AIが仕事を奪う？アメリカと日本の対応の違いとは

2023年10月16日 11:11

全ての仕事に甚大な影響を与える生成AI、AIを使いこなせば未来は明るい

AIによる仕事の自動化は、世界中の労働市場に大きな影響を与えています。アメリカでは、通信会社やIBMなどがAIで代替可能な事務部門の雇用を削減し始め、約40万人がAIのために解雇されました。一方、日本では、AIの自動化により少なくとも25%の仕事が代替され、高度な知識労働では50%の失業率が予測されていますが、この問題はあまり認識されていません。

AIによる仕事への影響は、アメリカと日本でどのように異なるのでしょうか。そして、企業や政府はどのように対応すべきなのでしょうか。

アメリカではAI時代に適応する姿勢が強い

まず、アメリカと日本では、AIによる仕事の自動化に対する姿勢が異なります。アメリカでは、現在の成功に満足せず、AI時代に適した雇用体制を築く必要があるという考え方が広まっています。
例えば、TモバイルUSは7%の従業員解雇を決定し、AI活用を解雇の理由に挙げました。CEOは従業員向けに、「私たちは常に変化する市場に適応し、お客様に最高のサービスを提供するために必要なことを行っています。AIは私たちのビジネスを強化し、競争力を高めるための重要なツールです」と伝えました。また、IBMは配置転換やリスキリングを通じて対応しており、AT&Tでは生成AIの開発が進められています。

これらの企業は、AIが人を代替することには倫理的な問題もあることを認めつつも、AIの普及は避けられない現実であり、それに対応するためには柔軟性と創造性が必要だと考えています。

日本の失業率は25％になるか？生成AIの影響を考える

日本は世界で最も技術が高い国として知られていますが、その技術力が逆に日本の労働市場に悪影響を及ぼす可能性があります。なぜなら、生成AIと呼ばれる人工知能による自動化が、日本の仕事の多くを奪う恐れがあるからです。

生成AIが日本の失業率に与える影響と、その対策について考えてみましょう。

生成AIとは何か？

生成AIとは、人間の言語や画像などのデータを元に、新しいコンテンツを作り出すことができる人工知能のことです。例えば、文章や画像、音楽や動画などを生成AIに入力すると、それに似たものを自動的に作成してくれます。生成AIは、クリエイティブな分野だけでなく、事務や管理などのルーチンワークにも応用されています。生成AIは、人間の仕事を効率化や高度化するだけでなく、人間に代わって仕事を行うことも可能です。

生成AIが日本の失業率に与える影響

生成AIが日本の失業率に与える影響は非常に大きいと言われています。一説によると、日本の失業率は現在の2.4％から25％まで上昇する可能性があるというのです。これは、アメリカよりもはるかに高い数字です。アメリカでは、失業率は15％程度になると予測されています。

日本がアメリカよりも生成AIの影響を受けやすい理由は、日本の労働市場が比較的硬直的であることや、日本人が新しい技術や職種への転換に消極的であることなどが挙げられます。また、日本では事務や管理職などの仕事が多く、これらは生成AIによって自動化されやすい仕事です。事実、日本では事務・管理職の約50％の仕事が生成AIによって自動化される可能性があると言われています。

生成AIへの対策は何か？

生成AIへの対策としては、教育や再訓練などの人材育成が重要です。生成AIによって自動化されない仕事は、教育やコンピュータ関連の仕事などが多いと言われています。これらの仕事は、人間独自の創造性や感性、論理性やコミュニケーション能力などが必要です。したがって、これらの能力を高めるためには、教育や再訓練を受けることが必要です。

また、労働市場の流動性を高めることも重要です。労働市場の流動性とは、労働者が自由に職場や職種を変えられる度合いのことです。労働市場の流動性が高ければ、生成AIによって失われた仕事から、生成AIによって生まれた仕事へと移行しやすくなります。労働市場の流動性を高めるためには、雇用の柔軟化やキャリア支援などの政策が必要です。

まとめ

生成AIは、日本の失業率に大きな影響を与える可能性があります。日本はアメリカよりも生成AIの影響を受けやすい国です。生成AIに対応するためには、教育や再訓練、労働市場の流動性の確保などが必要です。

生成AIは、日本の労働市場に危機をもたらすだけでなく、チャンスをもたらす可能性もあります。生成AIによって新しい仕事や産業が生まれるかもしれません。生成AIと人間が協力して、より良い社会を作りましょう。

執筆者萩原大巳の所見

デジタル社会における光と影、新しい資本主義の本質を考えると、現在の日本経済は昭和時代の遺産を壊滅させた結果と言えます。

SNSが混在する時代に入り、人々が初めて世界中でつながることができるようになりました。デジタルネットワーク社会は国境を超えて生活や仕事のスタイルを大きく変えました。

新型コロナウイルスのパンデミックを経験したことで、人々はリアルなコミュニティの価値を再認識し、ソーシャルグッドな活動を行う非営利法人に共感し、参加するようになりました。その結果、非営利法人の活動は全米国内総生産（GDP）の7％を占め、雇用者の数も11％に上がりました。さらに、非営利法人が大組織になり子会社化した営利法人まで入れると、GDPの1割にまで成長しました。

シリコンバレーで成功したGAFAM5社の株式市場価値は、なんと10兆ドル（1ドル＝150円）に迫り、日本の全上場会社の時価総額をはるかに超えています。しかし、GAFAM＋ビックテック企業は大きな利益を上げながらも人員を削減しています。

シリコンバレーのビジネスパーソンのうち、アメリカ人以外の人種の割合は50％を超えています。Microsoftの求人では、インド工科大学の卒業生に初年度年俸2,500万円を提示しています。そして、その才能ある学生の研究は人工知能を用いた生成AIです。

一方、サンフランシスコのセンターシティは荒廃し、店舗は閉鎖され、社会から排除された若者たちが昼間から万引きをしたり、不良グループとして行動している危険な地域になっています。

シリコンバレーの成功者たちは輝きを放ち、駐車場には高級EV車のテスラが数多く停まっています。これがアメリカ型の資本主義の現実です。

私たちの国では、いつもうつむいてイヤホンを装着し、スマートフォンをチェックする姿が見受けられます。通勤電車の中では、日本経済新聞を読んでいる人はいません。メガバンクや老舗大企業が消滅しても、誰も困りません。Amazon、Apple、Googleがなくなった世界は創造できません。まさにモバイル経済の時代です。

私の見解では、デジタルネットワーク革命もセカンドステージに入ったと考えています。人々が心と身体を持つ限り、人と人が繋がり、共に善意の活動に参加して目的に向かうことで、人が集まることの価値が高まると考えています。

私たちの国でも、社会の課題解決を目指した非営利法人が互助の精神により多くの支持者を集め、営利法人とのパートナーシップを促進し、雇用を増やして大きな勢力になると思います。

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