前、本当に読んだのか」と思われたら泣いちゃうな。公開された日記で研究に関する真面目なことを書きたくないのは、そういう可能性があるから。

・まだ本書を全部読めたわけではないが、橋本直人「マックス・ウェーバーにおける『暴力 Gewalt』概念――『権力 Macht』『支配 Herrschaft』との対比から――」は特に面白く感じた。

・ウェーバーは、近代国家を「暴力」との関わりによって定義したことに重要な特徴がある。しかし、ウェーバーは「暴力 Gewalt」について概念規定も説明もしていない。これは「権力 Macht」や「支配 Herrschaft」を概念的に定義していることを考えると奇妙である。そして、膨大な蓄積があるウェーバー研究でも、Gewalt概念は十分に検討されてこなかった(p. 44-5)。

・計量テキスト分析の結果、GewaltとMachtとHerrschaftは出現パターンが類似していた。とはいえ、Herrschaftは行政に重点のある語であって、行政と双方の間に位置して両者を媒介するGewaltとMachtとは異なる(p. 61)。

・では、GewaltとMachtはどう異なるのか。Machtは他者の介在=他なる可能性=流動性・不安定性であり、Gewaltは他者の排除=他なる可能性の排除=安定性・強制性なのではないか(p. 65)。

・ウェーバーも、ドイツ語も、そして計量テキスト分析も、全部一口かじっただけの人間なので、どのくらい妥当なのか批判的に読むための知識が不足しているけれども、ウェーバー解釈だけでなく、ハンナ・アーレントやミシェル・フーコーの暴力、権力概念の解釈にまで射程があり(p. 65-8)、わくわくする結論。




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