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成長=〇〇〇〇

面白い本を読みました。
「アマチュアの将棋上達法」という本で、著者はプロ棋士ではなく趣味で将棋をしているアマチュアの方です。
kindleでしか発表されていない本なんですが、将棋に関係なく「何かを向上させる為の考え方」として凄く汎用性が高いものだと感じました。

著者曰く、成長=自己否定です。
そもそも、自分は出来ていないから今のレベルなんだという事を認めることが大切とのこと。

この本でいうと、例えば将棋の5級の人は1級の人に比べたら筋が悪い。(将棋用語で「筋が悪い」=「上手く指せていない」という意味です)
初段の人であっても3段の人に比べると筋が悪いし、アマのチャンピオンであってもプロ棋士に比べると筋が悪いのです。

成長したければ、まずは「自分が筋が悪い」という事を認めることから全てが始まる、とのことです。
その上で自分より上段者から「筋が良い指し手」を吸収していく。
逆にこれを認めずに筋が悪いまま実践を重ねても全く強くはならない、という主張なんですね。
要は実力もないうちから「我」を通すな、ということです。

これは将棋に限らず、どのジャンルの事にも共通する事な気がします。
人に相談しておいて結局、いきなりアレンジを加え始める方って周りにもいませんか?
そもそも自身のやり方で上手くいかないから相談したんだと思うんですが、どこかで自分のやり方を否定し切れていないのかも知れませんね。

一方で、自分のやり方を貫いた先に成功がある、という考え方もあると思います。
自分だけの技を磨き続けることによって突出した成果を挙げる方も実際にいますし、他人の意見に左右されて自分の強みを活かせない様では本末転倒です。
ここは意見が分かれるところでしょう。

何にしても、どちらにも必要なのは徹底力です。
上手い人の真似をするのか、自分のスタイルを貫くのか。
どちらかを徹底する。
変に表面だけ取り繕おうとすると結局は大きな成果は上げられないのではないでしょうか?

この本の面白いところは、「いつまで自己否定を続けるのか?」という議論にまで言及している所です。

結論は「もう成長しなくても良い」と諦めるまで。
実際に、著者も目標にしていたレベルに達した上で自分の実力に満足して自己否定を辞めた時からピタッと上達しなくなったと言います。

自己否定は簡単そうで実は難しいことですし、特に過去に成功体験が多い人ほど難易度は上がるのかも知れません。
ただ、出来ない自分を突き付けられる様な居心地の悪い環境にこそ成長があり、成功があるのかも知れませんね。

ではまた!


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