スウェーデンにて半株白菜キムチを漬ける事。
実は意外ながらスウェーデンでも白菜は売られている。スウェーデンで白菜は"sallad kål(サラダキャベツ)"と呼ばれる。
普段から日々の食事に漬物を多く取り入れている我が家では、漬物にも広く使える白菜は非常に重宝する野菜である。浅漬け、昆布漬け、糠漬け、そしてキムチに使用する。
ちなみにこの辺りだと白菜は大体1kg辺り約35Kr(450円強)くらい。もちろん日本で買うのに比べれば高価ではあるのだが、私の住む街ではそもそも手に入る生野菜の種類が少ないので、買わないという選択肢はない。
キムチは定期的に仕込むのだが、普段はざく切りにした状態の白菜を使用しているので、日本のキムチ専門店などで見かけるような 一株丸々漬け込まれた白菜キムチを作ったことはない。
今回は株丸々とまではいかないまでも、初めて葉の部分を芯から外さないままの状態で漬け込んでみようかと思う。
では作っていこう。
半株 白菜キムチづくり
白菜は一株丸々漬けるのはやりづらいので、半分に切って漬け込む。
ちなみに白菜を全てキムチだけに使ってしまうのは少し勿体無いので、今回使用したのは先日のしゃぶしゃぶに使って残った分だけ。しゃぶしゃぶには5〜6枚ほど使っただろうか。
さらに3枚ほどは糠床に漬け込んでいるので、実際に重さを測ったわけではないが、キムチに使った分は大体500gくらいだろうか。そもそもこちらの白菜は小ぶりなものが多いのだ。たいていはひと玉1kg前後である。
さて、キムチづくりにはまずはじめに白菜を塩漬けにする必要がある。いつもはざく切りにしてから 塩をまぶして揉み込むのだが、今回は葉が芯で繋がっているので、一枚一枚の葉をめくり それぞれの間に塩を挟んでいく。
ビニール袋に入れて軽く揉み込み、少し水分が出てきたら誘水として少量の水を加えてさらにしっかりと揉み込む。白菜が十分にしんなりとしたら、コップ1/2杯ほどの水をさらに注ぎ、袋の空気を抜いて白菜全体が水に包まれるようにする。
袋の中の水が塩の濃度を均一にするイメージでもう少しだけ軽く揉み込み、白菜全体をむらなく均一に塩漬けにする。
そのまま1~2時間ほど漬け込み、白菜に十分な下味(塩味)を入れていく。
白菜を塩漬けしている間に、葉玉ねぎの緑の部分をざく切りに、玉ねぎは薄切りに、そして人参は細切りにする。玉ねぎとにんじんは塩揉みをしてから軽く水洗いしておく。
塩漬けが終わった白菜はしっかりと絞り、水分を切っておく。ここをしっかりしないと、出来上がりが水っぽくなってしまう。
さて、しっかりと水気を絞った白菜の葉の一枚一枚の間にキムチの素"ヤンニョム"を挟み込んでいく。
この"ヤンニョム"は自家製のもので、実は材料になるアミの塩辛は日本から持ち込んだもの。ヤンニョムづくりについては またそのうち記事にしよう。
ヤンニョムを挟み込んだ白菜を再び袋に入れ、先ほど準備をしておいた他の野菜もしっかりと水気を切って加える。
白菜以外の野菜にも馴染ませるために、ヤンニョムをさらに2匙ほど加え、袋の上から全体をしっかりと混ざるように優しく揉み込む。白菜に挟んでいるヤンニョムだけでは、袋の外から揉み込んでも、全体に満遍なく馴染ませるのは難しい。
袋が破れないように気をつけながらしっかりと揉み込み、ヤンニョムの赤さがむらなく全体に回ればとりあえずの工程は終了。
なるべく袋の中の空気がなくなるようにして袋に封をして、冷蔵庫で数日寝かせる。こうすることで、漬け込んでいるうちに野菜から出る水分でさらに全体に馴染みが出て、さらには少しずつ発酵が進んでいく。
いつ見てもこの鮮やかな赤さには心惹かれる。
さて、出来上がりはどうなるのか。
…
……
というわけで、数日漬け込んだできあがりがこちら。
なかなか食欲をそそる出来上がり。
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