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すばらしい新世界?

恋人代替ビジネスの興隆

VTuber業界が成長している。

同時に、推し活の市場規模も拡大している。
推し活市場規模は少なく見積もっても、4000億円である。

推し活の主要ジャンルであるアニメ・アイドルの2021年の市場規模について、アニメは約2,650億円、アイドルは約1,500億円、合計で約4,150億円と発表しています。上記以外にもK-POPや声優など、複雑にカテゴリが分岐・成長しているため、実際にはさらに巨大な市場規模であることは間違いありません。

https://www.a8.net/ec/column/?book_id=column_104


何故だ??

そりゃ、現実の恋愛ってのが、非常に困難だからである。

男性からしたら、難易度がナイトメアモード。
カネと労力と心理的な負担がかかる。

一部の男性たちにとっては、
恋愛とは自傷行為である
と言われている。

また、女性からしたら、そもそも魅力的な男がいない。
そして、いいなと思う男は、ヤリモク・不誠実な男しかいないとなる。


ツラいよな。

その心の隙間を埋めてくれるのが、恋人代替ビジネスだ。

V Tuberやアイドルは、裏切らないし、生身の恋人ほど、お金・時間・心労を必要としない。

現実問題として、恋愛離れが深刻になっている。
20代男性の4割がデートをしたことがないとされる。
(ちなみに、僕も20代ではデートなんてしたことなかったぞ☆)


さらに、快楽に着目すれば、電動オナホ、それも美少女ゲームと連動するオナホが、右肩上がりに性能を向上させている。

女性用のバイブについても、IROHAやウーマナイザーなど、新しい製品が次々と登場し、こちらも右肩上がりに性能を向上させている。

ウーマナイザーにより、
もう、男なんていらない!
などと言う女性が増加しているらしい。

男にとって、生身の女が
女にとって、生身の男が
必要なくなる未来に向かっている


子供はどうする?

男は、美少女ゲームとオナホで、
女は、推し活とウーマナイザーで、
それぞれ、完結できる。

でも、新たに子供が生まれないとすれば、社会は持続不可能になってしまう。

この点については、現状の社会保障政策を延長すれば、自然な形でカバーできてしまうのだ。

①子供手当・出産奨励金の増額
 政府は、子供を産んでくれたら、たくさんの出産奨励金を払う方向に舵をきっている。
 毎年子供が受け取る、子供手当も増加していくだろう。
②貧困層の拡大
 
消費者物価指数は上がっている。
 消費者物価指数以上に、現実の物価は上がっている。
 一方で、手取り収入は増えない。
 そもそも、日本の産業は衰退傾向だ。
 生活保護費も増えない。
 貧困になる人が増加する。

①、②を考えると、貧困に陥る女性が、子供をたくさん産むことで生活する未来が想定される。

だれも、貧困女性に子供を産むことは強制しないし、できないだろう。

だが、貧困女性が人間らしい暮らしをするためには、子供を産みまくるしかない、という現実を用意することはあり得る話だ。


マリー・アントワネットのお母さん、マリア・テレジアはオーストリアの女帝である。
16人の子供を産んでいる。

本気をだせば、女性はこのくらいの子供を妊娠・出産できるのである。
しかも、これは衛生環境が最悪の18世紀の話である。
医療テクノロジーが進歩した21世紀であれば、より安全かつ確実に、妊娠・出産ができる。
さらに、最近の不妊治療の普及により、より早いペースでの妊娠だって可能になるだろう。

女性は、ガンガン子供を産むことが可能なのだ。

例えば、所得下位20%の女性が、人口再生産に必要となるだけ子供(10人程度)を産んでくれれば、それだけで社会の人口維持が可能になる。

実際にロシアで、出産手当金を目的とした、低所得層が子供をたくさん産むことで、出生率が急回復した実績がある。
(そして、低所得層が子供をたくさんつくるが故のトラブルも発生している模様)


貧困女性から生まれた子供は、国が責任をもって、国家のために役に立つ人間に仕上げる。

現在でも、働く女性の増加にともなって子供たちは、保育所~幼稚園~小学校(+児童施設)と、家庭ではない場所で過ごす時間が多くなっているのである。

貧困女性から生まれた子供にとって、2024年のワーキングマザーの子供たちより、少しばかり家庭外の時間が増えるだけである。

問題なく生育するだろう。

なんなら、毒親が存在しない分、生育する人間の質は向上するだろう。



恋人代替ビジネスの興隆と、子供手当の拡充と、貧困の広がり、が示す未来


未来の日本では、中流階級以上の女性たちは、出産を忌避するようになった。

妊娠・出産は、どうしたってリスキーだ。
妊娠中の生活は不便になるし、出産には命の危険や痛みがある。
また、出産により肉体が美しくなくなる。

だから、子供を産むのは、貧困層のビッチがすることと認識されるようになった。

ひとことで言うと、妊娠・出産はダサい と認識されるようになった。

どうしても、自分の遺伝子をもつ子供を持ちたい場合は、代理出産が使われた。


性行為は、汚らわしい行為とされた。

性欲は一人で黙って処理することが常識となった。
また、性欲自体も望ましくないものとされ、性欲抑制剤を服用する男性も増加した。

男性が女性に、好意をいだくことはトラブルの元とされ、禁止された。
男性が女性にアプローチをすることは禁忌とされ、この禁忌を破ったものは、社会で不利益な扱いを受けるはめになった。

もっとも、男性にとっては、現実のそこらへんにいる女性よりも、仮想現実世界にいる完璧な美女のほうが魅力的だった。

また、現実の女性の膣とは比べ物にならない快楽を与えてくれる電動オナホに慣れてしまっているので、実際の女性との性行為を気持ちよいと認識できなくなっていた。

貧困層の一部においては、貧困女性がお金を払って、男性に妊娠を目的とした性行為を依頼することが常識になっていた。


すばらしい新世界?

オルダスハクスリーのディストピア小説、すばらしい新世界では、子供は試験管で受精され、工場で生産される。
父親、母親という存在、出産という行為は、とても卑猥な概念とされた。

それでも、すばらしい新世界では、みなが幸せに暮らしている。
幸せに暮らすための配慮がされている。

一方で、将来の日本は、男も女も、恋愛感情をダシに恋愛代替ビジネス(V Tuberやアイドル)に搾取され、
快楽刺激だけはオナホやウーマナイザーにより、たっぷり与えられるものの、
ただ、ひたすらに孤独に欲求を処理するだけだ。

あまり幸せそうに見えない。

未来の日本が、幸せそうに思えないのは、現実の世界だからだ。

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